CyFreshers ~新卒1年間の成長記録~Vol.11 ソウマ 大阪サイゲームス プランナーの場合

サイゲームスには、毎年フレッシュな新卒社員が入社しています。「CyFreshers(サイフレッシャーズ)」は新卒入社で活躍する若手社員に、会社や仕事について語ってもらう連載です。新卒社員がどんな想いを持って入社し、入社後何を経験して、どう成長を遂げたのか、そして今どんな夢や目標を持っているのか?率直に語ってもらいました。

2023年新卒 大阪サイゲームス  プランナーソウマ
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2023年新卒入社。大阪サイゲームスの新卒で、初めてプランナーセクションに配属。
研修後、『グランブルーファンタジー リリンク』の開発に携わった。

仕様は自分の五感に叩き込む
『リリンク』プレイから始まった業務

入社1年目はどんな業務を担当しましたか?

大阪サイゲームスのプランナーとして、『グランブルーファンタジー リリンク(以下、リリンク)』のサイクル(各種パラメーターや報酬設計など数値に関わる業務パート)のサポート役や、登場するエネミー(敵キャラクター)の開発に携わっていました。

プランナーの仕事はゲームの設計書ともいうべき仕様書を作成し、プロジェクト周りの様々な調整を行うこと。アーティストやエンジニアたちと連携して開発を推進していく、いわばゲーム開発の旗振り役です。様々なセクションの作業内容や工程を理解しながらプロジェクトを進めていかなくてはいけませんが、その代わり各分野のスタッフが仕上げる質の高い制作物をたくさん見られるのが非常に楽しい仕事でもあります。

職場はどのような雰囲気ですか?

活気がありますね。「最高のコンテンツを作る」ことを目指してあちこちで意見交換が行われていて、相談や意見交換なども気軽にできる雰囲気です。ドリンクコーナーで2、3人集まると、ゲームに関する相談や雑談が活発に行われます。

自分が入社した年、大阪拠点は『リリンク』のリリースを間近に控えており、その中で新人が合流して迷惑でないか不安だったのですが、実際は丁寧に迎え入れられたことに驚きましたね。指導を担当してくれる先輩にどう挨拶したら良いかわからないほど緊張していたのですが、「よく来てくれたね」と優しく声を掛けてくれたので、すぐに馴染むことができました。

配属された当初はどんな仕事を任されましたか?

最初の仕事は、当時完成に近づいていた『リリンク』をひたすらテストプレイすることです。エンドコンテンツを含めて2週間で100時間ほどはやり込み、ストーリーやキャラクター、エネミーの特性までしっかりと頭にインプットしました。

入社して最初の業務が「ゲームで遊ぶこと」だったのは、驚きもあったのではないでしょうか?

確かに、「最初にやるのがゲーム?」という驚きがありました。しかし、後に『リリンク』のサイクルやバトルパートに携わるため、まずは作品全体や細かな仕様を把握することが必要だったんだなと、今振り返るとすごく納得できます。開発初期から『リリンク』に携わっている先輩たちに追い付くために、当時は暇さえあればテストプレイをして、現在の仕様になった経緯や理由は何かを考えたり、1件でも多く不具合を見つけるために細かい箇所まで念入りにチェックしたりと、自分もチームに貢献することを目指して取り組んでいました。

『リリンク』に配属されてからは、どのように仕事をしていきましたか?

サイクルのサポート役として、キャラクターやエネミーのバランス調整に必要なデータを出すことに注力していました。発売日に向けて先輩たちが最後の最後までクオリティーの追求を続ける中で、自分もひたすら担当作業と向き合ってトライ&エラーを繰り返していましたね。

仕事の進め方はどんなふうに覚えていきましたか?

入社してすぐに1人の先輩がトレーナーとして付いてくれて、丁寧に指導してもらいました。当時の自分は引き出しが少なくてどうにも限界があったので、悩んだときは逐一トレーナーの先輩やベテランのプランナーに相談しましたね。みなさんいつも嫌な顔一つせず教えてくれて、本当に助かりました。

働く上で大事にしていることはありますか?

一番大切にしているのは、相談しやすい環境を作ることです。プランナーはゲームの骨組みづくりを担っていますが、すべて自分で判断するのではなく、チームのスタッフの声を聞いてこそ面白いものを作り上げることができます。普段から風通しを良くしていくために自分から周りに声を掛けるのはもちろんのこと、エンジニアやアーティストから「この仕様のほうが面白いのでは?」のような提案や働き掛けがあったときにきちんと耳を傾け、なおかつ自分自身で咀嚼した上で返答するよう心掛けています。

面白さの根幹を作る仕事に惹かれて
大阪拠点初となる新卒プランナーの道へ

学生時代はどんなことを学んでいましたか?

大学は経営学部でした。高校生の頃に将来どうなりたいかがはっきり決められず、総合的に色々なことを学べるのではと考えて選んだ学部です。在学中は簿記などを学んでいて、日商簿記検定1級まで取得したんです。

在学中に簿記1級を取得するほど専攻分野の勉強にも励んでいたんですね。そこからどんなきっかけでゲーム業界を志したのでしょうか?

