担当者おすすめ4コマを紹介!サイゲームスのゲーム内マンガが広げるキャラクターの魅力

サイゲームスのモバイルゲームでお楽しみいただけるのは、美麗なビジュアルや壮大なシナリオ、リッチなサウンドだけではありません。多くのタイトルで、ゲームでお馴染みのキャラクターが登場するマンガもご覧いただけます。メインストーリーやキャラストーリーで描かれなかった意外な一面や、ここでしか見られない共演もあり、コンテンツの魅力を広げる重要な役割をマンガが担っています。

『神撃のバハムート(以下、バハムート)』『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』『プリンセスコネクト!Re:Dive(以下、プリコネR)』『ワールドフリッパー(以下、ワーフリ)』の4コママンガを手掛けるコンテンツチームの担当者それぞれに、おすすめの4コマやゲーム内マンガから広がったキャラクターの魅力について聞きました。

コンテンツチーム菊一文字
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フリーのマンガ家、イラストレーターとして活動後、2013年合流。『グランブルーファンタジー』で4コママンガのネームを主に担当しつつ、他のタイトルのマンガも監修している。
コンテンツチームユミコ
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フリーのグラフィッカーやイラスト制作会社を経て、2015年合流。『神撃のバハムート』の4コママンガで線画を担う。
コンテンツチームY
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2015年新卒。『プリンセスコネクト!Re:Dive』のデフォルメキャラやルーム機能の家具などを担当しつつ、4コママンガに初期から携わる。
コンテンツチームミナコ
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イラストを中心にゲーム制作に携わり、2016年合流。『ワールドフリッパー』で4コママンガのリーダーを担いながら、自身も線画を担当。

担当者が選ぶおすすめ4コマ
ギャグだけではない魅力も

ゲーム内のマンガは、分業制で作っているそうですね。

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菊一文字
はい。タイトルによって若干違いはありますが、大きくは「ネーム(※コマ割りやセリフ、人物の配置などを大まかに描いたもの)」「線画」「着彩」のパートに分かれています。私は『グラブル』のネームを主に担当しつつ、他のタイトルの監修もしています。
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ユミコ
私は線画の担当です。
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Y
私は線画をメインで担当しつつ、ネームや着彩の監修など、リーダーとして取りまとめをしています。
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ミナコ
私も線画を描きつつ、リーダーとして『ワーフリ』の4コマの取りまとめもしています。

ありがとうございます。それでは早速ですが、みなさんが担当しているタイトルのおすすめ4コマを教えてください。

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菊一文字
自分は『グラブル』の第54話「男三匹・土属性!編」がおすすめです。まだ4コマの連載が始まったばかりで手探りで方向性を探っていた頃、無我夢中で描いた1本です。
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菊一文字
最初はネタを考えてもボツばかりで、数か月悩みに悩んで出した1本です。もう毎日4コマのことしか考えていなくて、この期間に脳の構造が4コマ仕様に変化したんじゃないかと思っています(笑)
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Y
オイゲン、ジン、ソリッズが「ソイヤッソイヤッ」という三羽烏のネタが始まった伝説の回ですよね。キャラクターソングにまでなっていますから。
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菊一文字
4コママンガ発のキャラクター性やトリオを本編にも取り入れてもらえた好例だと思います。オチは悩んだのですが、「ソイヤッソイヤッ」のあとは「セイヤッセイヤッ」と突き抜けることにしました。
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ユミコ
『バハムート』からは、第1511話「必死のフォロー!編」です。私は作画の担当が主ですが、こちらはネームから担当した4コマなのと、ロランドが大好きなので思い出深いです。
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菊一文字
ユミコさんのロランド愛を感じますね(笑)
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ユミコ
私の想いはかなり乗っています。「どうしてロランドが41位なんだ」って心の叫びをマンガにしました(笑)
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Y
私は『プリコネR 』の第190話「救世主の力」です。内容がコマの枠に影響するネタは何度かやってきた中で、特に上手くハマったと感じています。更新時にユーザーのみなさんからもご高評をいただけてありがたかったです。
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Y
話は爆発するオチでシンプルですが、その勢いを絵的に盛り上げられたかなと。3コマ目でセリフが消えかかっているのは、着彩担当のスタッフが爆発のエフェクトを綺麗に仕上げてくれたので、「じゃあセリフも消しますか」という流れでこうなりました(笑)
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ミナコ
私は第334話「テクト登場編」をご紹介します。『ワーフリ』はキャラの種族が豊富で、メカキャラが非常に多いです。メカキャラは人間以上に多彩で高い知能の持ち主なのに、人間のような感情で行動するギャップを表現できたような手応えがあり、気に入っています。

