新卒入社からアートディレクターへ!活躍を支えた行動と心意気とは?

サイゲームスは2013年より新卒採用をはじめ、現在では多くの新卒入社者が社内で活躍をしています。
持ち前のフレッシュさで会社全体を盛り上げつつ、確実にスキルや経験を積んでいく新卒たち。今回は『プリンセスコネクト!Re:Dive(以下、プリコネR)』のアートディレクターを務める新卒入社者に話を聞いてきました。
サイゲームスに入社しようと思った理由からアートディレクターというキャリアを掴むまでの経緯、仕事にかける想いなどを探ります。

2014年度新卒/『プリコネR』アートディレクタータクム
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2014年新卒入社。工学系大学を卒業後、趣味で続けていたイラスト制作の経験を活かしてデザイナーとして入社。学生アルバイト時代から複数タイトルのイラスト制作を担当し、新卒入社後には『プリンセスコネクト!Re:Dive』のプロジェクトに参加。アニメーションやUI制作などを経てアートディレクターに。現在は、『プリンセスコネクト!Re:Dive』のアートディレクションをする傍ら、新規プロジェクトでも活躍中。

「風通しの良い会社だったから」
サイゲームスへの入社を決めた理由

タクムさんは工学系大学出身とのことで、デザイナーとしては珍しい経歴かと思います。当時就職活動はどのように進めていましたか?

昔からゲームが大好きだったので、学生の頃から「将来はゲーム会社で働きたい」と考えていました。ですが、大学で専攻した分野が工学系で、学んだことを活かしたいという気持ちもあったので、そちらの業界にも目を向けながら就職活動をしていました。

最終的にゲーム会社であるサイゲームスを選んだ理由はなんでしょうか?

ゲーム会社だから、というより「風通しの良い会社だったから」という理由がとても大きいです。学生時代、サイゲームスでアルバイトをしていまして、配属されたプロジェクトのディレクターによく自分の意見やアイディアをまとめて見せに行っていました。そのときディレクターは、常に最後まで話を聞いてくれて、良い案はゲーム内に採用もしてもらいました。「学生だから」と意見を無下にすることなく、真摯に対応してくれる姿に「こんな風通しの良い会社は他にはない!」と思ったのが入社を決めたきっかけですね。

学生アルバイトでの経験がきっかけだったんですね。学生アルバイト時代は、主にどういった業務を担当されたのですか?

イラスト制作をメインで担当していました。また、イラストを描いて終わりではなく、どうすればより良い形でお客さまに届けられるかということを考えていました。というのも、当時のスマートフォンは、当たり前ですが現在ほどスペックが高くなく、圧縮をしたり減色をしたり……と、描いたイラストを実物と同じようなクオリティーで実機に反映することが難しい状態でした。そこで、できる限り高いクオリティーのイラストを反映できる方法をまとめた提案書を作ったり、ゲームの原型であるモックを制作したりしていました。

プランナーやプログラマーのようなこともしていたんですね。

勝手にやっただけではあるんですが(笑)。元から「なんでもやってやろう!」という性格だからかもしれません。あと、大学でプログラミングの勉強をしていたので、その経験も役に立ったのかなと思います。どんな経験であっても、いずれどこかで活かせるんだと思いました。

新卒として入社した後、アルバイト時代とのギャップのようなものはありましたか?

当然かもしれませんが、学生アルバイト時代より入社してからの方が責任感はぐんと増しました。「新卒として、会社を支えていく人材にならなきゃいけないな」と。ただ、ネガティブなギャップは全然ありませんでした。学生アルバイト時代から風通しが良いとは感じていましたが、入社した後も、ヒアリングや提案をしに行ったときに嫌な顔をする人が本当に1人もいないんですよ、びっくりするくらい(笑)。メンバーはもちろん、ディレクターや役員陣といった多忙な立場の人であっても必ず耳を傾けてくれます。ゲームのクオリティーが上がることであれば、誰のどんな意見であってもキャッチアップしようという考えの会社なんです。

なるほど。入社後はどのような仕事をしていたのでしょうか?

入社後は約2か月ほど新卒研修を受けまして、その後からは『プリコネR』の立ち上げに参加しました。

入社して最初の仕事が新規プロジェクトの立ち上げだったんですね!

そうなんです。採用面接時に「とにかくゲームが作りたい」という話をしていたこともあり、一からゲーム作りに向き合うことができる業務を担当することになったのかなと思います。ゲームを作るうえでは、1つのことを専門的にやり抜くプロフェッショナルももちろん必要ですが、ゲーム全体のことを考えたり、見たりする人も同じように必要で、私の場合、後者の傾向が強かったので新規プロジェクトの立ち上げメンバーに向いていると判断されたのだと思います。

ゼロベースからのスタート
『プリコネR』での活躍とアートディレクターになったきっかけ

なるほど。新規プロジェクトならではの大変さはありましたか?

そうですね、『プリコネR』にジョインした当時は企画をこれから決めていくという段階で、メンバーも私を含めて4人という状態でした。ゲーム作りももちろんなんですが、『プリコネR』の場合は、メンバー集めや開発フローの構築、開発環境の整備といった体制づくりが大変だった印象です。

本当に一からのスタートだったんですね。

でも、だからこそ「なんでもできる!」と思いました。まっさらな状態だからこそ作りがいがあるなと。常に手探り状態で、挑戦を繰り返す毎日でしたが、むしろそれがやりがいでもありました。 新卒だからこそ失敗したり、迷惑をかけたりすることもありましたが、心強い先輩たちのフォローの元、幅広い経験を積めたと思います。

具体的にはどのように開発を進めていったのでしょうか?