一番はゲームが好きだからですね。子どもの頃からやらない日はないくらいずっと遊んできたので、ゲームに関することをやりたい思いがぼんやり心の中にありました。就職活動の際、資格を取得していた簿記が活かせる仕事も考えましたが、何より「ゲームに関わる道に進まないと、きっと後悔する」という気持ちが強かったので、目指すことを決めました。

サイゲームスに入ろうと思った理由はなんですか?

ゲームを作るならば、優れた作品を開発している会社に行きたいと考えたからです。元々サイゲームスのゲームが好きで『Shadowverse』や『ウマ娘 プリティーダービー』をがっつりやり込んでいて、クオリティーが高いものを作っている会社というイメージがありました。

ゲーム業界やサイゲームスでできる仕事について調べる中でプランナーという職種があることを知り、ゲームの面白さの根幹を作る仕事に魅力を感じました。そして、人事担当からコンシューマーゲームを開発している大阪拠点では新卒として初のプランナー採用になると聞いて、「こんなチャンス、これを逃したらもう絶対にない」と思って、大阪サイゲームスへの入社を決めました。

学生時代、就職活動のために意識していたことはありますか?

就職活動に向けてエントリーシート対策などもしましたが、特に意識して努力したのは面接対策です。自分は緊張しやすいタイプなので、「これを聞かれたら、こう答えよう」のように事前の準備を相当重ねました。さらに、友人に面接官の役をしてもらって事前のリハーサルも何度も行っていました。

「何が面白いか」を
自信を持って語れるプランナーになりたい

この1年で一番達成感を得たエピソードを教えてください。

最も達成感を覚えたのは、『リリンク』の発売当日です。リリースの数か月前に配属されたので関わった部分は決して多くはありませんが、それでも、携わったゲームが世に出る初めての体験だったので、多くのユーザーの方々の手に届いたことが本当にうれしかったです。

発売日はネットの反響やゲーム実況などを注視していました。いずれもコメントがどんどん更新されて、「『 グランブルーファンタジー(以下、グラブル) 』はプレイしたことなかったけど、やってみたくなった」という声が多数上がっていたのが印象的でした。『グラブル』という歴史が長いIPを、『リリンク』から新たに興味を持って知ってくださる方がいることがすごくうれしかったですね。

▲リリース当時の『リリンク』公式アカウントからのポスト

反対に、失敗談や大変な思いをしたエピソードはありますか?

入社してから苦労したのは仕様書や資料の作成です。最初のうちは上手くできず、仕様書を更新する際に大事なことを書きそびれてデバッグチームに二重チェックをさせてしまったり、作った資料を上司に見せたときに「これではわかりづらい」と言われたりしたこともありました。

最初の頃の自分は、「書いたものを誰が見るのか」がそもそも意識できていなかったと思います。しかし上司からの指摘を受けて、見る人の立場に立って作らなくてはいけないと気付きました。それからは「自分だけがわかっていることがたくさんあり、他の人は書いていないことはわからない」と念頭に置いて、エンジニアやデバッグチームなど関わるスタッフみんなが理解できるようなものを書かなくてはと今も日々精進しています。

入社してからの自分を振り返って、成長したと感じる部分はどんなところですか?

前述した失敗などを経て、資料の作り方についてはかなり成長できたかなと思います。見る人の気持ちを意識するようになってから、「文字がひたすら並んでいるとそれだけで見たくなくなるので、一枚の中に書きすぎないようにしよう」のような配慮もできるようになりました。入社して最初に作った資料と今の資料を比べたら、全然違うと感じられるほど進化していると思います。

ソウマさんが考えるプランナーの仕事の楽しさや難しさはどんなところでしょうか?

まず楽しいのは、ゲームが出来上がっていく工程を目の当たりにできることです。例えばエネミーを開発する際、最初はただ存在していただけのものに特徴や個性が加わって「敵」として成立していくのを見るのはワクワクします。一方難しいのは、いかにゲームを面白くするか?というところ。面白さは数値では測れず自身の感覚に頼るところも大きいので、日頃から色々なゲームで遊びつつ「この作品はどこが良くてヒットしたのか」のような分析まで行ってインプットするようにしています。

今後の目標や目指しているものを教えてください。

今の一番の目標は、取り組んでいるタイトルを世に出してユーザーのみなさんに喜んでいただくことです。『リリンク』で遊んでくださった多くの方々の反響を目にして、きちんと自分の力でゲームを作りたい気持ちが強くなりました。アクションゲームが大好きなので、ゆくゆくは『リリンク』で培った知見を活かしたゲームの開発もしてみたいと思っています。

プランナーの仕事は、面白さを言語化できることが大切だと考えています。自分はまだまだ未熟なので今は目の前にある課題としっかり向き合うことを大切にしたいですが、いずれは携わったコンテンツに対して「これは何が面白いのか」と問われたとき、自信を持って魅力を語れるプランナーになりたいです。


以上、プランナーのソウマさんへのインタビューをお届けしました。本連載では、今後もフレッシュに活躍する新卒の姿をシリーズでお伝えします。お楽しみに!

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