学生離れのクオリティー!「サイゲームス クリエイティブコンテスト」結果発表

次世代デザイナーの育成を目的に2020年5月~12月、Cygames 佐賀スタジオ(以下、佐賀スタジオ)は学生を対象に「サイゲームス クリエイティブコンテスト」を開催しました。「キャライラスト」「背景イラスト」「フリーコンテンツ」の3部門で作品を募集し、計750点以上の作品からペンネーム・つっくさんのイラスト3点を大賞に決定いたしました。コンテスト開催の経緯や各部門の受賞作、評価のポイントをご紹介します。

佐賀スタジオ設立記念
「次世代デザイナーの育成を」

佐賀スタジオは「最高のクリエイティブを九州から」というコンセプトのもと、サイゲームスの開発タイトルで使用するイラスト・UI・アニメーション・3DCGなどの制作を担う部門として、2020年4月に設立されました。これを記念し、佐賀スタジオの活動目的でもある「次世代デザイナーの育成」に向けた施策を行いたいという想いで開催したのが「クリエイティブコンテスト」です。

「キャライラスト」「背景イラスト」「フリーコンテンツ」の3部門でそれぞれ多くのご応募をいただき、佐賀スタジオでの1次選考、サイゲームスデザイナー部での2次選考、最終選考を経て受賞作を決定しました。

今回のコンテストで審査員長を務めた六倉に、各受賞作の講評やクリエイティブコンテストの振り返りを聞きました。

Cygames 佐賀スタジオ代表 アートディレクター 六倉千尋
gutenberg-examples
さまざまなゲーム業界のイラスト及びコンテンツ制作に携わった後、2011年サイゲームスに参画し設立直後から2Dイラスト制作・監修を行っている。16年からはイラストチームのマネージャーとして新規合流者の育成やチームビルドにも携わる。20年より「Cygames 佐賀スタジオ」代表に就任し、「最高のクリエイティブを九州から」のスタジオビジョンを体現するよう務めている。

まずはコンテストの総評をお願いします。

新しい可能性を感じるものや個人の取り組みが実を結んだものなど、継続的に制作に打ち込もうとする意思が見える作品が多くあり、それだけでコンテストを開催した意義があると感じました。
全国各地の学生の方々にご参加いただき、小中高生からのご応募が多かったことも特筆すべき点です。コンテストへの応募は意外とハードルが高いものだと思っているので、ご応募いただいたすべてのみなさまに感謝申し上げます。

各部門のどんな点に注意して評価しましたか?

キャラや背景部門はイラストとしての完成度はもちろん、見ているだけでも楽しめる作品を選出したため1次選考の時点でかなり意見が分かれていました。ジャンルを問わずに作品を募集したフリーコンテンツ部門は、想像以上に幅広い分野の作品をお送りいただけたのが印象的でした。
また、当初は予定していなかった「審査員賞」も用意しました。審査員賞は次点という印象を受けるかもしれませんが、部門賞の内容とは別の視点で秀でた部分があった作品を選出させていただいています。

■大賞

ペンネーム:つっくさん

キャラ部門に応募したつっくさんのイラスト3点が大賞に決まりました。まずはつっくさんの全体としての講評をお願いします。

どれも魅力的なキャラクターが作品の中で確実に生活していると思わせる世界観と緻密な設定が感じられ、何より「この作品が描きたい!」という想いが強く伝わる作品ばかりだったと考えております。今回設定した3つの部門賞すべてで受賞できるレベルでしたので大賞とさせていただきました。

▲作品名『刺客』

つっくさんコメント
邦画ホラーのようなおどろおどろしく静寂な空気感を目指して描きました。あたたかな光ではなく、暗闇の中に灯る無機質な蛍光をイメージしています。個人的に、応募した作品の中で特に力を入れた作品です。

gutenberg-examples
刺客仕事の事後と雨に濡れる紫陽花のコントラストが素晴らしく、じめついた温度感と空気に混ざる血の臭いが伝わるような描写、そして絵を見ている側がこのあと手にかかるかもしれないと想起させるような緊迫感が印象的です。
▲作品名『何が女神だ』

つっくさんコメント
急にふっと構図が降りてきて一気に描きあげた作品です。抑圧された怒りが伝わるよう、色やトーンに気を配りました。

gutenberg-examples
内容もさることながらタイトルも非常に秀逸です。構図的に少し気になる箇所はあるものの「気持ちに任せた筆の勢い」というものがあるとすれば、この作品はまさにそうです。
▲作品名『夏休み前日』

つっくさんコメント
夏休み前の終業式の日に、前々から荷物を持ち帰っていなかった子が一気に持って帰ってきて叱られる、という場面を想像して描きました。和風の世界観との融合が難しく、苦労した絵です。

gutenberg-examples
要素の多い内容をまとめるのは本当に大変だったのではないかとうかがえます。『何が女神だ』とも共通していることですが、キャラクターの雰囲気と生活感はイラストですんなりと出せるものではなく、研究や資料集めを普段から熱心にされているからではないかと想像しました。

■キャライラスト部門賞

ペンネーム:ハナヲさん

▲作品名『ファル』

ハナヲさんコメント
作品に記載しているコンセプトや実用性を踏まえた上で作成することを目標にしていたので、その点を評価していただけたのがとてもうれしかったです。
メインヒロインをイメージして作ったので、個性と可愛らしさを両立させるシルエットにする点に苦労しました。

gutenberg-examples
この作品は「本キャラがゲームの中で使われるであろう要素」をすべて満たしていることが印象的です。全体的にキャライラスト部門は等身の高い立ち絵を多くご送付いただきましたが、この作品のような細かい指定やデフォルメ、表情差分までおさえた内容は少なく、作者のキャラに対する愛情を強く感じることができました。キャラのシルエットがとても素敵で、この作品を好んだ審査員が多かった点も選んだ理由の1つです。

