「チーム・サイゲームス」を体現 インタラクティブに作り上げるオンライン新卒研修

サイゲームスには2021年、過去最多となる50名の新卒社員が入社しました。「新卒研修のコンセプトは「絆を深める」 新人と組織を繋ぐサイゲームスの人事が大切にしていること」の記事でも紹介しているとおり、入社した新卒社員に対しては毎年新卒研修を実施しています。2020年は緊急事態宣言を受け急きょ在宅での研修へ変更となりましたが、今年は準備の段階から全編オンラインを想定しての実施となりました。
コロナ禍の中、新卒社員をどのように会社に迎え入れたのか、実際に開催した研修内容とともに紹介いたします。

全体研修だけで50以上!
研修内容一覧

サイゲームスの新卒研修は、職種に関係なく全員が参加する「全体研修」と、職種ごとに実施する「職種別研修」の大きく2つに分かれています。全体研修の期間は約2週間、その後の職種別研修はその年のカリキュラムや職種にもよりますが、約1~2か月間です。
実際に今年の新卒社員が参加した研修の内容を一覧でご紹介します。

▲2021年全体研修の主な内容。各講師は現場のスタッフがそれぞれ担当します

全体研修だけで50以上の研修が実施されており、人事だけでなく現場のスタッフが講師として登壇し講義を行っています。全体研修は主に、会社組織の説明やビジネスマナー、各部署の業務紹介など、全職種に共通した内容です。その後の職種別研修で、職種ごとに実務を想定した研修を行います。

▲職種別研修の主な内容。サウンド職は全体研修を受講後、OJTを実施します

受け身ではなく主体的に
インタラクティブに作り上げる研修

オンライン研修の課題の1つは、いかに内容を一方的にせずインタラクティブにできるかでした。そこで、研修で双方向型のコミュニケーションをとれるように、例えば講義形式の研修中にはSlackやZoomのチャットでリアクションやコメントを残せるようにしました。すると、講義への質問はもちろん、話に対するリアクションコメントが多く書き込まれ、「講師→新卒」という一方通行ではなく、相互にやり取りをしながら研修を進められるように。こういった点はオンラインならではのメリットを活かしたコミュニケーションでした。
また、個人に与えられた課題にも、新卒社員同士で相談しながら解決しようとする姿勢が多く見られました。個人で課題に取り組んでいる間も通話しながら意見を交わし合うことで、「全員でこの研修を乗り越える」という意識が強くなり、研修が終わったときの達成感にもつながったようです。

新卒社員を迎えるために
円滑な研修は準備から

オンラインでの研修をスムーズなものにするため、運営側は大きく2つのサポートを行いました。1つ目は、研修で利用する機材の準備です。各職種で利用するソフトや必要なスペックに合わせて一式を手配しました。それに加え、事前に在宅勤務環境についてヒアリングも実施し、Wi-Fiの貸し出しや、作業スペースに合わせてディスプレイの数を選択してもらうなど、各自宅の状況に合わせて柔軟に対応しました。
2つ目はコミュニケーション面のサポートです。入社前に懇親会をオンラインで実施することで、これから一緒に頑張っていく同期や、研修で顔を合わせる人事と事前にお互いを知る機会を設けました。

▲総合職はSurface Book3、技術職はMacBook Pro、デザイナー職はデスクトップPC・ペンタブと、それぞれの職種で必要な機材を手配しました

同期同士も社内先輩スタッフも一丸となる
「チーム・サイゲームス」を体現する受け入れ体制

サイゲームスでは、ミッションステートメントに「常に「チーム・サイゲームス」の意識を忘れない」を掲げています。新卒社員にも職種や部署の垣根を超えた交流を大事にしている文化を感じてもらうべく、研修期間では以下のような取り組みを実施しました。

■社内先輩スタッフからの歓迎

新卒社員の入社を心待ちにしているのは、人事など採用に関わる部署のスタッフだけではありません。毎年、サイゲームスでは新卒社員一人ひとりの紹介記事をWeb社内報に掲載すると同時に、Slackに専用の新卒紹介チャンネルを作ることで、社内スタッフ全員が新卒社員を知り、交流ができるスペースを設けています。直接業務で関わる予定のスタッフはもちろん、そうではないスタッフとも好きなコンテンツや趣味などの話題で盛り上がれる場として、1人の新卒社員の投稿に100件近くのやりとりが生まれた例もありました。

