わたしたちのキャリアヒストリー エンジニア編 情報・ノウハウ共有で「最高」を目指すチームづくり
サイゲームスにはゲーム業界内外からさまざまな人材が集まってきています。本連載では、中途や第二新卒として合流したスタッフがこれまでにどんなキャリアを積み、サイゲームスでどのように活躍しているのかを座談会形式でお届けします。今回は、エンジニアとして活躍する3人に仕事の中で身に付いたスキルや今後の展望などを語ってもらいました。
異業界出身のエンジニアも活躍中
彼らがサイゲームスに決めた理由とは?
みなさんのサイゲームス合流前のお仕事について教えてください。
- ヤスユキ
- 私はゲーム業界からの転職で、2014年にクライアントサイドエンジニアとして第二新卒で入社しました。前の職場ではコンシューマーゲームを作っていました。
- タク
- 新卒でコンピューター関連企業に入社して、インフラ関連の業務を担当していました。3年ほど勤めた後、第二新卒としてサイゲームスに合流したのが2016年のことです。ゲーム開発は未経験でしたが、サイゲームスではサーバーサイドエンジニアとしてプログラムを書くようになりました。
- アキヒコ
- 私は別業界からの転職で、前々職はWeb関連企業でサーバーサイドエンジニアとしてWebサイトの構築を行ったり、フロント周りの開発をしたりしていました。前職ではIT企業でフロントエンドエンジニアとしてECサイトやソーシャルゲームの開発を担当していました。
どういうきっかけでサイゲームスに入社したのですか?
- タク
- 私は当時サイゲームスのタイトルをプレイしていたので、日々遊んでいるゲームを作っている会社としてまず興味がありました。決め手になったのは、CTOの芦原と直接話せるイベント「CTO座談会」に参加したことです。そのときの刺激を受けたのと、あと「THE PROJECT」(※)の考え方がすごく良いなと思って、サイゲームスで働きたいなと思いました。
※「THE PROJECT」……サイゲームススタッフが励行すべき25の行動規範を、イラストと文章でわかりやすくまとめたもの。社内各フロアにポスターとして掲示されている。
- ヤスユキ
- 私は前職で開発の大詰めになるとどうしても連勤が続き、リリースしたら「リフレッシュ休暇」としてまとめて休みを取るという環境でした。その休暇中に今後のキャリアを見つめ直したのがきっかけです。
- アキヒコ
- 大変だったんですね……。
- ヤスユキ
- それで、転職を考えていたときに転職エージェントにサイゲームスを紹介されて、会社見学に行ったんです。ちょうど『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』がリリースされた直後で、ネイティブアプリを強化していこうという時期だったのでクライアントサイドエンジニアの採用を強化していたんですね。勢いがあるし、面白いことができそうだと思って志望しました。
- アキヒコ
- 私は前職でもソーシャルゲームに関わっていたのですが、その会社はゲーム事業をやめてEC事業を主軸にしていく方針になりました。1年ほど経って、ゲームの開発ができる会社を探して巡りあったのがサイゲームスでした。
サイゲームスについて良さそうだと思った点や、ここで働きたいと思った決め手は何ですか?
- タク
- さっきお話しした「THE PROJECT」ですね。ネガティブな考えで思考停止せずに、その一歩先を考えようという考え方が明確に言語化されているのが良いなと。自分もそういう考えで仕事に取り組みたいなと思いました。
- アキヒコ
- 私は、実は前職で一緒にゲームを作っていた人が先にサイゲームスで何人か働いていて、「サイゲームスは一つひとつのタイトルにしっかり人的リソースが割かれていて、かつだいぶ先のリリーススケジュールまできっちり決められているため、安心して働く事が出来る」といった話を聞いていました。そのため良い会社だなと思っていたんです。
- ヤスユキ
- 同業の知人から話を聞くとリアリティーがありますよね。それは強い動機になるかも。
- アキヒコ
- そうなんです。あとは、他にも数社受けていたのですが、他社からは「内定後2週間で来てほしい」と言われてしまって。でもサイゲームスは前職への義理もきちんと配慮してくれて、引き継ぎのために2か月待ってくれたというのも入社を決めた理由の1つです。
- ヤスユキ
- 良い話の後にアレなのですが……私は、人事の人が社内を案内してくれたときに、執務エリアの自販機を指して「あそこのドリンクは飲み放題だよ」と言われたことが大きいですね(笑)。前職はフリードリンクなんて制度がなかったので、すごく太っ腹な会社だと思いました。
- タク
- まさかのフリードリンクが決め手(笑)。
任された仕事で実績を残しつつ
リーダー業務も経験
みなさんはサイゲームスに合流してからすでに6〜8年のキャリアを積んでいます。入社から現在まで、それぞれどういう仕事に携わったのか教えてもらえますか?