テクトのように、暗い背景を持ったキャラでもコミカルに表現できるのが4コマの良いところですよね。他のタイトルでもこのような表現はありますか?

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菊一文字
『グラブル』では十賢者のニーアとロベリアが、設定に「殺人」が関わるキャラなんです。そこに何も触れずにキャラを紹介するのがちょっと難しく、かといってダークな部分を出し過ぎると笑えなくなってしまうジレンマがあり、今のバランスにするのにかなり苦労しました。
▲(左)第1396話「ニーア登場編」/(右)第1397話「ロベリア登場編」
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菊一文字
十賢者は2人ずつ5か月にわたって紹介したのですが、ニーアとロベリアが最後になったのは、単純にそれだけネタ作りに時間がかかったからなんです。
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ユミコ
5か月も……!設定を崩し過ぎるとかえって魅力を損なってしまいますし、本編のネタバレにならないように加減するのも難しいですよね。
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菊一文字
そうなんですよ。ニーアはフェイトエピソード(キャラストーリー)の中で植物を枯らせて生命を操る描写があったので、ここをネタにするくらいであれば大丈夫かなと。
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Y
あとはシリアスな設定をどれだけコミカルにして良いのかも難しいですよね。シナリオイベントと連動したマンガを出すことも多い中、本編が真面目な内容なのにマンガでギャグ回を出すとイベントを茶化しているような雰囲気にもなってしまうので。
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菊一文字
ギャグで笑える感じにすることが必ずしも正解ではなく、キャラたちをより好きになってもらえるかどうかをどのタイトルでも一番大事にしていますよね。

キャラの魅力を広げたものや
珍しい共演を描いたマンガ

あらためて、ゲーム内マンガを楽しむポイントはなんでしょうか?

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菊一文字
メインやイベントストーリー、キャラストーリーで伝えきれないキャラクター性の発見や、本編ではなかなか見られないキャラの共演をお楽しみいただきたいです。それによって、キャラやタイトルにより愛着を持っていただければと。

先ほど紹介されたマンガでも意外な一面や共演が見られたものがありましたね。キャラの魅力を広げたという点で他のマンガも見せてもらえますか?

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ミナコ
第10話「ソウシロウ登場編」は、本編で見られないようなソウシロウの仕草を画面いっぱいに出せた1本です。『ワーフリ』をリリースして間もない頃の作品で、当時一番反響が大きかったような覚えがあります。
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ミナコ
ミナコ 「めっですよ」はLINEスタンプにもなりました。
▲LINEスタンプ「ワールドフリッパー Vol.2」より
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ユミコ
『バハムート』には「土曜4コマ」の枠があります。これはレア度が低いカードのキャラにも愛着を持っていただきたいという想いから始まった4コマシリーズです。リトルスミスは土曜4コマで登場した後、平日に更新している通常の4コマにも登場するようになりました。
▲第1570話「ドラゴンの優しさ編」
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ユミコ
土曜4コマはイベントシナリオには出てこないキャラたちが和気あいあいとしている様子を描けるのがうれしくて、楽しくやらせていただいています。ユーザーのみなさんにも喜んでいただけているので、今後も掲載していければと思っています。
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菊一文字
『神撃のバハムート』は主人公の立ち位置にいるキャラがいなかったのですが、ファイターやスケルトン、ハンサを主要キャラにしたことでタイトルの顔になるキャラができましたよね。
▲第1000話「祝!1000回記念!編」。4コマの主要キャラであるファイター、スケルトン、ハンサが登場しています

