eスポーツへの共通の想い 『Shadowverse』×サードウェーブ「GALLERIA」のタッグで文化を繋ぐ
サイゲームスのデジタルカードゲーム『Shadowverse(以下、シャドバ)』。2018年からはプロリーグ(現:プロツアー)が発足し、eスポーツタイトルとしても知られているこの作品では、「Shadowverse World Grand Prix」や「Shadowverse University League(以下、大学生リーグ )」など様々な場面で、株式会社サードウェーブのゲーミングPCブランド「GALLERIA(ガレリア)」にご協力いただいています。
2社間の協業が始まったきっかけや、そこに込めた想いについて、サイゲームスのeスポーツ室室長・ナオキとサードウェーブのアライアンス室室長・森畑崇さんに聞きました。
- サイゲームス eスポーツ室室長ナオキ
- サイゲームスにおけるeスポーツ周りの業務を束ね、室長としてチームを牽引する。タイトルとしては主に『Shadowverse』を担当。『Shadowverse』の大型大会や全国の各店舗で開催されている店舗大会のような、eスポーツに関わる部分を全体的に統括している。
- 株式会社サードウェーブ アライアンス室室長森畑 崇 さん
- サードウェーブのゲーミングPCブランド「GALLERIA」について、対外的なアライアンス事業の提携や契約、現場の管理などを担当。その業務の一つとして、eスポーツ関連の支援も行っている。
eスポーツの楽しさを次世代へ伝えるため
大学生サークル対抗リーグから始まった2社の協業
『シャドバ』と「GALLERIA」はこれまでに様々なかたちで協力しています。2社間で協力して行った施策にはどんなものがあるのでしょうか?
ナオキ 「GALLERIA」さんには本当に色々な面でサポートいただいています。その一つとしては、2021年に弊社が開催した『シャドバ』の世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2021」への協賛が挙げられます。こちらでは、大会の中で使用するPCをすべて「GALLERIA」からご提供いただいた他、『シャドバ』のゲーム内施策でも「GALLERIA」のデザインが入ったスリーブをお配りしました。
ログインボーナスとして配布されたコラボ限定スリーブのことですね。
ナオキ そうです。また、大学生が中心となって行っている「大学生リーグ」でも継続的にご協力いただいています。優勝賞品としてゲーミングPCをご提供いただくなど、学生のみなさんがゲームを快適にプレイするための環境づくりをサポートしてくださっています。
加えて、『RAGE SHADOWVERSE PRO TOUR』に参加しているプロ選手の引退後のキャリアを支援する「セカンドキャリア支援プログラム」にもご参加いただいています。
プロシーンから学生シーン、ゲーム内、プロ選手の引退後のキャリア支援まで、様々な場面で『シャドバ』を支援していただいているのですね。最初に協業が始まったきっかけはなんでしょうか?
森畑 大学生リーグが最初でした。まだコロナ禍に入る前だったので3~4年以上前だと思います。「学生のみなさんが『シャドバ』の大会を学内で行えるよう応援をしたい」というお話をいただきました。とても素晴らしいお話だと思いましたので、PCの支援を始めました。
ナオキ 大学生リーグは2019年に始まりました。そのとき我々がやりたかったのは、「学園祭やオープンキャンパスのような場で、学生のみなさんが自分たちで『シャドバ』の大会を開ける仕組みづくりをしたい」ということでした。
『シャドバ』はスマホがあれば遊べるゲームではありますが、ただプレイするだけではなく、大会やイベントを開催するとなると、配信ができる環境や、色々な人に見てもらうための環境が必要で、そのためにはゲーミングPCをはじめとした機材が大切です。そこで、学生のみなさんから要望があれば、我々の方で機材を貸し出せるようなシステムを作れないか、と考えたのです。
そこで最初にお声掛けしたのが、「GALLERIA」でした。『シャドバ』はゲーミングPCでプレイすると非常にリッチな演出が楽しめます。ターン制で制限時間のあるゲームなので、大会を開催する際には機材のスペックも重要です。そうした性能面に加えて、デスクトップ型に限らない用途に合わせた様々なバリエーションのモデルを販売されていることから、社内で「GALLERIAさんにぜひお願いしたい」とほぼ満場一致で決まりました。今では大学生リーグだけではなく、色々とご支援いただいています。
森畑 最初にお話をいただいたときは、「私たちで大丈夫かな?」と思いました(笑)。ですが、お話を伺ってみて、我々としても光栄なお話だと思いました。私自身『シャドバ』のプレイヤーなのですが、ゲームの魅力をZ世代の方をはじめとする若いユーザーのみなさんに伝えていくという意味でも、『シャドバ』は非常に魅力的なタイトルだと思います。
若いプレイヤーの方々にゲームの楽しさを知ってもらうためには、単純にゲームの面白さを伝えるだけではなく、気軽にプレイできる環境を整えることも大切です。また、大学生リーグは『シャドバ』をプレイするだけでなく、大会運営側の活動も体験することが可能です。将来のゲームプレイヤーやeスポーツに関わりたいと思っている方々に、「GALLERIA」がどんなふうに携われるのかという面でも、協力ができて光栄だと感じています。
ナオキ 「GALLERIA」の製品はFPSなども快適にプレイできるので、スペック面では本当に申し分ないです。ただプレイするだけでなく、プロ選手や配信者の方々がゲーム配信をされる場合もクオリティー高く行えます。大学生リーグに提供いただいているのはノート型PCですが、「GALLERIA」の製品はノート型でもスペックが非常に高く、色々な状況に合わせてモデルを選択できることも魅力的だと思っています。
ゲーム会社×PCブランドだからできる
最高の大会にするための工夫とは?
