「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」まるわかり記事 総合職編

主に将来ゲームクリエイターを志す大学生を支援するために設立された「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」。自己学習や研究開発などに活用する費用として毎月10万円を給付する他、半年に1度程度、開発組織の見学・インターンシップなどのプログラムを実施し、クリエイターとしてのスキルアップを支援します。

7月1日より本エントリーを開始した本制度。本シリーズでは奨学生として採用された後のプログラムや、求める人物像などのポイントを初公開!各職種の担当者に詳しく解説してもらいます。前回のデザイナー職編に続き、今回は総合職編についてプロデューサー兼プランナーチームのマネージャーへのインタビューをお届けします。

※本制度の詳細は、奨学金公式ページや、発案者である専務取締役の木村唯人のインタビュー記事をご覧ください。

プランナーチーム マネージャーコウジ
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ゲーム系の専門学校からゲーム会社へ進み、コンシューマーゲームの開発に携わった後、2012年にサイゲームスに合流。ブラウザゲームの運用を経験後、他社IPスマートフォンタイトルのプランナーからディレクターを経て、プロデューサーを担当。プランナーチームのサブマネージャーも兼任し、2023年からマネージャーに就任する。

インターンシップで企画書づくり
総合職のプログラム

サイゲームスが総合職で募集している職種としては、プランナー・シナリオライター・プロジェクトマネージャー・マーケティング本部があります。本制度で奨学生に選ばれた場合、どのようなプログラムに参加することになりますか?

デザイナー職や技術職と同様のところでは、社内設備の見学や奨学生同士の交流会を予定しています。社内見学では、モーションキャプチャースタジオなどの各種スタジオをはじめとして、ゲームが作られている環境を実際に見て知っていただければと思っております。

この他、総合職独自のプログラムとしては、毎年実施している夏のインターンシップにご参加いただく予定です。

私が担当しているプランナーコースのインターンシップでは、2日間でゲームの企画書を作成します。プロのゲームディレクターが講師になって個々に企画の内容を詰めていきますので、企画書を作った経験がない方でも大丈夫です。自分の頭の中にあるアイディアを言語化して、それをどう人に伝えるか、プランナーとしての仕事を実践的に体験してもらえるような機会にできればと思っております。

他にも、ゲームやエンタメに関する外部カンファレンスなどにご招待し、業界のトレンドを知っていただくような機会も設けたいですね。

インターンシップの2日間は、どのような流れで進行するのでしょうか。

プランナーコースのインターンシップは、事前にご自身が作りたいゲームのアイディアをいくつか考えてきていただき、1日目に講師と相談しながら企画を決定します。お題やジャンルは特になく、コンシューマーかスマホゲームかも問いません。

まずは「三行企画」といって、どんなゲームを作りたいのか、企画概要を三行で言語化することから始めます。
そこで講師からOKが出たら、次は5ページほどの企画書にまとめていく作業です。三行企画の要素を各ページにどう落とし込むかを考えていきます。形式は自由ですが、企画書を人に見せる上で、「このゲームのどういうところが面白いのか」が伝わるように意識していただいていますね。最低限、ジャンルであったり、他のゲームと比べたときの独自性だったりといった要素は必要になってくるかなと。

2日目は企画書をブラッシュアップし、最後にそれぞれ5分程度で発表していただきます。すべての企画にベテランのディレクターが講評を行うので、ご自身が考えた企画以外にもどんなフィードバックがあるのかを聞き、今後に活かしてもらえると幸いです。

企画の発表や講評が終わった後は、座談会を開いて学生の方々からの質問にディレクターが答える場を設けています。サイゲームスやゲーム業界のことなど、色々な疑問に現場スタッフがお答えします。

▲実際のインターンシップで利用する説明資料の抜粋

他の総合職の職種ですと、例えば、シナリオライターのインターンシップが2023年度から新設されます。シナリオライターコースでは、あらかじめ執筆したシナリオ課題について、意図確認やフィードバックを行います。それに応じた修正稿を作成し、シナリオを意図通りに仕上げるとはどういうことかを学んでいただきます。シナリオライターに興味がある方は、プロからのフィードバックを通じてシナリオライターの仕事をより深く知っていただく機会にしてもらえたらと思いますね。

また、既存のコンテンツのプロモーションやリアルイベントなどの企画・運営を担うマーケティング本部でも、2024年度からインターンシップを新設予定です。より多くの方にコンテンツを手に取っていただく機会を作ることに興味がある方に参加いただきたいですね。

それぞれが将来関わりたい仕事の体験をしていただけるのも、サイゲームスのインターンシップの醍醐味だと思います。

熱意と素直さを重視
求める人物像

奨学生として、求める人物像を教えてください。

将来的にゲーム業界を志している方の場合、ゲームが好きな方やプロとしてゲームに関わろうという覚悟を持った方ですね。まずはそういった情熱や意志の部分を重視すると思います。

あとは素直さもポイントですね。何かアドバイスをしたとき、自身の考えを貫く場合と、相手の意見を取り入れる場合とがあると思います。どちらも大切ですが、今作っているものを一番良くするための案はどれなのか、客観的に取捨選択ができるかどうかは重要視しています。

主な対象は将来的にゲームプランナーやシナリオライターなど、ゲーム業界を視野に入れた方でしょうか?