■同期同士の関係構築を促進

お互いに高め合い、励まし合える仲間として、同期との交流を深めてもらうことも新卒研修のミッションの1つです。ただ、いきなり新卒社員約50人がZoomに集まっても、発言に抵抗を感じる人は多いでしょう。
そのため、今年の新卒研修は少人数から交流を深めていくことに。まず職種横断で5人のグループに分け、毎朝講義が始まる前に最近あった新しいことやうれしかったことをグループ内で発表する「Good&New」の時間を設けました。
研修が進むにつれ、グループをまたいで座談会を開いたり、メンバーをシャッフルしてグループワークをしたりと、最初に指定したメンバー以外にも輪を広げていきました。
また、新卒社員自らの提案により、昨年に初開催した「フレッシュトーク」を今年も実施。この他、オンラインでの懇親会や有志でのゲーム大会なども適宜開催され、親睦を深めていました。

■人事からの日々のサポート

研修を運営する人事がオンライン開催の不安を少しでも取り除けるよう日々のサポートにも注力し、「1on1面談」の実施や日報への毎日の返信をしました。
「1on1面談」は新卒社員一人ひとりの研修中の不安や疑問をすくいつつ、雑談で気分転換をしてもらうのが目的です。加えて日報にも返信することで、新卒社員が今何を考えているのか、日々どんな経験をしているのかを汲み取ることができました。
このような取り組みで研修期間中に人事と新卒社員の関係を構築できると、今後新人たちが各部署に配属された後も、人事が相談相手になることができます。研修期間だけでなく、その後のケアも見据えて研修期間のサポートにあたることを人事は重要視しています。

新卒研修で得られるもの
新卒社員からの感想コメント紹介

ここでは、実際に研修に参加した2021年新卒社員の感想を一部ご紹介します。

■全体研修について

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全体研修参加者
研修=講義を受けて課題を提出というイメージがありましたが、受け身で受講するのではなく、常に自分にできることを模索する必要がある研修期間でした。参加者が発言したり自ら考えたりする必要がある場面が非常に多く、個を尊重されている感じがうれしかったです。
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全体研修参加者
基本的な社会人としての知識やマナー、会社の組織構成だけでなく、各職種の具体的な業務内容や考え方についても学ぶことができ、とても勉強になりました。職種に関係なくこれからの業務につながるものが学べる研修だったと感じました。

■職種別研修について

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総合職研修参加者
総合職の研修では、仕様書やロゴ制作、プログラミングまで、プランナーとしての業務だけでなくゲームづくり全般の課題を行いました。集中して完成度の高いものを求められる数日間を通して多くの学びを得るとともに、自分が作ったものに対して本気のフィードバックを返してもらうことができ、自分に何が足りていないのかを考える機会が多くありました。配属されてからも必ず活かせることが学べたと感じています。
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技術職研修参加者
技術職の研修では、「ゲームづくりに必要な幅広い技術的な知識」、「社会人・ゲームエンジニアとしての考え方や心構え」の二側面を学ぶことができました。
例えば、ゲームエンジンの動作の仕組みなど、プロのゲームエンジニアとして最低限知っておかなければならない基礎的な知識を身につけられました。チームでゲームを作る研修や、ベテランの講師が実際に経験した事例を基にその場の対応について議論する時間もあったので、技術面だけでなく業務の進め方やコミュニケーション能力の面でも大きく成長できました。
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デザイナー職研修参加者
毎日制作物の進捗に合わせて専任トレーナーからフィードバックがもらえる環境が非常に学びになりました。こまめに進行方向を修正することができ、今何をするのが一番勉強になるのか常に考えながら研修を受けることができました。また、Unityへの実装やUIなど自分の専門分野以外のことも経験できたことで他のセクションがどのような業務をしているのかがわかり、実際の業務で連携を取りやすくなったと思います。交流の時間も多くあったので、同期とはもちろん、先輩からもたくさん話を聞くことができて勉強になりました。

新卒研修を通して、社会人としてのあり方やゲーム制作のプロとしての基礎について学び、配属後に何を意識しなければならないのか、自身に今何が足りないのか、といったことを知る機会になったようです。
新卒たちは現在、配属先で業務を開始しています。感想の中でも、「研修で得たことが配属初日から役に立つ」という声がありました。これからも、新卒研修を「最高のコンテンツ」を作る一助として活かしゲーム制作に取り組むことを期待しています。


オンラインでの新卒研修は今年で2回目。新卒社員が受け身ではなく自走力を持って研修に臨んだことによって、運営と「一緒に良い研修を作り上げる」ことができました。
新卒社員にとって、社会人として、そしてサイゲームススタッフとしての第一歩が新卒研修の場です。研修では、ゲーム制作の知識やスキルはもちろん、「チーム・サイゲームス」といった会社のマインドも、自分たちの行動から学んで実にしてほしいという想いがあります。
そして新卒社員が安心して入社し、全力で成長できる土壌を作ることは、人事をはじめとした既にサイゲームスにいるスタッフの役目でもあります。それはオフィスにいるときも、在宅勤務になっても変わりません。サイゲームスでは、どんな環境であっても実りのあるものにできるよう、会社一丸となって研修を運営してまいります。

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