CyFreshers ~新卒1年間の成長記録~Vol.10 モモイ UIデザイナーの場合

サイゲームスには、毎年フレッシュな新卒社員が入社しています。「CyFreshers(サイフレッシャーズ)」は新卒入社で活躍する若手社員に、会社や仕事について語ってもらう連載です。新卒社員がどのような想いを持って入社し、入社後何を経験して、どう成長を遂げたのか、そして今どんな夢や目標を持っているのか?率直に語ってもらいました。

2022年新卒 UIデザイナーモモイ
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2022年新卒入社。研修後に『グランブルーファンタジー』にUIデザイナーとして配属され、現職。

ゲームの世界とユーザーの“架け橋”を作る
UIデザイナーの仕事

現在はどんな業務を担当していますか?

『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』のUIデザインを担当しています。UI(ユーザーインターフェース)とは、ボタンやアイコン、バナー、ロゴデザインなど、背景やイラスト以外でゲーム画面に映るあらゆる要素のことです。これらをデザインしてゲームの世界とプレイするユーザーの方々を繋げる、いわば“架け橋”の部分を作るのがUIデザイナーの仕事です。

通常業務は、プランナーから依頼を受けてUIデザインを制作し、完成したらエンジニアに実装してもらう……というものです。ゲーム内の新規画面を制作する際には企画会議から加わることもあります。UIデザインは企画から実装まで関わる領域が広いため、私たちからプランナーに「このようなデザインが喜ばれるのでは」と提案したり、エンジニアに「こういう実装にしたら先々運用しやすいのでは」と相談したりして、ゲームを作る現場においても各セクションを繋ぐ“架け橋”になる場合が多いです。

職場はどのような雰囲気ですか?

穏やかな雰囲気ですね。入社前は「質の高いものを作る厳しい職人の現場なのでは……」と緊張していたのですが、実際に配属されたら優しい先輩が多くて少しホッとしたのを覚えています(笑)。クオリティーにこだわるという点は想像通りでした。

私自身、『グラブル』は昔からプレイしていて大好きな作品なのですが、同じチームの中にも『グラブル』への愛情が深いメンバーが多いです。ゲームをやり込んでいたりキャラクターに対する思い入れが強かったり、様々なかたちで『グラブル』愛にあふれたスタッフたちが妥協せずコンテンツに取り組んでいて、自分も周りの方々のおかげで日々モチベーション高く仕事ができています。

配属された当初はどのような仕事を任されましたか?

配属された当初は課題に取り組む期間があり、トレーナーから指導を受けながら『グラブル』の既存素材を作成しました。『グラブル』は細密なイラストが特徴的で、それはUIにも反映されるため、デザインの核となる繊細な色使いを覚えるのに最初はかなり苦労しましたね。

仕事の進め方はどのように覚えていきましたか?

私が入社したときには『グラブル』は8年目を迎えていて、既存素材だけでも膨大な量のデータがありました。それらを覚えて、さらに先輩方が『グラブル』らしいUIを作るために大切にしてきたことも頭に叩き込まなくてはならず、当時は見て覚える、感覚で覚える、ルールとして覚える……のように様々なアプローチを繰り返していました。

入社したばかりの頃は、とにかく新しい環境に慣れようと必死でしたね。幸いにも周りの人に話し掛けやすい職場環境だったので、困ったときは先輩に相談しましたし、あとは社内チャットツールであるSlackの履歴をよく見ていました。履歴をさかのぼって、スタッフ同士のやりとりを見ながら吸収したことも多かったです。自分がいちユーザーとして遊んでいた時代の『グラブル』に関するやりとりを発見して、「先輩たちが愛情を込めて作ったものを、きちんと引き継いで頑張ろう」と、モチベーションアップに繋がった瞬間もありました。

働く上で大事にしていることはありますか?

UIデザインは周りのセクションとの連携が欠かせない仕事なので、「周りが100%ならば自分は120%動く」という意識で自分から追求していくことを大切にしていますね。例えば、作業に必要な素材や情報が届かないときに「今から自分は作業できますが、進捗はいかがでしょうか?」と働き掛けたり、依頼内容で仕様が決まっていない部分があったら「こういうものはどうでしょうか」と提案したりして、自分も周りもスムーズに動きやすい環境づくりを心掛けています。

「エンドロールに名前が載る人になりたい」と
ゲーム業界を目指した

学生時代は何を学んでいましたか?

美術大学で日本画を描いていました。美大への進学を決めた理由は、中学、高校と美術部に所属していて絵を描くのが好きだったことと、当時からゲーム業界志望で、画力を磨いて強みにしたかったことです。大学時代は作品制作に励みつつ、同級生や先輩と一緒に展覧会なども開催していて、アパートの一室を会場にして家具のような絵を飾るちょっと変わった展示をしたこともありました。

どんなきっかけでゲーム業界を志したのでしょうか?

小学生の頃、親に買ってもらったRPGのゲームがきっかけでした。当時の私は体調を崩しがちな子どもだったこともあり、ゲーム内で自由に冒険をして様々な体験ができることにすごく感動したんです。それで、ゲームのクリア後にエンドロールを見たときに「この人たちが作っているんだ。ここに名前が載る人になりたい」と憧れて、ゲームを作る仕事がしたいと思うようになりました。

サイゲームスに入ろうと思った理由は何ですか?

