「もっと成長したい」「知識の幅を広げたい」という欲望は、クリエイターの本能なのかもしれません。サイゲームスには、毎週木曜日に開催されている、自主参加型の勉強会があります。その名も「スキルサーズデー」。勉強会といっても堅苦しいものではなく、技術的な知識やイベントの参加レポート、生活関連など、テーマは多岐にわたります。今回は、この「スキルサーズデー」についてご紹介します。

セッション形式や発表時間は自由
外部から講師を招いて講演することも

学んだ知識を整理して共有できる場、成長を確認する場が欲しい──。そんな1人のエンジニアの想いからはじまった「スキルサーズデー」は、初開催から5年ほど経ち、これまでに190回以上にわたって開催されました。最初はエンジニアだけの集まりでしたが、今では職種の垣根を越えた全社的な取り組みとなっています。

【スキルサーズデーとは】

  • 木曜日の19:00〜20:00
  • テーマは自由(発表希望者は当日の開催時刻までエントリー可)
  • 発表形式は自由
  • 発表者がスライド資料を用意する
  • 聴講は自由参加

「スキルサーズデー」は、話したいことがある人が、好みの形式で行う自由な発表の場であり、参加者が能動的に学習するアクティブラーニングの場です。
セッションの形式には下記のようなものがあります。短いもので15分程度、長いものだと1時間の枠いっぱいを使うものも。同じ日に短いセッションが複数開かれることもあります。

主に、社内のスタッフが講師となり、知見やノウハウといったテーマで発表します。

また、社内のみならず、社外からゲスト講師を招いてのセミナーも開催されています。過去にはタワーズ・クエスト株式会社代表の和田卓人さん、株式会社ロジカルビート代表の堂前嘉樹さんといった方々をお招きしました。

スタッフだけが聴講できるキラーコンテンツ!?
セッション内容をチラ見せ

「スキルサーズデー」では、これまで多種多様なセッションが展開されてきました。

実際に、どんな内容の回があったのか、最近のセッションタイトルの一部を抜粋してみました。技術的な知識から個人的な体験談まで、バラエティーに富む内容となっています。

▲2020年に入ってから実施されたセッションの一部。タイトルにも各登壇者の個性が表れています

セッションのテーマと概要は事前にSlackチャンネルや社内Wikiで告知されます。また、内容の難易度が★マーク5段階で表示されるとともに、どういう事前知識があれば理解できる内容であるかも記載され、「期待していた内容と違った」「高度すぎてわからなかった」といったことが起きないように工夫されています。

▲勉強会開催中にはSlackやチャット上で質疑応答も行われます

登壇する側は、自分が得た知識を言語化したりスライドにまとめたりすることで頭の中を整理できます。また、イベントで登壇する予定がある人が「スキルサーズデー」を利用して講演のリハーサル代わりにすることも。パブリックな場で講演するのは誰しも緊張するものですが、まずは身内の前で話すことで感触を掴むことができます。そうした柔軟な使い方ができるのも、「スキルサーズデー」の魅力です。

気軽に参加&辛くない運営
とにかく「続けること」を重視

運営サイドは、当初から継続性が大切であると考えており、とにかく「続けること」を第一目標にしています。気がつけば、「スキルサーズデー」は5年近くにわたるロングランの取り組みとなりました。
続けるために意識したのは、「無理をしない」。つまり、参加や運営のハードルを極力下げることです。

参加しやすくするための工夫としては、例えば、堅苦しさのない交流の場にするために、当初は「勉強会」という呼称もなるべく使わないようにしていたそうです。それまで面識がなかった同士でも、「スキルサーズデー」への参加をきっかけにして知り合える場にしています。
また、聴講者の出欠を確認したり、アンケートを積極的に取ったりすることもしません。運営する立場としては聴講者からのフィードバックは欲しいところですが、それよりも「参加したらアンケートを書かなければいけない」という義務感が生じることを避けたいそう。その代わり、運営サイドで半年ごとに振り返りの時間を設けることになりました。

