「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」まるわかり記事 デザイナー職編
主に将来ゲームクリエイターを志す大学生を支援するために設立された「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」。自己学習や研究開発などに活用する費用として毎月10万円を給付する他、半年に1度程度、開発組織の見学・インターンシップなどのプログラムを実施し、クリエイターとしてのスキルアップを支援します。
7月1日より本エントリーを開始した本制度。今回は、奨学生として採用された後のプログラムや、求める人物像などのポイントを初公開!各職種の担当者に詳しく解説してもらいます。初回はデザイナー職編として、イラストチームの担当者にデザイナー職を代表して話を聞きました。
※本制度の詳細は、奨学金公式ページや、発案者である専務取締役の木村唯人へのインタビュー記事をご覧ください。
- イラストチーム マネージャーアヤミ
- 2014年合流。『プリンセスコネクト!』や『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(配信元:バンダイナムコエンターテインメント)』の彩色を担当しながら、イラストリーダー、イラストディレクター、イラストチームサブマネージャーを兼務した。2022年4月よりイラストチームのマネージャーに就任。
- イラストチームワオ
- 2014年合流。『プリンセスコネクト!Re:Dive』のキャラクターやモンスターのイラストなどを担当。その後、イラストリーダーやインターンシップの講師などを務め、2022年からはイラストチームの採用を担当する。
作品のフィードバックを受けられる
デザイナー職のプログラム
まず始めに、デザイナー職はイラストレーターや3DCGアーティスト、UIデザイナーなど職種の幅が広いですが、今回の制度は特定の職種に限定しての応募になりますか?
ワオ いえ、特定の職種を優先して採用することはありません。
イラスト以外での職種でも応募可能なのですね。では、本制度で奨学生に選ばれた場合、どのようなプログラムに参加することになりますか?
アヤミ 主なプログラムとしては、「社内見学」「短期イベント」「インターンシップ」の三つを予定しています。
社内見学では、執務エリアはもちろん、モーションキャプチャースタジオなど、いろんな設備を見学いただきたいですね。職種としては専門外の設備でも、「こういった環境でゲームが作られているんだな」と実際に目で見て体験することで、ゲーム会社のことを身近に感じていただけるのではないかと思っています。
短期イベントは、ポートフォリオの作品にアドバイスをしたり、サイゲームスから出す課題に挑戦していただいたりする機会を定期的に設ける予定です。希望するデザイナー内の職種によっては異なりますが、長期休みの時期などに1~3日間くらいでの実施を想定しています。
いずれのイベントも奨学生に合わせたプランになるよう検討中です。
そして、夏と冬に1~3週間ずつ実施しているインターンシップにもご参加いただく想定です。インターンシップについては、各自の得意・苦手分野に合わせてカリキュラムを個々に設定しますので、プロからのフィードバックを毎日受けながらスキルアップに繋げてもらえると幸いです。
ワオ こういったカリキュラムを通して、奨学生同士の交流も広げていただきたいですね。
スキルよりも「創作意欲」
求める人物像とは
それでは、デザイナー職全体で考えたとき、どのような方に応募いただきたいですか?奨学生に求める人物像と、将来サイゲームスやゲーム業界を目指す場合に求められる資質をそれぞれ教えてください。
ワオ 基本的に、スキルそのものよりは、ゲームやエンタメが好きな方や人を楽しませるのが好きな方にチャレンジしていただきたいですね。「何かやりたいけど具体的にどう動いたら良いかわからない」という方は、特に本制度が良いきっかけになるのではないかと思います。
もし将来的にサイゲームスやゲーム業界を目指す場合は、好奇心のある方が向いていますね。ゲーム以外のことにも興味や関心を持って能動的にインプットできる方が成長しやすいですし、求める人物像になってくるかなと。アヤミさんはどうですか?
アヤミ 私も似ていますね。ものづくりが好きで、ゲームに携わりたいと思っている方に挑戦していただきたいです。サイゲームスは「最高のコンテンツを作る会社」をビジョンにしているので、「自分でも通用するかな……」と不安になる方もいらっしゃるかと思います。ただ、まずは本制度がゲーム業界を知るきっかけになればと考えているので、気軽に応募してほしいです。
その上で、もしサイゲームスへの入社を意識する場合、より高いクオリティーを目指していくクラフトマンシップを持った方に来ていただけるとうれしいです。あとはチームワークをすごく大切にしている会社なので、人と一緒に何かを作りたいという方が向いていると思います。
まずはゲーム業界やサイゲームスを知るきっかけにしてほしいというのが一番の想いなのですね。選考ではどのような点を重視しますか?
アヤミ 創作意欲の強さを見たいと思っています。最低限、何かを作ったことがあるというくらいでもいいので、クオリティーは気にせずご応募いただきたいです。
ワオ アヤミさんの言うように、技術のハードルは考えなくていいので、とにかく何かやりたいという情熱を感じられるかどうかが重要ですよね。学生時代からイラストをバリバリ描いてゲーム業界に進む準備がバッチリな学生さんもいれば、そうじゃない方もいて。ある意味、後者のような方にも、この制度を活用して成長いただければなと思っています。
応募にはポートフォリオが必要です。創作意欲の強さはどのようにアピールしたら良いのでしょうか。
ワオ 作品に本人の「好き」が詰まっていれば良いんじゃないかと思います。粗削りでも、「自分はこれが好きで、今こんなものを表現したいんだ」という気持ちが伝わってくるものが目を引くのではないかと。
アヤミ そうですね。自分の好きなものを追い求めて、一つの要素を極めている方は印象に残ります。他にも、イラストでいうと、例えば乗り物も描けるし動物も描けるといった、いろんなものを描いている方もチャレンジ精神があるなと感じますね。一つの道を突き詰めている方や、幅の広さを持っている方はそれが武器になると思います。
ポートフォリオに入れていただきたい作品はありますか?
