2015年にコンシューマーゲームを中心としたハイエンドタイトルの開発を手がける拠点として設立された大阪サイゲームス。現在は『グランブルーファンタジー』のPS4®向けアクションRPG『GRANBLUE FANTASY Relink』の開発に注力しています。
今回の特集ではそんな大阪サイゲームスを前後編でご紹介!まずは前編として、大阪サイゲームス設立のキーパーソンである2名に、大阪に拠点を置くことになった経緯と組織の成長、そして将来に向けた目標を語ってもらいました。

※本インタビューはサイゲームスコーポレートサイトに掲載したインタビューを再編集したものです

技術本部コンシューマー シニアゲームエンジニア岩﨑 順一
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2015年よりサイゲームスに所属。PC/ハイエンドコンシューマープラットフォームでの研究開発に従事。グラフィクス分野を中心にゲームエンジン開発や技術支援・ワークフロー改善などを担当。
現在は大阪サイゲームスで複数のタイトルを担当し、より高い品質のコンテンツ制作を進めている。
技術本部コンシューマー ゲームエンジニア堀端 彰
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2015年よりサイゲームスに所属。ゲーム業界ではPC/ハイエンドコンシューマープラットフォームでゲームリードエンジニア、グラフィックスエンジニア、ゲームエンジン開発を担当。
現在は大阪サイゲームスで複数のタイトルの担当し、最高のコンテンツ制作に取り組んでいる。

大阪サイゲームスの魅力
「小さなコミュニケーションの積み重ねを大切に」

まずはお二人の仕事内容について教えてください。

岩﨑 大阪サイゲームス シニアゲームエンジニアの岩﨑です。
堀端と二人でエンジニア部門を統括しており、コンシューマー開発のプラットフォームやゲームエンジンを作るための体制強化に取り組んでいます。
現在は特に開発ワークフローの改善に力を入れています。

堀端 同じく、大阪サイゲームス ゲームエンジニアの堀端です。
私は入社後、ワークフロー改善の他に、プラットフォーム研究や、内製
ゲームエンジン「Cyllista Game Engine」の開発にも取り組んでいました。
現在は本社が中心となって「Cyllista Game Engine」の開発を進めていますが、元々は岩﨑発案なんですよ。

岩﨑 ちなみに命名も私です(笑)。
サイゲームスのビジョンでもある「最高のコンテンツを作る」ことを考えたときに、内製のゲームエンジンを用いた方がビジョンを実現しやすいと考えました。もちろん、既存のゲームエンジンも使いますが、それだけだといつか「どうしても到達できない領域」にたどり着く可能性があると思ったんです。コンシューマーゲームを開発する際に、選択肢はたくさん持っておくべきだと考えています。
また、ゲームエンジンを内製するにあたり、高い技術力を持つ方の採用も視野に入れて、カンファレンスへの登壇やエンジニアブログの執筆など、技術広報にも力を入れています。

大阪サイゲームスの魅力は何だと思いますか?

堀端 本社と比較して小規模ではありますが、それゆえに密にコミュニケーションがとれるところですね。
業務中のやり取りだけではなくて、四半期に一度は、大阪サイゲームス全体で懇親会を行っているので、いろんな話ができるんです。真面目な話はもちろん、とりとめのない話をする機会もすごく多いです。
こうしたコミュニケーションの積み重ねが、良いチームを作ることにつながっているのかなと思っています。

岩﨑 特に堀端がムードメーカーになってくれています!
堀端の明るくて楽しい雰囲気が全体に伝わっているのと、どんな時もネガティブにならない姿勢を持つ人が多いことが大阪サイゲームスの魅力ですね。

堀端 面と向かって言われると恥ずかしいですね……!大阪という土地ならではかもですが、いじられ役なのかもしれません(笑)。

岩﨑 他にも、毎月、マネージャーが大阪サイゲームスの全スタッフにヒアリングをしており、風通しが良いことも魅力の1つです。都度、問題点を洗い出したり、思っていることを聞いたりすることで、常に「良い意味でオープンな組織」になっています。今後、マネージャーの人数を増やしたり細分化したりすることは必要かもしれませんが、規模が大きくなっていったとしてもこの魅力は持っていきたいですね。

たった1日で決定!?
大阪サイゲームスの設立経緯とは

大阪サイゲームス設立の経緯を教えてください。

堀端 入社する前、代表である渡邊(耕一)と一緒に仕事をしたことがあったんです。
エンジニアとして次のステップを考えていた頃だったので、スマートフォン周りのプログラムにも興味があったこともあって、渡邊に相談したところ、すぐに大阪まで会いに来てくれたんですよ。
私としては大阪を離れることが難しく、そこははっきりとお伝えしたら、「お前が、そんなに大阪に居たいなら、大阪に拠点を作るよ」という話になりまして……。

岩﨑 「冗談ですよね?」と聞きたくなりますね。

堀端 そうなんです(笑)。冗談かなと最初は思ったんですが、話を聞くうちに本気で大阪サイゲームスを作ることを検討してくれていることが伝わってきて……。本気のまなざしで「作りますよ」と言われたので、熱意に押されて「ぜひ、お願いします」と、その場で決めちゃいました。

そんな経緯があったんですね……!実際のところ、入社の決め手は何だったんでしょうか?