いえ、現時点では将来的にゲーム業界へ進むか迷っている方でも、気軽にご応募いただければと思います。インターンシップでは、自分の考えを企画書に落とし込むことが楽しいと思ってもらえることを目標にしています。サイゲームスの現場スタッフが講師に就いておりますので、実践的なプログラムを体験しながら、自分の好きなことや得意なことを見つけてもらえると幸いです。

選考では、どんな点を重視しますか?課題として、小論文も設けられていますよね。

将来的にまだゲーム業界に進むかどうかを決めていない学生の方々もいらっしゃると思います。これまでゲームにそれほど触れてきていない場合は、何か突き抜けた経験についてアピールしてほしいです。それはゲームに関わらず、例えば勉強やスポーツなど、なんでも構いません。自分が好きなことや、やり込んでいることについて教えてください。
実際、これまでのインターンシップでは、「音楽をやっています」「こんなアルバイトをしているんです」といったことをアピールしてくださる学生の方もいました。

ゲーム好きの方は、どれだけ自分がゲームをやり込んでいるのかを熱く教えていただければと思います。特定のタイトルについてのやり込み具合がわかると目を引きますね。

また、ゲームに限らず何かものづくりをしたことがある方は、任意で作品提出が可能なので、ぜひその経験もアピールしてください。ただ、作品の提出は必須ではないですし、未経験で入社したスタッフも多く活躍していますので、まずは何よりも熱意が感じられるとうれしいです。

これまでもコウジさんはインターンシップの講師を務めてきました。本制度ではサイゲームスへの入社有無は問いませんが、「こういう人はゲーム業界、またはサイゲームスで働くのに向いているな」と感じた学生の方々に共通点はありますか?

あります。それは何かこだわりを持っている方です。企画について質問やアドバイスをしたとき、言葉がつたなくてもご自身のイメージや意図を持って話してくださる方は「ちゃんと作りたいものがあるのだな」と感じられます。そういう方はなんでも突き詰めて考えていけるので、ゲームクリエイターに向いていますね。また、サイゲームスは社歴に関わらず良い意見なら採用されるので、しっかりご自身の考えを伝えていけばこの会社に入ってからも活躍できると思います。

ゲーム業界を志望する時に意識しておいた方がいいことはありますか。

サイゲームスはみんなゲームづくりへの熱量が高いスタッフばかりです。その姿を見ていると、「好き」という気持ちが大きな力になることを実感します。
自分の好きなゲームに携わることができますし、その好きなゲームをより面白くすることができるやりがいのある業界なので、ぜひ自身の情熱を好きなコンテンツに傾けてほしいですね。

コウジさん自身、プランナーからディレクター、プロデューサーと活躍の場を広げています。いちゲームクリエイターとして、現場で意識していたことはなんでしょうか。

プランナー時代もプロデューサーになった今も変わらず、「自分が作っているコンテンツについてチームで一番詳しい人になろう」ということです。会社に資料はたくさんありますし、プロジェクトに配属されたばかりの頃は特に自分以上に詳しい人ばかりです。

ただ、自分で調べたり人から聞いたりしていくうちに、作っているコンテンツについて詳しくなっていって、自分もいちユーザーとして好きになっていくんですよね。
ユーザーのみなさんと同じかそれ以上の目線にならないと、作り手として良いものはできないと思っているので、そのスタンスは今も変わらないですね。

最後に、応募を検討されている学生のみなさまにメッセージをお願いします。

ゲーム業界に進むか迷っている方でも、興味をお持ちであればぜひお気軽にご応募いただきたいです。もし奨学生になってから他の道に興味が芽生えても、私自身、変化は良いことだと思っています。

もし奨学生になったら、エンタメに触れる機会に奨学金を使うと有効活用できると思います。学生時代を思い返すと、私は結構、本を買っていました。元々、考えていることを言語化するのが苦手だったので、練習としてよく小説を買って内容を要約していました。それが今、三行企画のようにゲームの面白さを簡潔に伝える場面で活かされています。そんな風に、自分の好きなことや、突き詰めたいことに使っていただけるとうれしいですね。

以上、「Cygamesゲームクリエイター奨学金制度」の総合職編をお届けしました。

初回は2023年7月より応募を開始しました。条件や応募方法など、詳細は奨学金公式ページに掲載しています。あわせてご確認ください。

■Cygamesゲームクリエイター奨学金制度概要
応募期間   :2023年7月1日~9月30日
応募資格者  :日本の大学に在籍する1年生、2年生(2023年4月1日時点)
給付金額   :月額10万円/年額120万円(給付型)
給付期間   :1年間(ただし再選考により更新する場合あり)
募集人数   :最大30名(総合職/技術職/デザイナー職 各10名)

■総合職/技術職予定選考課題
一次選考:エントリーシート&小論文
     (任意提出)制作物・企画書等
二次選考:適性検査受験
三次選考:オンライン面接
最終選考:申し込み書類提出

Cygamesゲームクリエイター奨学金制度公式ページ

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