サイゲームスを知ったきっかけは、今の担当タイトルでもある『グラブル』です。コンシューマーゲームが好きだった私が初めてスマホでプレイして「こんなにきれいで奥行きのある世界が作れるんだ」と感激した作品で、それもあって、就職活動を始めたときから意識していた会社でした。とはいっても、自分の実力では難しいのでは……と、どちらかというと遠くから憧れる存在であり、実際、インターンシップも最初に申し込んだときは選考から落ちてしまいました。

その後、大学であったサイゲームスの会社説明会に、ゲームのUI込みで描いたイラストを入れたポートフォリオを持っていきました。それを見たスタッフが「UIの素質があるので、それに即したポートフォリオを作ってみては」と助言してくれたんです。そこで、ポートフォリオを作り直して再度インターンシップに申し込んだところ、無事合格し、インターンでUIについて学びながら「UIデザイナーとして、この会社で成長したい」という想いを強くしていきました。

就職活動のために学生時代に意識していたことはありますか?

特に意識していたのは、ゲーム制作への熱意が伝わるポートフォリオづくりです。在学中からゲーム業界に合わせてどのように日本画以外のスキルを手に入れるか考えていて、デザイン学科の人や他の大学の先輩に話を聞いて情報収集をしたり、ゲームに使うことを想定した絵を描いたりしていました。

就職活動をする際も、なんとか見よう見まねでUIデザイン込みのイラストを描き、「◯◯層をターゲットにしたゲームなので、◯◯な線を用いたUIにしました」のような文章も添えました。そういった努力のおかげで、前述したようなアドバイスをいただけたのかなと思います。

▲学生時代のポートフォリオの一例。専攻としていた日本画の作品とは別に、ゲーム業界を意識したUIの作品も入れていました

UIはゲームの面白さに影響する要素
ユーザーに寄り添った画面を作っていきたい

この1年で一番達成感を得たエピソードを教えてください。

初めて自分がメイン担当として作ったUI画面が実装されたときです。『グラブル』10周年を機に初めて登場した新施策の画面を担当させていただきました。指導してくれていたトレーナーから独り立ちしての業務で、自分自身で判断して動いていく中で苦労もありましたが、プランナーやエンジニアのスタッフたちにもフォローしてもらって、「周りのセクションからも助けてもらえるんだ」と実感しながら乗り越えられました。

▲モモイさんがメインで担当したUI画面の一例

担当したUI画面が公開されたときは、「動いてる!触れる!」と、とても感慨深かったです。自分が作ったものが『グラブル』の一部として受け入れてもらえているのが、不思議な気持ちがありつつもうれしくなりました。

反対に、失敗談や大変な思いをしたエピソードはありますか?

新卒スタッフ向けに大規模なイベントへの参加を呼び掛けられたとき、「担当施策を優先したほうがいい」と自己判断で参加を見送ってしまったことです。当時、周りに相談すれば参加は問題なく可能だったところを、誰かに聞くこともなく「難しい」と諦めてしまいました。いざふたを開けてみたら同期はほぼ参加していて、インプットができる貴重な機会を逃してしまったことに気付きました。

今思い出しても苦い失敗ですが、その後上司と面談した際に「何かあったらまず周りに相談すること。そして、成長の機会があるなら絶対にやってみたほうが良い」と言われてマインドの持ち方を変えました。以降は「Noと言うのは最終手段。まずはやってみる」をモットーにして、適宜周りに相談もするようになったので、あの経験をしたからこそ今の自分があると思っています。

入社してからの自分を振り返って、成長したと感じる部分はどんなところですか?

入社したときの自分はUIデザイナーとしてゼロからのスタートだったので、すべてにおいて成長できました。Photoshopの使い方をほとんど知らなかったところから、インターンの参加者に教えられるまでになりましたし、デザインも感覚的に作っていたのが、業務を重ねたおかげで根拠に基づいて提案できるようになりました。もちろん、まだできていないこともありますが、それも含めて着実に進歩していると思います。

現在、モモイさんは学生向けの講座など各種イベントのサポートもされているそうですが、ゲーム業界を目指す学生さんたちにアドバイスするとしたら、何を伝えたいですか?

先に話したように、私は就活の際に「ゲームを作りたい」という思いをポートフォリオに表す努力をしていました。会社に入り自分が学生のみなさんと話す立場になってみても、やはり熱意を伝えるのは大切だなと感じる場面が多いですね。もう一つ、働く際に心掛けたほうが良いと思うのは、素直な気持ちを持つこと。周りの方の言葉を謙虚に受け取れる人ならば、どんな環境でも成長していけると思います。

今後の目標や目指しているものを教えてください。

目指すのは、トレンドを常にキャッチしつつ、ユーザーの方々に寄り添った画面を作れるデザイナー。UIデザインはゲームの面白さに影響する大事な要素であり、『グラブル』のUIにはまだまだ挑戦できることがあると思うので、従来の『グラブル』らしい魅力と共に「こんなグラブルもあるんだ」と新鮮な驚きを感じてもらえる画面をデザインしていきたいです。

サイゲームスに入社して、技術面だけでなくマインド面でも一から学ばせてもらいました。会社に入って数年経ち、少しずつ力も付いてきたと思うので、今後はより周りを巻き込んで新しい影響を与えられる存在になっていけたらと思っています。


以上、UIデザイナーのモモイさんへのインタビューをお届けしました。本連載では、今後もフレッシュに活躍する新卒の姿をシリーズでお伝えします。お楽しみに!

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