現場から生の声をお届け!プランナーリーダーホンネ座談会

ゲームに関するあらゆる企画の立案や、各パートを結び付けるハブとなるのがプランナーです。そんなゲーム開発の中心的存在をまとめるのが「プランナーリーダー」※です。サイゲームスの各タイトルでプランナーリーダーとして活躍する4名のスタッフを集め、リーダーの立場から見たプランナーのやりがいや求められるマインドを聞きました。

※各ゲームのプロジェクト内で呼び名は異なりますが、この記事では「プランナーリーダー」としてご紹介しています

『Shadowverse』コウスケ
gutenberg-examples
2016年新卒入社。本格カードバトル『Shadowverse』の「バトルプランナー」として、カードの能力に応じたエフェクトやリーダースキンといった演出まわりの企画や発注、監修、制作進行を担う。
『グランブルーファンタジー』リョウスケ
gutenberg-examples
アプリゲームの制作会社でプランナーやフロントエンドエンジニアを経て、2016年中途入社。『グランブルーファンタジー』で、仕様書や成果物の一次監修やプランナーのマネジメント、スケジュールの調整など幅広い業務に対応している。
『ドラガリアロスト』リョウヘイ
gutenberg-examples
パソコン、コンシューマータイトルでプランナーの経験を積み、2018年中途入社。『ドラガリアロスト』の「バトルチーム」で、新キャラクターやボスなど、バトルに関する全般の企画から監修までを担う。
『プリンセスコネクト!Re:Dive』トモノリ
gutenberg-examples
ブラウザゲームの制作会社でプランナーとして活躍後、2019年中途入社。『プリンセスコネクト!Re:Dive』で各施策のスケジュール調整を主に担当しつつ、バトルコンテンツをはじめとした幅広い監修を務める。

サイゲームスに入ったきっかけと
プランナーリーダーになるまで

まずはみなさんがサイゲームスのプランナーになりたいと思ったきっかけから教えてください。

コウスケ 真剣に仕事に取り組みながら成長できる場所に行きたく、自分が一番好きなゲームの会社に入ろうと思いました。ゲームの中でも対戦ゲームが断然好きで、サイゲームスが当時『Shadowverse(以下、シャドバ)』を開発していたタイミングだったんですよね。アプリで本格的なカードゲームはあまりなく、『シャドバ』に関わりたいと思ったのが一番大きかったです。

リョウスケ サイゲームスに入りたいと思った直接のきっかけは2015年の「東京ゲームショウ(以下、TGS)」ですね。元々『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』は当時から一番好きなゲームで、「TGS」にて騎空艇「グランサイファー」やさまざまな展示を見たとき「これはスマホゲームの規模なのか?」と衝撃を受けました。その後もサイゲームススタッフのトークセッションを聞き、すごく関心が高まりました。

リョウヘイ 自分は前職でコンシューマータイトルに関わっていたのですが、当時働いていたゲーム会社にこのまま居続けるか悩んでいまして。
何を悩んでいたかというと、もっと自分の考えていることを形にしていきたいと思っていたんです。それにものを作る上で自分自身の能力も重要ですが、そもそもお互いの意見を出し合い、聞いてもらえるような雰囲気があるかどうかを重視していて。その点、サイゲームスは若い力で動いていくようなエネルギッシュな風通しの良さがあるなと感じたんです。

トモノリ 私はサイゲームスに合流する前はソーシャルゲームの会社でプランナー兼ディレクターとして実績を積んでいたのですが、当時ソシャゲの全盛期ともいえる時期にサイゲームスは『グラブル』をヒットさせていて、ゲーム業界の中でトップランナーなイメージがあったんですよね。「どんな風にゲームを作っているのだろう」と惹かれていました。

その後『プリンセスコネクト!Re:Dive(以下、プリコネR)』がリリースされたとき、クオリティーの高さに驚いたんです。ゲーム内にアニメが流れますし、クオリティー面で頭一つ抜けている感じがして、自分も『プリコネR』に携わりたいと思いました。

サイゲームスに入る前と後で、サイゲームスの印象はどうでしたか?

リョウヘイ 『グラブル』や『プリコネR』など配信しているタイトルが複数ありながら、それぞれがヒットしている印象が入社前からありました。当時創立7周年くらいで比較的新しい会社だったので、カリスマ的な人が何人かいて、その人たちがワンマンでひたすらゲームを作っているのかなと思っていたんです。

でもいざ入って見ると、個人ではなくチームでゲームを作ろうという風土が強かったですね。会社としても「常に「チーム・サイゲームス」の意識を忘れない」とミッションステートメントに掲げていて、みんなが意見を出し合えますし、良いものであれば採用されることもあります。

トモノリ とにかくクオリティーを追求できますよね。売り上げも大事ですが、「最高のコンテンツを作る」ことを最優先している感じが明確にあります。

リョウスケ プロジェクトメンバーが全員施策の実現に向かって前向きに動いていくのは『グラブル』チームも同じです。ただ、ユーザーのみなさんに喜んでもらえる「最高のコンテンツ」を目指すわけですから、キラキラした花形のような仕事ばかりではなく当然、地道な作業も多いです。入ったばかりのときは特に覚えることが多くて大変でした。

コウスケ 自分は採用面接のとき、専務取締役の木村(唯人)さんとゲームの話ばかりしていて、本当にゲームが好きな人が上に立ってゲームを作っているんだなという印象でした。

学生時代はテニスに打ち込んでいて割と体育会系だったので、インドアなゲームが好きなのは自分だけみたいな状況だったのですが、サイゲームスに入ったら好きなコンテンツへの熱を持った“オタク”が想像以上にたくさんいるなと感じました。「仲間がいっぱいいる!」とうれしかったです(笑)。

サイゲームスでの初仕事は何でしたか?

