「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」まるわかり記事 技術職編

主に将来ゲームクリエイターを志す大学生を支援するために設立された「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」。自己学習や研究開発などに活用する費用として毎月10万円を給付する他、半年に1度程度、開発組織の見学・インターンシップなどのプログラムを実施し、クリエイターとしてのスキルアップを支援します。

7月1日より本エントリーを開始した本制度。本シリーズでは、奨学生として採用された後のプログラムや、求める人物像などのポイントを初公開!各職種の担当者に詳しく解説してもらいます。最終回である今回は技術編として、若手エンジニアの採用・育成に取り組む技術職育成支援室のマネージャーに話を聞きました。

※本制度の詳細は、奨学金公式ページや、発案者である専務取締役の木村唯人のインタビュー記事をご覧ください。

技術職育成支援室 マネージャーシュウト
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大学院で情報ネットワーク学専攻を修了後、2014年に新卒入社。『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(配信元:バンダイナムコエンターテインメント)』にクライアントサイドエンジニアとして携わり、リーダーを経て2019年から現職。新卒社員や学生アルバイト、インターンシップ生などの若手エンジニアへの教育・育成を担う。

チームでゲーム制作
技術職のプログラム

本制度で奨学生に選ばれた場合、どのようなプログラムに参加するのでしょうか?

デザイナー職や総合職と同様、社内設備の見学や奨学生同士の交流会を予定しています。設備の見学はモーションキャプチャースタジオの各種スタジオをはじめとして、ゲームが作られている環境を見て知っていただくかたちをご用意しております。
交流会では、同じような志を持った学生同士での出会いを良い刺激にしてもらえればうれしいです。

技術職に特化したプログラムでは、対面で5日間行うエンジニアインターンシップを開催します。夏・秋・冬に開催するので、学生のみなさんのご都合に合わせていずれかにご参加いただく予定です。
内容は、チームを組んでUnityを使ってゲームを作ってもらい、それに対してフィードバックを行うというものです。Unity初心者でも取り組みやすい難易度となっていますので、まだUnityを触ったことがない方でも、問題ありません。
このインターンシップを通して、ゲーム開発の面白さや難しさを実践的に体感していただきます。制作段階から成果発表会まで、逐次アドバイスをしつつ進めますので、プロのエンジニア視点でのフィードバックをぜひ楽しみにしてください。

私自身、学生時代はチームでゲームを作ったこともなければ、それに対してプロから意見をもらったこともありませんでした。これまで同じようにインターンシップに参加した学生のみなさんもそういった機会はほとんどないようで、うれしいことに「サイゲームスのクオリティーへのこだわりを体感した」「現在の自分の実力を知ることができた」といった声をいただくことも多いです。奨学生のみなさんにも、こうしたプログラムを活用して、プログラミングの研鑽を積む良い機会にしていただければ幸いです。

※インターンシップについては、インターンシップ特設ページもぜひご覧ください。

▲過去のインターンシップ実施時のようす

インターンシップの他にも、作成した成果物ついて個別にアドバイスがもらえる機会も設けたいと思っております。サイゲームスには様々な専門知識を持ったエンジニアがいるので、ゲーム以外の創作物でも、最適なスタッフからフィードバックします。

先ほどのインターンシップの話にも重なりますが、個人の創作物に対して、プロのエンジニアからフィードバックをもらえる機会は滅多にありません。アドバイスを自分の制作に反映し、ブラッシュアップしていくことで、さらに良いものになるはずです。奨学生のみなさんにとって良い経験になると思いますし、私としてもみなさんのものづくりの成果を見られることが楽しみです。

求める人物像は?
「熱量を感じられる人」

奨学生に求める人物像を教えてください。また、将来ゲーム業界やサイゲームスを目指す上で必要な資質はなんでしょうか。

応募時点で大学1~2年生ということは、まだ突き詰めて何かを作ったことがない方もいらっしゃると思います。そのため、「とにかくプログラミングでものづくりをしたい」「ものづくりで誰かを楽しませたい」という強い気持ちを持った人に奨学生として来ていただきたいですね。

もし将来的にゲーム業界やサイゲームスを目指すのであれば、そのときにも求める人物像は同じだと思います。特にサイゲームスは「最高のコンテンツを作る会社」をビジョンに掲げているので、それを実現するためにはコンテンツ作りに対する高い熱量が必要だなと日頃から感じています。9割くらいはすぐ作れても、残り1割の部分でどうクオリティーアップを図るかが非常に難しいんですよね。本気で良いものを作りたいと思ってやらないと最高のコンテンツにはならないので、高いモチベーションが現場で求められます。

選考する上で、プログラミングの知識や技術はポイントになりますか?