■背景イラスト部門

ペンネーム:zigさん

▲作品名『風の街』

zigさんコメント
峡谷の崖に築かれた風の街を描きました。街は峡谷に位置しており、手前や奥、谷底から風が吹いていると考えられるため、風の街と設定しました。
建物の形状は風の抵抗を受けにくいようにドーム型の屋根や円柱造りにするなど、風土を意識した街をデザインしています。
レイアウトについて、絵の密度と色の情報量が多いので、真ん中はあえて描きこまず抜け感を作ることで、中心に視線誘導させるようにしています。また、手前から奥に向かって光と影の部分を交互に配置することで遠近感を出し、視認性を良くしました。

gutenberg-examples
背景イラスト部門は、『グランブルーファンタジー』や『プリンセスコネクト!Re:Dive』などを制作している弊社のコンテストだからか、ファンタジー系ゲームを想定した背景が多かったのが印象的でした。

受賞作は構成の妙味と言いますか、無限に感じることのできる奥行きを中央に配置し、さまざまな文化を複合した建造物で世界観を提示した点が素晴らしいです。

■フリーコンテンツ部門賞

ペンネーム:maeさん

▲作品名『ARADIA』

maeさんコメント
卒業制作で作ったもので、構想を練り始めてから約10か月かけて完成させました。4〜6月に絵コンテを完成させて7月から作画に入り、アニメーションを実際に描いていた期間は半年ほどでした。
絵コンテ制作が予定より長引いてしまい、作画期間が短くなったので、後半はかなり焦っていたと思います。就職活動と制作を同時進行するのが大変でした。

gutenberg-examples
フリーコンテンツ部門は、まさに百花繚乱と言いますか、ありとあらゆるコンテンツが集まった部門でした。3DCGやUIデザイン、2Dアニメーションを中心としたゲームコンテンツそのものから、動画サイトで見かける「歌ってみた」「踊ってみた」といった作品まで幅広くお送りいただきました。

受賞作はまずストーリーがとても引き込まれる内容であったこと、そしてアングル等の工夫も含めて技術的な挑戦が多数含まれた作品だと感じております。他の部門は審査員の意見がかなり分かれたのですが、本作品に関しては満場一致でした。

■審査員賞

ペンネーム:ARUMONさん

▲作品名『Underground』

ARUMONさんコメント
ロンドンに行った際に日本とは違う冷たい空気感や薄暗い雰囲気に魅了され、絵にしたいと思いました。床や壁のレンガに反射する、蛍光灯の絶妙な光や色合いを表現するのに苦労しました。

gutenberg-examples
好きでないと描けない内容、その想いにきちんと技術が追従した作品になっているということで選ばせていただきました。

ペンネーム:rotaさん

▲作品名『control』

rotaさんコメント
巨大なモンスターと女の子の組み合わせが好きなので、この組み合わせのかっこよさを表現したいと思いながら制作しました。
後ろのモンスターは女の子が作り出したもので、自由自在に操ることができるという設定です。全体的に重厚感のあるイラストにしたかったので、女の子も重い武器を振り回しながら戦っているようなイメージで描きました。
ただ、ごつごつしたデザインだけだと全体的に暗くなりすぎる気がしたので、女の子の服装を少し活動的な感じにするなど、可愛さとかっこよさをバランスよく配分したデザインを目指しました。

gutenberg-examples
人物にしっかりとした印象がつけられていること、また作者の意図がすみずみまで反映されていることを感じられる点を高く評価いたしました。

クリエイティブコンテスト振り返り
次回実施に意欲

コンテストを終えた今の率直な感想をお聞かせください。

「開催してよかった」の一言に付きます。コロナ禍の社会情勢も踏まえ募集期間を半年に設定したことで冗長になったかと不安になることもありましたが、継続的に作品が寄せられたことは大変ありがたく思いました。学生のみなさまのモチベーションの一助となっていれば運営としては幸いです。

受賞作は学生とは思えないレベルでした。惜しくも受賞を逃したものの、完成度の高い作品が多かったのではないでしょうか?

とても多かったです!世の中が落ち着いていれば優秀作品を美術館等で展示する予定もありました。コンテストは今後も開催したいと考えています。


自社で主催するものとしては初の取り組みとなった今回のクリエイティブコンテストは、たくさんの学生の方々にご応募いただき、想像以上に優れた作品にたくさん出会うことができました。ご参加くださったみなさま、改めてありがとうございました。

佐賀スタジオは間もなく設立から1年を迎えます。九州から世界に向けて最高のコンテンツを発信していけるよう、さまざまなことに挑戦したいという意欲のある方を募集していますので、ご興味を持っていただいた方はぜひ採用情報ページをご覧ください。

Cygames 佐賀スタジオ採用サイト

★あわせて読みたい Cygames 佐賀スタジオ・Cygames 佐賀ビルの関連記事★
「最高のクリエイティブを九州から」佐賀スタジオ設立に込めた想い

Cygames佐賀ビル&Cygames 佐賀スタジオご紹介【社内設備特集Vol.2】

この地から「最高のクオリティー」を作っていく~佐賀デバッグセンター設立3年目を迎えて~