岩﨑 私も大阪サイゲームスの立ち上げメンバーとして、堀端と同じタイミングで入社したのですが、ちょうどサイゲームスがコンシューマー開発への参入を発表した時期だったこともあり、元々興味がありました。当時から、「コンシューマーでも最高のクオリティーでゲームを作っていく」という熱い想いを感じていました。
ただ、その想いもさることながら、一番の決め手は「スピード感」でした。先ほどお話しした通り、1日で大阪サイゲームス設立が決まったことには、本当に驚きました。

堀端 決断の早さはもちろん、その後もスピード感には圧倒されました。サイゲームスに入社を決めて、1か月後にはもう拠点ができていましたから。PC手配はもちろんですが、他にも欲しいと思っていた機材も一式揃っていました。驚くと同時に、やるしかないぞと思いました。

岩﨑 そんなわけですから、これから大阪サイゲームスの規模を拡大していくことに、責任とやりがいを感じて日々の業務にあたっています。

他にも何かサイゲームスらしい「スピード感」があったエピソードを教えてください。

堀端 たくさんありますが……。ある会議の場で、渡邊に「何かやりたいことはない?」と聞かれたことがあったんです。それで、エンジニアの技術力をアピールする場を作るために、先ほどお話しした「エンジニアブログを始めたらどうでしょうか?」と提案したところ、その場で「じゃあやろう」ってなったことがあります(笑)。
入社前に渡邊と一緒に仕事をしていた頃から、「決断がとにかく早い!」という印象がありました。こうしようと思ったらすぐに行動に移していくんです。それは今も昔も変わらないですね。
上に立つ人ほど、判断を早く、正確にすることが大切だと考えているので、現場の「こういうことをしたい」という想いをしっかり聞いてくれて、イエス・ノーをきっちり決めてくれることはとてもありがたいです。

大阪サイゲームスで求める人材
若手とベテランが一丸となって働く環境を目指して

お二人はどんな人と働きたいですか?

堀端 高い技術力ももちろん大切ですが、それ以上に徹底的にゲームに対する面白さを追求することができる人と一緒に働きたいと思っています。
黙々と仕事するのも良いのですが、自分の中で「今自分が作っているものをどうしたら面白くできるのか」を考えて提案することや、ゲームを面白くするために諦めないことが大切だと思っています。

岩﨑 私も同じ気持ちです。最後まで妥協しないことが、サイゲームスでは求められますね。

堀端 そのためには、個人の想いの強さはもちろんのこと、チームワークも重要だと考えています。
最高のものを作るためには、全員が全力を出さないといけないので、チームワークを尊重できる方が良いですね。「僕が頑張りました!」と我を通すだけではなく、目指すものをしっかりと共有して、助け合える人がいいなと思います。

岩﨑 デバッグ1つとっても、チームワークは大切ですよね。他の人の目線で見てみると、あっという間に解決することもありますし。みんなが気になっていたバグがとれた時は、全員で大人げないくらいに盛り上がります。

今後、挑戦していきたいことを教えてください。

岩﨑 これまでは「とにかくゲームを作りたい!」という気持ちだけでやってきました。しかし、今は少し考えが変わって、現在も取り組んでいるワークフローの改善により力を入れていきたいと考えています。
開発を進めていると、こういったことを実現したいけどやり方がわからないとか、時間がかかってしまうとか、この問題を解決すればもっと開発に集中できるのにという壁に突き当たることは多いです。それらの問題を解決するため、内製ゲームエンジン開発をはじめとした技術を取り入れて、開発体制を整えられる存在になりたいと思うようになりました。
イメージとしては、ゲーム開発の最前線からは一歩引いた立場で、若手の優秀なクリエイターのバックアップをしていきたいです。良いアイデアをいっぱい持っている若手の方はたくさんいると思うので、そのアイデアを実現するためにどうするかを考えて、ワークフローの改善を含めた技術的支援、基盤づくりをしていきたいと思っています。

堀端 私も岩﨑と近いのですが、挑戦というよりは若い人にどんどんチャンスを与えていきたいと思っています。チームで仕事をしていくうえで、突出した技術を持った人が1人だけいたとしても、その人が不在のときは仕事が進まなくなってしまいます。そうならないように、個々のスキルアップを目指すため、若手の育成について考えるようになりました。
現在の大阪サイゲームスには、どちらかというと業界歴の長いベテラン層が多く、頼りになる人ばかりです。
ですが、ベテラン層に依存しては、将来にわたって面白いゲームを作り続けることはできません。私たちもベテランですから、いつまでも体力が続くわけではありませんし、後進に道をあけるのも義務だと思っていますから。その意味で、若い人が活躍できる環境を、これまで以上に作っていきたいと思っています。

岩﨑 実際に大阪サイゲームスでは、若手主役で進めることを意識した体制づくりをしていますからね。

堀端 そうですね。ぜひ若手の方にも大阪サイゲームスに合流していただきたいと思っています!

ありがとうございました!


来週12月16日には、続編記事として大阪サイゲームスのオフィス紹介と、鋭意制作中の『GRANBLUE FANTASY Relink』の開発を牽引するデザイナー・エンジニア両マネージャーへのインタビューをお届けします。お楽しみに!