デザイン制作室の仕事とは?コンテンツとユーザーを繋ぎ会社のブランディングに貢献【サイゲームス仕事百科】

「デザイン制作室」は、その名の通りサイゲームスが世に出すクリエイティブのデザイン業務を専門とする部署です。各タイトルの公式サイト、各種広告物、会社案内などの制作を手掛けています。本Webメディア「Cygames Magazine(サイマガ)」もデザイン制作室が手掛けたものです。また、近年では動画配信や展覧会の企画など、平面デザインの枠を超えた業務にも取り組んでいます。今回はこのデザイン制作室の仕事について、マネージャー陣への取材を基にご紹介します。

クリエイティブ制作の仕事を通じて
サイゲームスのコンテンツとユーザーを繋ぐ

デザイン制作室の主な業務は、広告物やWebサイトなどのクリエイティブ制作です。デザイン制作室の役割は、サイゲームスとユーザーのみなさんを繋ぐ1つの接点だと考えています。まだサイゲームスのコンテンツに触れたことがない新規の人たちに対しては新しい驚きや発見を提供できるように、また既存ユーザーのみなさんに対してはロイヤルティー(ブランドに対する信頼感)を高められるように、コンテンツの魅力を伝えるのが仕事です。我々が作った広告やWebサイトを入り口にして、ゲームを楽しんでもらうところに繋げる導線としての機能を担っています。具体的には、下記のような業務を手掛けています。

【デザイン制作室の業務】

  • 広告物制作
  • 各タイトルの公式サイト制作
  • その他サイゲームス関連のWebサイト制作や運営
  • 会社案内やリーフレットなど各種紙媒体の制作
  • 会社ノベルティやグッズなどの制作やディレクション
  • 宣伝用素材のスチル撮影
  • オンラインセミナーや社内イベントの配信
  • 背景展といった各種展示会の運用

上記の他にもデザイン制作室はさまざまな業務に挑戦しています。会社の規模が拡大していくとともに、各部署から企画の相談を受けたり、自ら提案をしたりなどで徐々に業務の幅を広げています。

デザイン制作室の主な仕事内容

現在、デザイン制作室は大きく4つのカテゴリーに分かれており、各分野に強いスタッフが担当しています。ただし、担当が明確に分かれているわけではなく、そのときの稼働状況によって他の分野の仕事をすることもあります。これは単に業務量を調整するだけではなく、色々な仕事に携わることでデザイナーとしてのアウトプットの幅を広げるという狙いもあります。

■Web

Webサイトの制作を担当します。インターネットを通じてユーザーのみなさんとのコミュニケーションを築いていくチームです。

▲『Shadowverse』Webサイト
▲『ワールドフリッパー』Webサイト
▲『グランブルーファンタジー ヴァーサス』Webサイト
▲『プリコネ!グランドマスターズ』Webサイト

■広告

紙媒体を軸としたクリエイティブを制作するチームで、紙媒体の広告や会社案内、リーフレットなどを制作しています。

▲『グランブルーファンタジー』OOH広告
▲『ウマ娘 プリティーダービー』採用 雑誌広告
▲会社案内 2022年版

■配信

YouTubeやTwitterライブの配信を担当します。配信業務の運営やディレクションの他、配信の中で掲示する「お知らせ」といったフリップボードやスライドなどを制作します。

▲技術カンファレンス「Cygames Tech Conference」の配信もデザイン制作室が担当

■展示・イベント企画

Cygames背景美術展(2019年 大阪芸術大学にて開催)の企画・運営や、そこから発展して2021年に山本二三美術館で実施された「Cygames 背景アート展~イマジネーションを形作る~」への運営協力なども行っています。運営そのものは専門のパートナー企業様に依頼していますが、内容の企画や発注、ディレクションをデザイン制作室で担っています。

▲「Cygames背景美術展」会場
▲「Cygames背景美術展」展示作品
▲「Cygames 背景アート展~イマジネーションを形作る~」会場

上記のうちWebと広告については、デザイン制作の仕事としてかなりの割合を占めています。配信と展示企画などは、近年注力している分野で部署としてチャレンジしながら実績を積み重ねているところです。特に展覧会の企画・運営はごく最近になって発生したもので、デザイン制作室が各部署からさまざま相談を受ける中で派生した業務です。代表事例である背景アート展は、ゲーム内のたくさんのクリエイティブをユーザーのみなさんにもっと知ってもらいたいという目的から企画したものです。

既存の分野に加えて、新しい業務を切り拓いていける可能性があるのも、デザイン制作室の特色と言えます。配信や展覧会はあくまで事例の一部であり、サイゲームスのクリエイティブを広めたいという目的にマッチする施策であれば形式に囚われる必要はないと考えています。次に企画するのは、例えばユーザー参加型のアトラクションやバーチャルなイベントなどさまざまな展開の可能性があります。

デザイン制作室の業務フロー

続いて、デザイン制作室の業務フローを紹介します。ここではWebサイト制作を例としてご説明します。基本的な流れは他のカテゴリーも同様です。

1.案件の受注

社内の各部署やゲームの開発チームなどから発注を受けます。施策の内容や目的、どのようなWebサイトを作りたいかをまとめた発注書を受け取り、それを基に詳細をヒアリングして、どのような内容にすべきか方向性を絞り込んでいきます。

2.構成・デザイン案の制作

ヒアリングした内容を反映し、Webサイトの構成をまとめつつ、デザインラフを作成します。案は複数出して、その中から選んでもらう場合が多いです。

3.発注先からのフィードバック対応

提案した構成・デザインラフに対してフィードバックを受けます。「この部分は強調したい」「ここは最初から表示せず、知りたい人だけクリックして見られるようにする」といった具合に、Webサイトの目的によりフィットするように修正し、再度提出します。必要に応じてこの工程を繰り返し、最終的なかたちに近づけていきます。