コウスケ 最初からバトル班に所属していて、カード能力のパラメータ入力や、バトル画面のエフェクトを含め、演出の発注や確認を担当していました。

リョウスケ 僕は復刻イベントや会話シーンの実装が主な仕事でした。現在『グラブル』のプランナーはイベントやバトルなど担当ごとに班が分かれていますが、当時は幅広くやっていました。最初はイベント、次はバトルまわりを担当していて、ガチャ以外は一通り関わりましたね。

リョウヘイ 中途で入った当時、『ドラガリアロスト(以下、ドラガリ)』はリリース前で、最初に担当したのは「エンドコンテンツ」の企画でした。エンドコンテンツとは一通りゲーム内のコンテンツをクリアし終えたプレイヤー向けの企画のことです。リリース後はイベントだけ出せばいいわけではなくやり込み要素も必要なので、強いボスが出てくるコンテンツを考えました。

トモノリ 私は『プリコネR』の「クランバトル」というマルチプレイ用のバトルやモンスターのパラメータ調整ですね。同時並行で「ランドソル杯」という障害物競走のミニゲームのような施策を担当しました。

「わからないことがわかる」ように
リーダーとして伝えていること

プランナーリーダーになるまでの経緯を教えてください。

リョウスケ 僕は『グラブル』のプロジェクトに入って3年が経ち、イベントやバトル、新規コンテンツなどに一通り携われたタイミングでキャリアプランを考えました。元々将来はディレクターになりたいという想いがあり、これからさらに『グラブル』を盛り上げるために自分はどうしていくべきかを見つめ直したときに、プランナーリーダーになるのが次のステップだなと。

当時は明確にプランナーリーダーというポジションがなくて、そのときのプロジェクトマネージャーに相談したんです。そしたら「プランナーの体制を強化したい」というプロジェクトとしての意向もあり、リーダーとしてプランナーたちを取りまとめるような立場になりました。

トモノリ 『プリコネR』も似ていますね。元々パートごとに班分けがなくて、プランナーができるところをやっているかたちでした。ただ、バラバラにやっていると全体のスケジュール管理が難しいんですよね。そこで管理しやすいように各パートごとに班を分けて、リーダーがしっかりと管理していくことになりました。

その中で自分は最初にバトルまわりのパートリーダーを担当し、それから他のパートも含めた全体のスケジュールを見るリーダーになりました。前職でもスケジュール管理の経験があったのと、いろんな施策のバトル設計を経験して、何にどれくらいかかるのか肌感を掴めていたのもあって全体のリーダーを任されたのかなと思います。

リョウヘイ 『ドラガリ』はスマホゲームを運用していくにあたり、業界歴の長い自分がリーダー的な立場になりました。リーダーはプランナーとしての仕事ができるだけではなく、高度なコミュニケーション能力も求められます。ゲームはチームで作るものなので、それぞれのプランナーと上手くコミュニケーションを取りながら得手不得手を把握しておけると業務も進めやすいですし、クオリティーアップにも繋がります。

コウスケ 自分はディレクターがトレーナーとしてついてくれていて、カードの実装や演出などバトルプランナーの業務にどんどん挑戦させてもらえていました。特に「ローテーション」と「アンリミテッド」という、カードバトルのやり方を2種類に分けるときが一番大変でしたが、そういう大きな施策を経験できたことで段々と監修者としての仕事も任せてもらえるようになったのかなと思います。

あとはずっとバトルまわりの演出を担当してきたので、他のプランナーにバトル面を任せるときは一次監修者になったり、バトル以外の画面でも「こんな演出がしたい」と話が上がったら自分に話を振ってもらえたりするようになりました。長く担当を続けていることで、他のプランナーから頼ってもらえる機会が増えたのかなと。

リーダーになって気を付けていることや印象に残っていることを教えてください。

コウスケ 目標としては「正しくてちゃんと良いことを言うけど、明るくて元気な監修者」でいることです(笑)。プランナーに困ったことがあったとき、相談しやすい人になっていられればなと思っています。

具体的には発注書や成果物の一次監修が普段多いので、フィードバックの仕方に気を付けていますね。監修時に指摘はしつつ、良い部分も伝えるようにしています。

リョウスケ 僕はどの仕事を誰に振り分けるか、その采配に気を付けていますね。お願いしたい業務ができるスタッフに割り振るのは当然といえば当然なのですが、そうすると新しく入ったスタッフはずっと難易度の低い仕事しかできずにスキルアップできなくなってしまいます。そのため、適切なタイミングで成果を上げてもらえるように業務を割り振っているんです。ただ、失敗もありますね……。

トモノリ 何があったんですか?