アヤミ デッサンなどの基礎力のわかるものがあるとうれしいのは事実ですけど、それより、応募者のこれまでの努力がわかる作品ですね。それがあると、「この人はプログラムを受けてからも努力を続けて伸びていくだろうな」と感じられるので。その努力の大きさをどうやって伝えるかは意識してほしいところです。
イラストの場合、デジタルの作品が必須なのでしょうか?
アヤミ いえ、アナログでも大丈夫です。今までアナログでしか絵を描いたことがないけど、これからデジタルに挑戦したいという方もいらっしゃると思いますので。
ワオ 大学で会社説明会をすることがあって、入学してまだ日が浅い美大生はデジタルを全くやっていない方も多い印象でした。それこそ、プログラムにある短期イベントやインターンシップでデジタル機器の使い方や技術の高め方をお伝えするので、ぜひその機会を活かしてもらえればと思いますし、奨学金で機材を購入するのも良いですよね。
サイゲームスタイトルに詳しい方というのも選考基準になりますか?
ワオ サイゲームスのことを知っていれば、うれしいことはうれしいですが、必須ではないと思っています。この制度をきっかけにサイゲームスやゲーム業界に関心を持って応募してくださる方も大歓迎です。
学生の方へのメッセージ
「新たな挑戦の第一歩に」
最後に、応募を検討されている学生のみなさまにメッセージをお願いします。
ワオ 手前味噌ですが、この奨学金制度はプロのクリエイターになるための良いチャンスだと思います。自分の学生の頃を思い返すと、「何かをやりたい」という情熱はあっても、やり方がわからなかったり、教えてくれる人がいなかったり、お金がなかったりして、結局何もできないなんてことがよくありました。あと何かに挑戦するにあたって「失敗したらどうしよう」なんて考えて尻込みしちゃうことが多かったんですよね。
ただ、サイゲームスは、新しいことに挑戦していく会社なんです。挑戦するのは楽しいし良い刺激になるので、学生さんにもどんどん挑戦してほしいなと思っています。今回の奨学金制度が、新たな挑戦の第一歩になってくれればうれしいです。
それから、もう一つ。応募するにあたって「周りのレベルが高いのではないか」「自分なんかが応募していいのだろうか」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そこは他人と比べないで、自分は一番だと思って自信を持って応募してほしいなと思います。自分も絵は全然上手くなかったんですけど、自信だけは昔からありまして。「この分野が好きなのは自分だけだ!」とか、「この学校で一番ゲームが好きなのは自分だ!」なんて謎の自信を持っていました(笑)。そんな感じで、周りと比べずに応募していただければと思っています。
アヤミ ゲーム業界に踏み出すきっかけやタイミングは人それぞれだと思いますが、この奨学金制度が誰かにとっての「きっかけ」になってくれたらうれしいなというのが一番の想いです。私は地方出身で、大学卒業間近にそれまで考えていた進路から方向を大幅に変えて、地元のゲーム会社に応募したものの、そのときには縁がありませんでした。その後チャンスを広げるために上京することにしたのですが、地元でアルバイトをしてお金を貯めて、上京してもまず東京で暮らすためのお金を稼いで……と、サイゲームスのイラストレーターになるまでに時間とお金がかかりました。
その点、この奨学金制度があれば学生のうちから機材を揃えたり技術を磨いたりなど、時間とお金を有効に使えるのではないかと思います。最終的に、ゲーム業界やサイゲームスに入るためのプラス材料として使ってもらえるとうれしいですね。
あとは繰り返しになりますが、応募に際してハードルが高そうに思うかもしれないですけど、実際は業界未経験の方でも挑戦できるような会社です。育成やサポート体制をしっかり整えているので、そんなサイゲームスの雰囲気を知ってもらうためにも、ぜひご応募いただけたらと思います。
以上、「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度 まるわかり記事」のデザイナー職編をお届けしました。
本制度は2023年7月より本エントリーを開始しました。条件や応募方法など、詳細は奨学金公式ページに掲載しています。ぜひ学生のみなさまの応募をお待ちしております。
■Cygamesゲームクリエイター奨学金制度概要
応募期間 :2023年7月1日~9月30日
応募資格者 :日本の大学に在籍する1年生、2年生(2023年4月1日時点)
給付金額 :月額10万円/年額120万円(給付型)
給付期間 :1年間(ただし再選考により更新する場合あり)
募集人数 :最大30名(総合職/技術職/デザイナー職 各10名)
■デザイナー職予定選考課題
一次選考:エントリーシート&ポートフォリオ
二次選考:適性検査受験
三次選考:オンライン面接
最終選考:申し込み書類提出