いいえ。プログラミングのスキルはあればあるだけ良いですが、熱量を重視します。また、情報系には様々な資格がありますが、それらを持っていなくても気負わずにご応募いただきたいです。資格があればそれだけの知識やスキルを持っているという指標にはなりますが、ゲーム制作にはまた別のクリエイティブな要素が必要になることもあるので。
サイゲームスでは、インターンやアルバイトで合流するまでにゲーム制作経験がなかった学生が、入社して数年後に、ゲームの新規機能開発をメインで担当するケースや、チームリーダーとしてメンバーをまとめる立場になるケースが少なからずあります。
興味を持った方は、ぜひ恐れずにチャレンジしてみてください。

事前に学んでおいたほうがいい言語やツールはありますか?

インターンシップではUnityやC#を使うので、それに触れていると多少は良いかなと。ただし人それぞれで得意な分野があると思うので、ご自身が極めている分野を応募時にアピールしていただければと思います。

技術職は、小論文や任意提出の制作物・企画書が選考課題です。先ほど熱量を重視するというお話がありましたが、どうアピールしたら良いでしょうか。

ものづくりへの熱い想いを持ちながら、実際に行動している様子が見えると良いですね。あくまで任意の提出ですが、何か作ったものがある方は、例えばプログラミングのソースコードを公開したリンクなどを送ってアピールしていただければと思います。「挑戦したいけど自信がないから……」と提出しないことはもったいないです。どんなものでも構いません。みなさんの熱量をぜひ見せてください。

学生の方々へのメッセージ
「新たな挑戦の第一歩に」

シュウトさんは普段、学生アルバイトの教育・育成や、インターンシップの講師を担当しています。プログラミングの知識や技術を高めるために大切なこととして、何を伝えていますか?

二つあります。一つは探究心を忘れないことです。疑問に思ったらそのままにせず、しっかり理解できるまで調べることが大事です。そうして調べていると、またわからないことが出てくると思うんです。それらを一つひとつ数珠つなぎにして、諦めずにまた頑張って調べる。そうしていくうちに、どんどんエンジニアとして成長していきます。

あと一つは、環境ですね。ものづくりに対する気持ちが熱い人は、周りにも熱い気持ちを持った人がたくさんいると、もっと気持ちが高まるといいますか。「もっとやろう」「もっと勉強しよう」と向上心が湧いてくるんですよね。そんなふうに、創作意欲が絶えないような環境に身を置くことはとても大切だと思います。例えば、サイゲームスには私が担当する技術職育成支援室というチームがあり、次年度の新卒内定者を含めて、大学生から大学院生までの学生たちが20名ほど在籍しています。早い時期からゲーム開発を志している同世代と交流することで、お互いに刺激し合いながら成長できる環境になっています。実際に、所属しているアルバイトたちに話を聞くと、ゲーム制作の面でも技術力の面でも、お互いにかなり良い刺激になっているようです。

最後に、応募を検討されている学生のみなさまにメッセージをお願いします。

プログラミングでものづくりをしたい方や、ゲーム業界、広くいうとエンタメ業界を盛り上げていきたいという気持ちを持った方、自分の手で作ったもので世の中の人々をあっと言わせたい方などなど……応募に向けた入り口はたくさんあると思います。
一歩踏み出す上で一番大切なのは、そういった「何かを作りたい」という熱量です。ご応募時は、ぜひ自分の熱い気持ちをぶつけてください。

私が学生のときは、大学院でネットワーク関連の研究をしていて、就職活動ではゲーム業界以外にもネットワーク関連会社からメーカーなど色々な職種を見ていました。そのときに大学の研究室の教授から「自分ができること・やりたいこと・やれることが重なっている仕事をするのが一番幸せだよ」とアドバイスをいただいたんです。それまではできること・やれることを軸に、自分が大学で専攻していた業界をメインに就職を考えていたのですが、やりたいことを軸に加えてもいいんだと気付かされたのを覚えています。奨学生のみなさんにとって、この奨学金制度が将来目指す道の道標になれば良いなと思ってます。

また、もし奨学生に選ばれたら奨学金は機材や技術書に使うと良いと思います。
プログラミングをする際に使用するパソコンやディスプレイ、キーボードといった機材は結構な金額がかかってきます。ソフトウェアやツール類も、ものによっては有償ライセンスが必要になることもあると思います。
ネットにも情報はありますが、体系的に学ぶには本も有効です。ただ、技術書は値段が高いことも多いです。この制度をそういったところに有効活用していただけるとうれしいです。

以上、「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」の技術職編をお届けしました。

初回は2023年7月より応募を開始しました。条件や応募方法など、詳細は奨学金公式ページに掲載しています。あわせてご確認ください。

■Cygamesゲームクリエイター奨学金制度概要
応募期間   :2023年7月1日~9月30日
応募資格者  :日本の大学に在籍する1年生、2年生(2023年4月1日時点)
給付金額   :月額10万円/年額120万円(給付型)
給付期間   :1年間(ただし再選考により更新する場合あり)
募集人数   :最大30名(総合職/技術職/デザイナー職 各10名)

■総合職/技術職予定選考課題
一次選考:エントリーシート&小論文
     (任意提出)制作物・企画書等
二次選考:適性検査受験
三次選考:オンライン面接
最終選考:申し込み書類提出

Cygamesゲームクリエイター奨学金制度公式ページ

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