- タク
- 私は未経験だったので、メンタートレーナー制度にかなりお世話になりました。トレーナーに開発の流れや仕事の進め方などの基本事項から教えてもらいながら、初めは既存機能の改修や修正などを行い、技術だけではなく仕事への考え方等を学びました。
- アキヒコ
- ある程度仕事を任されるようになったのはいつぐらいからですか?
- タク
- 1年目の終わり頃です。既存機能の改修だけでなく、『グラブル』の周年施策や新規機能の開発など大きめの仕事を任されるようになって、開発だけでなくプランナーやデバッガー目線も含めて「どういう進め方をすればより良い開発ができるか」という視点を学ぶことができました。
- ヤスユキ
- タクさんはVUC(※)もやりましたよね?
※VUC……若手スタッフが中心となって職場環境の改善やイベントなどさまざまな施策を企画・運用する「バージョンアップ委員会」の略称。
- タク
- はい。2年目からVUCのリーダーを担当することになって、他部署の人とやり取りしたり施策を社長にプレゼンしたりと、エンジニア業務では経験できないようなことをさせてもらいました。
- アキヒコ
- VUCは実際にやると大変なこともあるでしょうけど、やるといろんな部署の人に顔を覚えてもらえるし、社内での知名度が上がりますよね。
- タク
- 本当に良い経験になりましたね。エンジニアとしては、3年目の後半から負荷対策のチームに入り、さまざまなことに幅広く対応させていただきました。その後、バトルチームのリーダーとしてお声がけいただき、現在はリファクタリング(※)チームのリーダーを担当させていただいております。元々システムが複雑化していたこともあり、今後の拡張に耐えられるようシステムの見直しを行っています。
※リファクタリング……ソフトウェアの外部的な動作を変えずに、ソースコードの内部構造を整理すること。複雑化したソースコードを整理することで、ソフトウェアの信頼性や開発効率を向上させられる
- ヤスユキ
- 私は、最初はLINE GAMEタイトルの『ペーパーダッシュワールド』(※現在はサービス終了)のUI周りを担当しました。その後、他のタイトルで管理画面の開発などに携わった後、2016年に『プリンセスコネクト!Re:Dive(以下、プリコネR)』の開発チームに加入しました。初めはクライアントサイドエンジニアとしてUIの組み込みやギルドハウス周りを担当し、徐々にビルド周り、開発環境整備、リリース作業効率化などがメインになっていきました。
- アキヒコ
- 『プリコネR』時代からシステム寄りの仕事をするようになったんですね。
- ヤスユキ
- はい。Jenkinsを使ったCI/CD(※)周りや、サーバーとの繋ぎの部分など、それまであまりやってこなかった仕事をやるようになりました。
※CI/CD……「Continuous Integration(継続的インテグレーション)/Continuous Delivery(継続的デリバリー)」の略で、ソフトウェア開発においてビルド・テスト・デリバリー・デプロイメントを自動化し、継続的に行うこと。「Jenkins」は代表的なCI/CDツールのひとつ
- タク
- 手掛ける仕事の方向性が変わっていったんですね。元々そういうことをやりたかったんですか?
- ヤスユキ
- そうですね。以前からシステムに興味があり、自分で調べて知識をつけていきました。『プリコネR』にも担当者はいましたが、別のプロジェクトと兼任されていて。『プリコネR』にも専任を置いたほうががいいと思っていたところに打診があったので、引き受けました。
- タク
- ヤスユキさんは2022年の春に話題になった『プリコネ!グランドマスターズ(以下、プリグラ)』(※)の開発にも参加したんですよね?
※『プリコネ!グランドマスターズ』……『プリコネR』のエイプリルフール施策として2022年4月1日〜8日まで公開されたアプリ
- ヤスユキ
- はい。久しぶりに新規開発に携わりたいと思って参加させてもらいました。そこでエンジニアリーダーを担当することになり、4月8日のクローズまで務めました。
- タク
- 初めてのリーダーはどうでした?