一番最初は、イメージやコンセプトを固めるためにコンセプトデザインを描くだけでなく、仕様書を作ったり、ゲームのモックを作ったりもしましたし、プロジェクトの人数が少なかった頃はゲーム内のアニメーションやUIなども含めて、 とにかくなんでもやっていました。そして、社内レビュー会や専務取締役の木村との相談を重ねて、少しずつ世界観やゲームシステムを形にしていきました。その後、プロジェクトメンバーは徐々に増えていったのですが、大人数で開発を進めれば進めるほど徐々に方向性や作る世界観にバラつきが出てしまい「きちんとした方向性を作らないとまとまらない」と思うようになりました。

確かに、方向性や世界観を模索する中で関わる人が増えるとまとめることが難しくなりますね。

そこで、いちデザイナーという枠を越えて、『プリコネR』全体デザインの方向性を決める企画書を提出しました。最初からプロジェクトを見ていたからこそ感じる『プリコネR』ならではの強みや、前作である『プリンセスコネクト!』のユーザーのみなさまにも満足していただけるゲームにするにはどうしたら良いか、どんな雰囲気でどんなデザインイメージなのか、などを盛り込んで企画書を作りました。それが現在の『プリコネR』の原型になっています。このことがきっかけで、アートディレクターを任せてもらえることになりました。

▲『プリコネR』。前作『プリンセスコネクト!』の世界観を踏襲しつつも、「ランドソル」という本作オリジナルの舞台で美少女たちと共に旅をする。前作のキャラクターから本作オリジナルのキャラクターまで、さまざまな女の子が登場する

行動力が実を結んだんですね!

きっと、新卒時代に会社がイラストレーター以外の挑戦をさせてくれていなかったら、企画書を出すこともなかったと思います。「これ、できるかもしれない!」と思えたのは、それまでに会社や先輩方が応援してくれて、いろんな経験ができたからだと思いますね。
方向性が決まった後は、徐々にメンバーも増えつつ、リリースまでスクラップ&ビルドを繰り返しながらひたすら開発を続けていきました。

そして、2018年2月にゲームがリリースされました。リリース直後のお気持ちはいかがでしたか?

実は、しばらくはあまり実感がわかなかったんです。開発する日々があまりにも日常だったので……。ですが、ユーザーの方の「楽しい!」という声を聞いたり、プレイしている方を外で見かけたりするようになって、ようやく達成感やうれしさがこみ上げてきました。 「作ったゲームをプレイしてくれる人がいるってこんなにうれしいことなんだ」とユーザーのみなさまに気付かせていただいたと思っています。現在も新規プロジェクトに関わりつつ、『プリコネR』のプロジェクトにも参加していますが、一番のやりがいは今も昔もユーザーのみなさまに喜んでもらえることですね。

入社して気付いた“チーム力”
仕事への想いと学生の方々へのメッセージ

ユーザーの方々が楽しんでくださっている様子は何よりのモチベーションになりますよね。運用を続けていく中で大切にしていることはありますか?

面白いゲームにすることはもちろんですが、アートディレクターとしての立場で言うと「チームでゲームを作ること」を大切にしています。立場上、ビジュアル面に関するさまざまなことを決定・監修することが仕事ではありますが、自分の一存だけで最終決定をすることはなく、常にチームメンバーや役員陣など、多くの人の意見を聞くようにしています。自分が良いと思った上で、開発・運営に関わるメンバーが「どう思うか」を大事にしていくことで、自分にはなかった観点を知ることができるからです。それを繰り返していくことがゲームのクオリティーに繋がっていくと感じるようになりました。

そう感じるようになったきっかけは何かありましたか?

これ!というきっかけはありませんが、サイゲームスで働く中で、会社のミッションステートメントでもある「常に「チーム・サイゲームス」の意識を忘れない」ということの大切さが徐々にわかっていったように思います。
学生時代は「すごいゲームは数人の天才が全部作っている」と思っていました。ですが、実際に自分がゲームを作る立場になってみると、それぞれ違う技術や経験を持った人たちが、力を合わせて知恵や意見を出し合い、一致団結して1つのゲームを作っていることを知りました。どんなこともできるスーパープレイヤーももちろんいますが、そんな方々も含めて全員で1つのチームになることで、1人では超えられない壁を超えて、さらに大きなことを成し遂げられるんだと感じるようになったんです。

学生時代に思っていた開発現場とは良い意味でだいぶ違っていたんですね。

そうですね。手前味噌ですが、『プリコネR』の開発チームは本当に良いチームだと思っています。とにかく雰囲気が明るくて、職種関係なくいろんな人とフラットに話ができて。メンバー同士が積極的にコミュニケーションを取ろうとするので話しやすいのかもしれないですね。

最後に、これからサイゲームスへの入社を目指す学生のみなさまに、新卒の先輩としてメッセージをお願いします。

ぜひ、いろんなことに興味を持って、いろんな経験をして、そしていろんな夢を持ってください!私がそうだったように、どんな経験もきっとどこかの場面で役立つ日が来ると思います。そして何より、サイゲームスはチャレンジを応援してくれる会社です。「こんなゲームが作りたい」「こんなコンテンツで世界中を楽しませたい」といった熱い気持ちとチャレンジ精神を持った後輩のみなさんと一緒に働ける日を心待ちにしています!