それから、「運営は辛い」とならないためにも、木曜日が休日であれば会もお休みにし、リスケジュールに労力を割かない方針としました。一方で、2週以上続けて休むことは極力避け、毎週木曜日の19:00からの実施を持続させて、「毎週この時間に人が集まっている」とスタッフに覚えてもらえるようにしているそうです。

【続けるための3つのコツ】

参加人数が「学びの質」に影響しない運営を
マンネリ化しないための工夫

「スキルサーズデー」をはじめた当初は、目新しさも手伝って、参加者が50人を超える会もありました。しかし、元々自主的な集まりとしていたこともあり、どうしても業務やプライベート優先となるため、目に見えて集まりが悪くなった時期もあったのだとか。

そんなとき、運営スタッフは「続ける」という第一目的に立ち返ります。
人数が少ないからこそできる話もあるし、逆に盛り上がることもある。講師になってくれる人がいないときは、運営スタッフの誰かが講師になればいい。テーマは自由なのだから、現在の業務のことでも、Webで注目されているニュースのことでも、話題はいくらでもある──。そんな風に捉え、「スキルサーズデー」は続いています。

また、常にマンネリ化しないアイデアを出し続け、新鮮味と刺激を加えるような施策も時折打ち出しています。外部講師を招いてのセミナーはその一例です。幅広い学びの場であるよう、デザイナーなどに声をかけて講師になってもらうこともあり、エンジニア以外の職種のスタッフが集まりやすく、交流しやすい工夫がなされています。

「勉強会は毎週木曜の19:00から」という場を設けたことで、場所や時間、機材が常に確保されています。こういった枠組みの中でセッション内容をアレンジしやすいのも「スキルサーズデー」の利点です。

リモートワーク中も「続ける」ために
この春から完全オンラインで実施

もう1つ、最近になって「スキルサーズデー」に大きな変化が起こりました。オンライン開催を実現したことです。新型コロナウイルスの影響によって、今年の3月から多人数でのミーティングが制限されるようになりました。そこで、従来のような会議室に集まるスタイルに代えて、オンラインで開催されることになりました。

▲オンライン版「スキルサーズデー」の1コマ。オンライン化をきっかけに参加してくれるようになったスタッフもいます

完全オンライン化は初めての試み。運営サイドは、どのような方式を採用すれば負担が小さく、なおかつセキュリティーを担保できるかというリサーチから始めたとのこと。最終的には、ハードウェアとしては会社支給のパソコン、ソフトウェアはビデオ会議室システム「Zoom」を用い、講演者・参加者が自宅などの各回線でアクセアスするというシンプルな方式に落ち着きました。通常業務をこなす傍らで、リサーチ開始からテスト運用を経て、実施まで2週間でこぎ着けたと言います。フタを開けてみると、オンライン開催には以下のような予想以上のプラス効果があったそうです。

  1. 参加のハードルが下がって聴講者が増えた
  2. 大阪や佐賀のスタッフも参加可能になった
  3. リアルな会議室よりも入退出しやすい気軽な場になった

出社中・在宅勤務中にかかわらず、自分のパソコンの前から参加できるというのは大きなメリット。業務などの都合で1時間フルに視聴することが難しい人も、オンラインなら気軽に参加できます。以前から要望のあった、東京以外の拠点のスタッフの参加も実現しました。また、講演後に質疑応答が長引くなど、時間をオーバーする問題も解消。オンラインでは決められた時間が来ると強制的にセッション終了となるので、予定外の時間を取られずに済むという安心感も生まれました。追加で質問がある場合は、Slackでフォローするかたちです。

運営サイドは、在宅勤務が完全に解除されても、オンライン開催は「スキルサーズデー」の形式の1つとして残したいと考えています。リアルの場に集まる従来型の形式にも良い面がある一方で、オンライン形式のハードルの低さは大きな魅力とのこと。今後は、講演者の意向によって、オンライン/オフラインを使い分けるそうです。


以上、サイゲームスの社内勉強会「スキルサーズデー」をご紹介しました。この取り組みを続けているスタッフたちの「成長したい」という熱意を感じていただけたら幸いです。今後も、自分たちが得た新しい知見を積極的にシェアし、クリエイティブワークに役立て、みなさまに「最高のコンテンツ」をお届けしていきたいと思います。

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