- ヤスユキ
- エンジニアの工数管理とか他部署との連携が、いちスタッフとしてやるのとは全然違って大変でした。リーダーとしてスタッフたちにタスクを割り振るのは初めてだったので、サブマネージャーに逐一相談しながら進めていきました。でも期間限定ということもあり、あまり良くないとは思いつつ自分で手を動かしてしまうこともありました。
- タク
- 手を動かしたくなる気持ちはわかります(笑)。
- ヤスユキ
- 今は運用周りやCI周りを、類似のケースで応用できるようにノウハウとして残しています。CI周りは比較的属人化しやすい領域なのですが、誰でもできるようにしたいと思っています。
- アキヒコ
- 1つの工程が特定の誰かに依存するような構造は危ういですよね。
- ヤスユキ
- そうそう。個人が専門性を高めるのはもちろん大事だけど、それとは別に、ツール自体はいざというときにみんなが触れたほうが良いと思うので、そのあたりを展開するために情報をまとめています。
- アキヒコ
- 私は入社した当初は『グラブル』のフロントエンド周りを担当して、既存システムの改修や新規の実装などを経て1年半から2年ほどでフロントエンドのサブリーダーになりました。その後、Web サイトの開発やネイティブアプリのWebview開発などを行う「フロントタスク」という部署に異動し、こちらでもリーダーを務めています。
- タク
- 「フロントタスク」チームのリーダーになったきっかけは何ですか?
- アキヒコ
- マネージャーが私のキャリアを考えて提案してくれたんです。せっかくもらったチャンスなので引き受けました。
- ヤスユキ
- もともとマネジメント志向があったとか?
- アキヒコ
- 前職でもリーダーを経験していて、そのあたりも考慮してくれての提案だったと思います。キャリアを考えたときに、ずっと第一線でコードを書くスペシャリストか、人や組織を動かすマネジメントなら、後者のほうが自分には向いているんじゃないかと思いました。人の相談に乗ったりタスクを管理したりするのはけっこう楽しいと思っているので。
みなさんが前職で培ったスキルがサイゲームスで役立った場面はありますか?
- タク
- 私はゲーム業界未経験で入ったので「直接これが活かせた」というのはないですが、ハードウェアやネットワークの知識は役に立っていると思います。サーバーサイドの業務はソフトウェアやミドルウェアが中心ですが、突き詰めていくとハードウェアやネットワークについても広い知識を求められるので。
- アキヒコ
- 他部署との連携などで活きることもありますか?
- タク
- そうですね。サーバーサイドはインフラと密接な関係にあるので、インフラチームとのやり取りについても前職の経験や知識が役立っていますね。
- ヤスユキ
- 私は前職がコンシューマーゲーム開発なので、ゲームの作り方に関する知識はそのまま活かせました。あとそれとは別に、大学時代にLinux好きの同期がいて、その人の影響を受けて勉強したことが役に立っています。JenkinsなどCI/CDではコマンドを使うことが多いので、学生時代の経験に助けられていますね
- アキヒコ
- 私も同じくソーシャルゲームの開発経験は『グラブル』のフロント開発にそのまま活かせました。また、その前の会社でのWeb制作経験も、現在の「フロントタスク」の仕事に役立っています。
サイゲームスに入ってから手掛けた仕事を通じて、最もやりがいや達成感を得た瞬間を教えてください。
- タク
- やっぱりチームで大きな仕事を成し遂げたときですね。リーダーを任されているので、チームの成果を重要視していますし、成果を上げていかなければならないと思っています。
- アキヒコ
- リーダーとしての使命を果たせたときに喜びを感じるのですか?
- タク
- そうですね。あとは、チームスタッフの成長を感じたときです。サイゲームスには総会やエンジニア全体ミーティングなど、スタッフが表彰される機会があるので、そこでチームの人が表彰されるのはうれしいですね。
- アキヒコ
- それは私も同感です。自分のチームのスタッフが褒められるのはとてもうれしいですし、みんなにも同じように達成感ややりがいを得てほしいと思います。
- ヤスユキ
- 私は『プリコネR』と『プリグラ』のアプリ公開前の仕事をしたときが一番やりがいを感じました。『プリコネR』はリソースの管理など直接リリースに関わる仕事をしていて、アプリ公開前に一度運用しやすさを考えて大幅な改修を入れたんです。
- タク
- リリース直前となると心労も大きいですよね。
- ヤスユキ
- 本当に。リリース後もしばらくドキドキしていましたが、無事動作してホッとしました。『プリグラ』はその経験も踏まえて、公開後に何が起きても対処できるよう作っていたので、こちらも大きなトラブルなくリリースできました。
- アキヒコ
- 私は『グラブル』のマルチバトルロビーの開発をしたときに一番達成感がありました。大変だったけれど周りに支えられながら作って、ユーザーのみなさんからの反響もありましたし、今でも続いているシステムの1つなので。数年経った今も強く印象に残っています。
ゲーム好きであることが強みになる環境
やりたいことが明確な人ほど活躍できる
今後の目標を教えてください。
- タク
- エンジニアの人材育成に力を入れたいと思っています。自分自身、ゲーム業界未経験でサイゲームスに入ってたくさんの先輩方に助けてもらい、技術を身に付けながらやってきました。今後は最新の技術を自分で身に付けながらも、先輩から学んだことを後輩に受け継いでいき、チーム全体の技術力の底上げをしていきたいです。
- ヤスユキ
- それは『グラブル』の開発チームで?
