ゲーム開発のプロジェクトを成功へ導くためには経営資源、いわゆるヒト、モノ(場所)、カネ、時間、情報を適切に管理することが重要です。
その管理業務を担い、「最高のコンテンツ作り」を実現するプロジェクトマネージャー(以下、プロマネ)は、現場でどんな仕事をしているのでしょうか。
今回はゲーム開発のプロマネの役割やプロジェクトの管理業務に必要な能力について、プロマネ統括者への取材を基に解説します。

プロジェクトマネージャーは
ゲームを完成させる責任者

プロマネとは、プロジェクトの管理者であり、ゲームを完成させる責任者です。
「ゲームを完成させる責任者」というと少し漠然としますが、具体的に言うとプロマネは、ゲーム開発の進捗、開発スタッフの最適な人員配置、スタッフたちが働きやすい場を作る環境整備について責任を担います。

■プロジェクト体制

プロジェクトによって役割分担が異なる場合もありますが、プロデューサーはヒットするゲームの企画や方法を考え、ディレクターはゲームを面白くするための方法を考えます。
そしてプロマネは、プロデューサーとディレクターが定義する「ヒットする面白いゲーム」の実現のために、プロジェクトを管理します。

会社の資源を管理し最大限利用する
プロジェクトマネージャーの業務

プロマネの仕事は主に、「会社の資源を最大限利用して最高のコンテンツを作る」ことです。
資源とは何かというと、いわゆる経営資源「ヒト、モノ(場所)、カネ、時間、情報」を指します。サイゲームスのゲーム開発でも、この資源を管理し、最大限に利用するプロマネの役割は非常に重要で、プロマネは各資源にアプローチし、プロジェクトを成功へ導きます。

1.物、場所の管理

良い環境づくりは良いゲームを作るための基本。開発に必要な、プロジェクトスタッフ用のツールや機器を揃えるためにシステム管理部門や総務に利用の申請をしたり、スタッフ間でコミュニケーションが取りやすいように座席配置の調整をしたりします。
その他にもプロマネはゲーム開発をしていく上で必要なものを新規で導入し、使いにくいツールやソフトがある場合には交換や廃止を検討します。例えば、社内の開発運営支援チームと連携し、アプリケーションのバージョン管理や、タスク管理に関する外部ツールの導入検証を行います。また、デザイナー用の液晶タブレットを手配する際には、液晶画面に光が反射しないように総務と連携して蛍光灯の一部を取り除くといった作業をします。プロマネはこのように、スタッフたちの開発環境の整備をしています。

2.人の管理

プロマネは最適な人材をプロジェクトへアサインし、各プロジェクト間で工数調整を行います。それに加えてサイゲームスのプロマネは、ディレクターと分担してプロジェクトのリーダーとなることが求められます。スタッフの稼働状況を把握したり、業務負荷を分散したりするだけでなく、ディレクターと分担して、スタッフの相談事にも応じます。
何か困ったことがあれば気軽に相談できる、話しやすい雰囲気を作ることもプロマネの大切な仕事です。

3.予算の管理

プロマネは「プロジェクト管理表」を作成し、予実管理をします。プロジェクト管理表とは、プロジェクトの家計簿のようなもの。年次でプロジェクト予算を策定し、月次で実績値を記録します。このプロジェクト管理表を基に、開発状況や実績をプロデューサーや役員へ報告します。

4.スケジュールの管理

仕様を満たすものを納期までに完成させることは、成功の第一条件です。プロマネは、ディレクターやプロデューサーと相談して、ゲームの運用スケジュールの策定を行い、各施策の進行状況を確認します。開発を進める中で何か課題がある場合には、運用スケジュールの調整をします。
サイゲームスでは、プロジェクトの各施策の詳細な実装スケジュールはゲームプランナーが管理しています。そのため、プランナーと密にやり取りをしてプロジェクトの全体像を把握することが重要です。スケジュールに問題はないかを確認し、何か問題がある場合には、解決に向けて対応するのがプロマネの役割です。
スケジュールに遅延が発生している場合には、担当のプランナーにヒアリングをし、状況に応じて人員の追加や一部仕様のオミット、リスケジュールなどの解決策を洗い出します。その中から最適なものを選択し、ディレクターやプロデューサーへ相談しながらプロジェクトを進めていきます。

▼プランナーの仕事についてはこちらもご覧ください
ゲームプランナーの仕事とは?面白いゲーム作りに必要なスキルとマインド【サイゲームス仕事百科】 ≫≫≫

5.情報の管理

最後に情報の管理です。プロマネに求められるのは、誰よりもプロジェクトを「知っている」人材になり、それを適切なタイミングで適切な相手に共有していくこと。つまり、プロデューサーやディレクター、開発スタッフがスムーズに意思決定できるように、情報の収集と共有をするということです。これまで挙げた4項目以外にも、他プロジェクトや他部署とのやり取りなどを通してさまざまな情報を集めて、必要なときに、必要な人へ共有していきます。