4.実装・公開を確認

仕様が決まったら、フロントエンドエンジニアに依頼してWebサイトとして実装してもらいます。実装過程でもテスト稼働とフィードバックを繰り返し、完成したらリリースとなります。

発注する側と我々とでイメージの齟齬がないように、最初のヒアリングは特に重視しています。どんな人たちをターゲットとしているのか、どういう場面で見られるものなのかなど、Webサイトに期待する役割について擦り合わせていきます。また、細かく要望をヒアリングしていく中で、発注者が想定していなかった問題が見えてくることもあります。例えば、「マウスカーソルを合わせたときにイラストを大きく表示したい」という要望があったときに、そのまま実装してしまうと本来見せるべき情報が隠れてしまうこともあります。
そのように、要望通りの仕様にすることが必ずしも望んだ通りの効果を生まない可能性があることとも考慮しつつ、合意を得ながら仕様を固めていきます。

「こんなビジュアルにしたい」と、イメージ先行で発注されることもよくありますが、デザイン制作室として「なぜそういうビジュアルにしたいのか」「それによって何を伝えたいのか」を聞き出しつつ、目的に合った提案を心がけています。もちろん、要望通りに作ることが良い場合もあります。要望に沿ったものを作ること、要望を踏まえつつ、本当に実現したいことを叶えるための踏み込んだ提案ができること、その両方ができるのが重要だと考えています。

デザイン制作室のスタッフに必要な
スキルとマインド

ここでは、デザイン制作室のスタッフに求められるスキルやマインドについてご紹介します。

■付加価値を生み出せる

依頼者から要求されたものをそのまま作ることは当然大事ではありますが、やりたいことを汲み取った上で、同じサイゲームスのスタッフとしてプラスアルファを提案していくことが重要です。ただの作業者ではなく、依頼者と共にサイゲームスとしてのバリューや想いを付加していけるスタッフであるべきと考えています。

■ロジカルに考えられる

デザインの仕事は感覚的なものと捉えられがちですが、優れたデザインはきちんとしたロジックに基づいて作られています。自分の中でロジックを組み立てられるだけでなく、「この部分は〜という理由に基づいてこんなデザインにしています」と、依頼者にきちんと説明できるスキルが必要です。きちんと言語化することが、デザインの品質を上げることに繋がります。

■何か1つ好きなものを持っている

好きなものがあること、こだわりを持っていることは、ものを作る人間として大切な資質だと思います。ゲームに限らず映画や音楽など、ジャンルはなんでもよく、仕事とは直接関係なくても構いません。自分がなぜそれが好きなのかを咀嚼して考えることが、優れたアウトプットに結びつきます。

デザイン制作室のやりがいとは?

ユーザーのみなさんの反応が如実にわかることは、大いにやりがいに繋がる部分です。最近はSNSを通じて受け手の反応を確かめられるので、手応えを感じる機会も多いです。手掛けた施策そのものを褒めてもらうことももちろんうれしいですが、施策をきっかけにしてゲームをプレイしてくれた人に楽しいと思ってもらえること、タイトルや会社を好きになってくれることがより大きな達成感に繋がります。

サイゲームスのデザイン制作室は品質にこだわることができますし、「最高のコンテンツ」を追求していけると考えています。もちろん関連部署との連携もあるので、常にスケジュールいっぱいまで引き延ばせるわけではありませんが、スケジュールと実現できることのバランスを取りながら、可能な限り良いものを届けたいと思っています。

また、新しい分野へのチャレンジもやりがいがあります。特に企画において、「こんなことをやりたい」という抽象度の高い依頼をどう料理していくかを考えていくことは、大変ながらも楽しい仕事です。デザイナーは「想い」をビジュアル化できることが強みであり、その強みを、Webや広告展開だけでなく、配信や展示・イベント企画などにも活かしていきたいと考えています。

デザイン制作室のキャリアについて

デザイン制作室は経験豊かな中途採用のスタッフが大半ですが、部署としてある程度の規模になり、人材の育成もしていきたいと考えています。そのため、来年度からはより積極的に新卒の方も受け入れていきたいです。

キャリアとして、さまざまなデザイン分野で自ら提案し、ディレクションや制作、振り返りまでできるようになると、デザイン制作室のスタッフとして一人前と言えるかと思います。ただし、仕事を回せるようになったらそれで十分なわけではなく、より良いクリエイティブを作るためにはどうしたらいいかを常に考えて、アウトプットし続けることも大切だと思っています。

デザイン制作室を
目指す人へのアドバイス

上述の通り、Webや広告などの平面デザインに加えて、配信や展示・イベントの企画など、ビジュアル制作に限らない業務にも取り組んでいます。さまざまな部署から相談を受け、それを実現するためにはどうしたら良いかという視点で、新しい分野にもどんどん挑戦していくことができますし、サイゲームスにはそんな提案を柔軟に受け入れ、「やってみよう」と挑戦する風土があります。

2021年11月に開催したオンラインの技術カンファレンス「Cygames Tech Conference」ではビジュアルイメージやロゴ、Webサイトの制作はもちろん、企画のヘルプや配信まで幅広く関わりました。Web・広告がメインの業務でありつつ、会社としての新しい取り組みや興味があることへはどんどん関わっていけますし、可能性を広げていくことができます。前例がない分大変なこともありますが、それをチャンスと思える人にとっては楽しい職場だと思います。デザイン制作室の業務に興味がある方は、応募をご検討いただければと思います。


以上、デザイン制作室の仕事についての解説でした。
現在サイゲームスでは、一緒に働く仲間を募集しています。この記事で興味を持った方は、ぜひ一度こちらをチェックしてみてください。

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