- タク
- そうですね。『グラブル』というタイトルが好きなので、まずは『グラブル』のエンジニアチームがより最高のチームになるよう尽力したいですね。
- ヤスユキ
- 今取り組んでいる仕事がまさにそうなのですが、自分が過去に困ったことで他の人が困らないようにしていきたいです。プロジェクト間の情報共有が上手くなされずに、困っている人とその解決策や先行事例がマッチングしないのはもったいないので。他のプロジェクトでやったことを横展開したらみんなが幸せになれるはずなので。
- アキヒコ
- 社内の情報共有というと、「Confluence」や「Slack」がよく使われていますが、他にも何か展開を考えているのですか?
- ヤスユキ
- 今のところは社内のノウハウ共有は「Confluence」がメインですが、今後はハンズオン(※)もやっていきたいなと思っています。Jenkinsが属人化しがちなのは、使用するにはサーバーに入らないといけないなどの制約が多いことが要因になっていると思うので。
※ハンズオン……ソフトウェアなどに実際に触れ、動かすことで知識を習得できる体験型のイベントのこと
- タク
- 結果的に担当者しか触らないようになることが多そうですね。
- ヤスユキ
- そうなんです。そこで今、ローカルでもJenkinsを検証できるようにするような仕組みを作っています。ドキュメントも用意して、数か月後にはクライアントサイド向けに「やってみませんか?」と提案するつもりです。自分の手で動かして覚えるのが一番かなと。
- アキヒコ
- 私は、「フロントタスク」チームが作るコンテンツを最高のクオリティーにしたいと思っています。私が入った当時は2、3人だったチームも今は9人に増え、請け負える案件数やクオリティーが上がってきています。引き続き「最高のコンテンツ」をユーザーのみなさんに届けるためにチーム一丸となって取り組んでいきたいです。
- タク
- ゲーム開発の頃とやり方などで違う部分はありますか?
- アキヒコ
- Webサイト制作はゲームと違って、みんなで1つのものを作るわけではないところですね。基本的に「この案件は〇〇さんへ」など個々に任せることになります。ただ、属人化させないほうが良いのは同じなので、ノウハウの共有を行って技術レベルや知識レベルの共通化を意識的にやっています。
エンジニアの視点から、サイゲームスにはどういう人が向いていると思いますか?
- タク
- やはり、ゲームが好きな人が向いていると思います。サイゲームスは、ただ仕様通りに作るだけでではなく、エンジニア側からも「もっとこうしたほうが良いのでは?」という提案ができる環境なんです。ゲームが好きで普段から色々と遊んでいれば「このほうが面白いのでは?」といった提案ができます。そういうのを持っている人が増えれば増えるほど、より良いものが作れると思っています。
- アキヒコ
- 最近だとゲーム以外のコンテンツも展開しているので、マンガやアニメ、映画など、エンタメ作品に多角的にアンテナを張っている人は向いているのではないでしょうか。「フロントタスク」だとイベントサイトなどゲーム以外のものを作ることもあるので、好きなものがある人は強いですね。ゲームに限らず、さまざまなコンテンツの知識を活かせる場面は多いと思います。
- ヤスユキ
- あとは、「これをやりたい」と手を挙げられる人ですかね。自分もサブマネージャーにはわがままを言って色々やらせてもらいました(笑)。リーダー職も、「〇〇がやりたい」という人に任されることが多い。言えば何でもやらせてもらえるわけではないですが、普段から自分の意志や希望を伝えておけば、「これやってみない?」と言ってもらえるチャンスはあります。
- アキヒコ
- そうですね。ただ、最初はやりたいことが明確だった人でも、色々と経験する中で迷いが生じることもあると思います。そういう人に対しても、その人が業務についてどう考えているかをミーティングなどでキャッチして、一緒に考えるようにしています。
- タク
- 迷っている人へのアプローチとしては、いくつか選択肢を出して選んでもらうとか、こちらから提案するケースもありますね。的確に選択肢を出すためにも、その人がどういうことを考えているのか、どういう志向なのかを把握するようにしています。これらを繰り返して、最高のチームづくりを進めていきたいですね。
以上、エンジニアの座談会をお届けしました。現在サイゲームスでは、一緒に働く仲間を募集しています。この記事で興味を持たれた方は、ぜひ一度こちらをチェックしてみてください。
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