リョウスケ キャリアアップのためにお願いしたことがその人にとってはハードルが高すぎてしまったことがあったんです。そのときにフォローしすぎたパターンと、逆にフォローしなさすぎたパターンの両方の失敗があります。

過剰なフォローはプランナーのやりがいや自信を奪うことに繋がってしまい、その反省を活かしてあまりに任せすぎるとトラブルの原因になってしまいました。何をどこまで手伝い、任せていくのかは今でも難しい部分ですね。

リョウヘイ 自分は新卒のトレーナーを担当したとき、これまであまり人にものを教える経験がなかったので「何がわからないのかわからない人に、わかるように教える」のは難しいなと思いました。マニュアルがあるのでその通りにやれば仕事はできますが、書いてあることをやっているだけで、なぜその手順を踏まなければいけないのかまではわかっていないんですよね。

また、「わからないことがわからない」状態の人は、自分の担当領域以外の仕事を把握できていないことが多いなと感じます。会社でゲームを作る中で、0から完成まで自分1人で作り上げることはないので、コンテンツができるまでの「過程を知る」ことが大事なんですよね。

前後の工程にいるスタッフがどんな作業をするのか、それを知ると目の前の仕事により興味が持てるようになるし、後工程のスタッフに対するパスの出し方も変わってきます。全体の流れをよく理解することで結果的に良いものができるようになると伝えていました。

トモノリ 自分もリョウヘイさんの言っていることに共感しますね。自分のやる作業に対して、コンセプトを把握して深掘りできる人はどんどん伸びますから。質の高いアウトプットができる人は、常にいろんなことに疑問を持っている感じがしますね。

サイゲームスの職場環境と
求めるプランナー像

働く環境について、サイゲームスにいて感じることを教えてください。

リョウスケ 機材まわりだと、デュアルディスプレイやバロンチェアがスタッフ全員に用意されているのが良いですね。特に在宅がメインになると、会社に疲れにくい椅子が用意されていたありがたみを感じます。

リョウヘイ 若いスタッフが多いところが良いと思います。やっぱり、ゲームを主に遊んでくださるのは20~30代くらいでそこは変わらないのですが、作り手の自分自身は年を重ねてその年代からどんどん離れていくわけですから。普段から若い人の感性を肌で感じられるのはありがたいですね。そういえば「エモい」という言葉を使う若手がいて、ジェネレーションギャップを感じました(笑)。

トモノリ 「最高のコンテンツ」をみんなが目指しているなと感じます。エンジニアやデザイナーといったスタッフも、指示通りに動くだけではなく「もっとこうしたら?」と意見をくれることがあり、良いものを作ろうという熱量を感じますね。

コウスケ 売り上げについては上層部のプロデューサーが責任を持ってくれているので、「面白いものを作ろう」とクリエイティブに専念させてもらえるのがありがたいです。

リーダーの立場から見て、プランナーに必要なスキルやマインドは何でしょうか。

コウスケ 何かのコンテンツに対して熱量を持っていることです。その熱を持って自分の担当業務に打ち込める方だと、監修者としてやり取りする際もいろんな意見が出てきて良いものが生まれやすいので。

リョウスケ 想像力と言語化能力ですね。想像力とはクリエイティブに関わることというより、相手の状況や立場を考えて思いやれる力のことです。

言語化能力は文字通り、自分の提案をきちんと説明して伝える力ですね。また、提案以外の部分でも、失敗をしたときになぜ失敗したのかそれも言語化できると次に活かせるので、プランナーには必要な能力だなと。
この2つがあれば、ゲーム制作の経験がなくても入ってから成長していけると思いますね。

リョウヘイ プランナーはいろんなセクションの人と話すことが多いので、上手く立ち回れるコミュニケーション能力は必要ですよね。それに加えて、人として信用されることも大事なので誠実さもあわせ持った方が活躍できると思います。

あとは日頃からインプットすることが苦ではない方ですね。アウトプットも大事ですが、まずインプットしていないとアウトプットもできないので。私自身、新しい体験をするのが好きですし、知らない単語を見聞きしたときはすぐに調べます。インプットを常日頃からできるとアウトプットの質も上がっていくと思いますね。

トモノリ 基本的なことですが「報連相」が大事ですね。特に相手がどういった方なのかを意識しながら「報連相」できるとよりいいです。あとはゲームやアニメといったエンタメをインプットしてはアウトプットする作業が基本的なプランナーの仕事になるので、エンタメが好きであることは大事です。


以上、プランナーリーダーたちの座談会をお届けしました。
現在サイゲームスでは、一緒に働く仲間を募集しています。この記事で興味を持たれた方は、ぜひ一度こちらをチェックしてみてください。

ゲームプランナー採用ページ

© Nintendo / Cygames