必要な素養と
持つべきマインド

みんなから信頼されるプロマネになるには「責任感」「バランス感覚」「素直さ」の3つが大切だと思っています。

1.責任感

プロマネはユーザーのみなさんにコンテンツを届けるまでの、すべての過程に責任を持ちます。自分の担当業務が終わったら「はい、終わり」ではなく、案件が完遂されるまで「自分事」として捉えられるかという責任感が必要です。
プロジェクトの窓口たる存在なので、途中で担当を引き継いだとしても最後まで見守る、問題が起こったら解決に尽力する、といった姿勢や考え方が大切です。

2.バランス感覚

「俯瞰的に、フラットな目線で人や物事を見られるかどうか」というバランス感覚も大事だと思います。プロマネは何かを判断したり、指示やお願いをしたりすることが多い仕事です。その中に、自分の感情や勝手な解釈を入れてしまうと、プロデューサーやディレクターの思い描いている成果物ができなかったり、チームのスタッフの心が離れていったりしてしまいます。
自分の感情を入れないのは、シンプルなようでなかなか難しいのですが、「ユーザーのみなさんにとって、会社にとって、一番大事なことは何か?」という基準で判断するのがプロだと思っています。

3.素直さ

プロマネの仕事は本当にわからないことだらけです。未経験のプロマネであればなおさら、「わからない」ことを認めて、現場のプロたちに素直に聞けるかどうかは大事なことだと思います。
プロマネは、各セクションの専門知識について幅広く、そしてある程度の深さまで知っていることが求められます。新しいチャレンジをするときには、どう進めたら良いのか、誰に相談すれば解決するのかなど、迷うことばかりです。そういった課題に直面したときには、色々な人のところへわかるまで聞きに行く姿勢が大事です。それを繰り返すうちに、必要な専門知識も身に付いて、どんどん信頼されるようになっていきます。

また、失敗をごまかさずに報告できる素直さも必要だと思っています。例えば、案件の遅延やミスが見つかったとして、それを正直にプロデューサーに報告できなければ信頼されません。答えにくい質問へ回答するときや失敗を報告するとき、とっさにごまかしたい気持ちも出てくると思います。ですが、素直に「こういう進捗です」「こういうミスがありました」とそのままを伝えられるかどうかは非常に重要だと思います。

ここまでに挙げた3つの素養の他に、業務を進めるにあたっての具体的なスキルや知識として、例えば、業務推進力、問題発見能力、提案・交渉力などについてももちろん必要にはなります。
しかし、サイゲームスのプロマネとして、まずはマインド面の素養を高めることが重要です。常にこの3つの素養を意識して業務に臨むことで、自然と必要なスキルや知識も身に付き、良いプロマネになれるのではないかと思います。

プロジェクトマネージャーの
やりがい

自分の関わったタイトルをプレイして喜んでくれるお客さまの反応を見たり、メンバーの相談事を解決した際にお礼を言われたり。ありきたりですが、そういったことが日々のやりがいとなっています。
また、これは本人次第なところではありますが、サイゲームスのプロマネは管理業務だけでなく、クリエイティブな部分にも関われるチャンスが多いです。普段の業務の中でもプランナーと企画を練ってみたり、ゲームの方向性をディレクターと相談したりすることもあります。ときにはゲーム内だけでなく、一からゲーム外のリアルイベントを作る仕事に携われるようなこともあります。
「プロマネだから仕事はここまで」という境界線がなく、いろんな活躍の場があることは、サイゲームスのプロマネとしての大きな特長であり、やりがいを感じられる部分だと思います。

▲サイゲームスのタイトルではリアルイベントを実施するものも多くあります

プロジェクトマネージャーの
キャリアパス

幅広く、深く業務に関わっていくプロマネには、さまざまなキャリアパスが考えられます。例えば、これまでの社内の実績だと、プロデューサー、セクションマネージャー、プロマネセクションの統括といった、プロマネ経験を直に活かしたキャリアアップがあります。また、プロマネとしてさまざまな人と関わる中で、より専門的に取り組みたい分野ができた結果、職種を変えて、プランナーやシナリオライターになった人もいます。
先ほどの3つの素養とマインドがあり、プロマネとして知識と経験を積んでいけば、どんな職種でも通用すると思います。

プロジェクトマネージャーを目指す人への
アドバイス

プロジェクトマネジメントには、どんな場合でも通用する正解というものはありません。
そのため、関わるプロジェクトに合わせて最適なかたちを模索し、ときには今までの経験とは異なるやり方を柔軟に受け入れる姿勢が重要になります。
逆に言えば、事前に必要なスキルは少ない職種なので、未経験の方や若手の方でも活躍できる機会は非常に多いです。
プロマネを目指している方は、「マネジメント」という言葉を恐れず、積極的にチャレンジしてみてください。ゲーム業界での成長の一番の近道になると思います。


以上、サイゲームスのプロマネについての解説でした。
現在サイゲームスでは、一緒に働く仲間を募集しています。この記事で興味を持たれた方は、ぜひ一度こちらをチェックしてみてください。

プロジェクトマネージャー/東京の募集要項 プロジェクトマネージャー/海外版タイトル(英/中)/東京の募集要項 プロジェクトマネージャー/大阪の募集要項