4コマから人気が出たり、タイトルの顔になるキャラが登場したりしたこともあるのですね。続いて、『グラブル』と『プリコネR』から、本編のシナリオではなかなか見られないような共演を描いたマンガを紹介してください。

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菊一文字
『グラブル』だと第270話「ビィ君愛好家の集い編」です。カタリナをはじめとしたビィのことが好きなキャラがちらほらいたため、裏でこんな感じで集まっていたら楽しいなと思い書きました。
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菊一文字
その後も「ビィ君愛好会シリーズ」として続いていきましたし、季節ボイスでも愛好会にちなんだセリフがあります。
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Y
『プリコネR』だと第257話「お料理上手さん」のエリコとミミの組み合わせが珍しいです。また、普段は主人公に対する強い想いから怖い一面が描かれがちなエリコですが、ミミとの掛け合いで、優しく面倒見の良い側面も伝えられたのではないかと思います。
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菊一文字
余談ですけど、『プリコネR』はマンガの中に色々と小ネタを仕込んでいますよね。
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Y
そうですね。例えば第98話「コノフィツムの花」は最高のライバルであり親友であるサレンとアキノの関係性を描いた回で、コノフィツムの花言葉は「似たもの同士」なんです。このようにタイトルでも遊びを入れているので、気付いていただけるとうれしいですね。
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Y
第98話についてもう少しお話しすると、これはチーム内で「エモ回」と呼んでいるシリーズの1作目なんです。『プリコネR』の4コマでは「キャラクターの魅力がストレートに伝わる4コマ」を目指したかったので、更新100話目を目前にして、笑えるギャグマンガ以外にも何か軸が欲しいと考えていた中で作成しました。
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ユミコ
いつも同じような雰囲気だと良くも悪くも見慣れてくると思うので、こうやって普段と違うテイストのマンガあるとユーザーのみなさんも驚いたり喜んでくださったりしますよね。

「キャラを好きになるきっかけに」
上がり続けるクオリテイー

ちなみに、今まで色々見てきた中で今更なのですが、『プリコネR』以外は5コママンガでは……?

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菊一文字
これは複数のタイトルで4コマを監修している自分からお答えします。カラーの1コマ目は扉絵のような役割で、本編が白黒の4コマという解釈です。『バハムート』のリリース時はフィーチャーフォンが主流で、1コマずつ読む仕様でした。そのため最初に引きになるコマが必要で、扉絵として設けた結果、全体で見ると5コマになりました。
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Y
『プリコネR』も最初は他のタイトルと同じように縦長のフォーマットで考えていたのですが、ゲームがスマートフォンを横に持つ仕様なので、マンガもそれに合わせました。

サイゲームス初のタイトルである『バハムート』のフォーマットが、その後にリリースした各タイトルにも受け継がれているのですね。最後に、ユーザーのみなさんへメッセージをお願いします。

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Y
4コマを通してキャラを知ったり、魅力を発見したりして、キャラたちを好きになるきっかけにしていただけたらなと思っております。
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ミナコ
もし気になっているキャラがいれば、本編のエピソードとともに4コマをのぞいてみていただきたいです。また、「このキャラが好き」「もっとエピソードが見たいキャラがいる」といったときも4コマを読んでみてください。誰かの「好き」に刺さるお話を作れるよう、これからも描き続けます。
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ユミコ
『バハムート』はリリースから10年が経ってキャラがすごく増えたので、新しく始められた方ほど本編を読破してキャラを理解するのは難しいとも思っています。そんな場合は4コマを見ていただき、そこから「メインのシナリオも読んでみようかな」なんて思ってくださったらうれしいです。
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菊一文字
自分は子どもの頃に読んだゲームキャラの4コマがすごく好きだったので、時間が経ったあとも友人同士で「あのマンガ面白かったよね」と思い出話に花が咲くようなマンガを作っていくつもりです。良い意味でスタッフがお互いを意識しながらクオリテイーを高め合っているので、各タイトルでレベルが上がっています。今後もご期待ください。