実際に提携をして、印象的だったことはありますか?
ナオキ やはり、大学生リーグをサポートいただいているのはとてもありがたいことだと感じています。まだまだ発展途上のリーグですが、その大会に対して、オーバースペックと言えるぐらい良いPCを提供してくださっています。
『シャドバ』プレイヤーの多くは、スマホ版で始めている方が多く、ゲーミングPCの知識がない方も多いです。その中で、例えば、優勝したチームの学生さんがゲーミングPCを手に入れて、色々なゲームを遊んだり、配信を始めたり、大きなeスポーツ大会で好成績を残してプロ選手になったりといったきっかけをシャドウバース大学生リーグが作れると良いなと思っています。その最初の一歩を支えてくださっていることを、非常にありがたく感じています。
大学生リーグでは、開催ごとに運営側で学生が担う役割が増えているそうですね。
ナオキ 現在は学生の有志の方を中心に運営しています。運営側としてリーグに参加して、色々な経験を積んでもらい、将来を考えるきっかけにしていただけたらと思っています。また、「GALLERIA」にご協力いただくことで、eスポーツはゲームを開発するメーカーだけでなく、本当に色々な方々が関わって成立していることが伝わるはずですし、視野を広げてもらうきっかけになるはずだと考えています。
森畑 実は、私自身学生の頃からイベントを主催していたのですが、こういったかたちでメーカーのサポートがあるのは安心ですし、うらやましく感じます。ゆくゆくは「『シャドバ』の大学生リーグに協力した」ということが、学生さんの就職活動で評価してもらえるようになると良いですよね。
また、弊社はスポンサーとして「Shadowverse World Grand Prix 2021」で露出できたこともうれしかったです。あの大会では運営・選手用の機材をすべて「GALLERIA」でご支援しました。学生リーグの方々にとっても、自分たちのやっていることの延長線上に、さいたまスーパーアリーナのような大きな会場で行なわれるイベントがあることを感じてもらえたのではないかと思います。
ナオキ 大会では、機材トラブルは可能な限り起こらないようにしなければいけませんから、信頼できる機材を使用することが大切です。そういう意味でも、「GALLERIA」にお願いをすることで我々も安心できますし、おそらく、選手のみなさんもそう感じてくれたと思います。
サイゲームスと専属契約させていただいているキャスターの友田一貴さんと海老原悠さんに対しても「GALLERIA」に機材協力をいただいているのですが、これはお二人が『シャドバ』の色々な試合を見る中で、「GALLERIAさんのPCが素晴らしいものである」と認知されていて、「僕らも使いたいです」というお話があって実現したものでした。これもやはり、今まで一緒にやってきたことが伝わった結果なのかなと思います。
森畑 私たちとしては、「Shadowverse World Grand Prix 2021」で優勝したkakip選手が、優勝されたその日に「GALLERIAを賞金で買います!」と言ってくださったこともありがたかったです。また、運営サイドに関してはトラブルがほとんどなく安心しました。試合中に時間が止まってしまうことは大会の盛り上がりを致命的に損ねてしまいます。そういう意味でも、無事に進行したことをうれしく感じていました。
長期的な意味で、「GALLERIA」がユーザーのみなさんに憧れてもらえるようなブランドになり、Z世代の方々にも高評価をいただけるブランドにしていけたらと思っています。
「セカンドキャリア支援プログラム」での連携についてはいかがですか?
ナオキ 『シャドバ』では2018年からプロリーグ(現:プロツアー)が始まりましたが、5~6年経ち、次のキャリアを考えるプロ選手の方が増えてきました。そういった状況を踏まえ、プロ選手のみなさんが現役の間は、引退後のキャリアに不安を感じることなく、プロ選手としての活動に打ち込める環境を作りあげたい、また、プロ選手としての活動実績を次のキャリアに生かせるような支援をできないか、と考えるようになりました。
そこで、競技活動での実績を持ってプロ選手の次のキャリアを支援できるシステムを用意したいと考え、色々な方にご協力をいただきながら実現しているのが「セカンドキャリア支援プログラム」です。
『シャドバ』のeスポーツシーンでは、サイゲームスだけでなく、多くの企業が選手を応援してくださっています。その中の一つであり、選手自身が現役時代に非常にお世話になった企業である「GALLERIA」にも入っていただくことで、選手が安心して競技に打ち込める環境をサポートしていきたいと思っています。
森畑 私たちとしても、本当に素晴らしい施策だなと思いました。プロ選手といっても、全員話が上手くて、ストリーマー活動をしていて、解説が得意なわけではありません。ですから、『シャドバ』に関わっている企業として、我々も引退後の選択肢に選んでいただける環境があると、競技により打ち込む支援ができるのかなと思います。
また、支援活動をする中で、「働きたいと思ってもらえる企業を目指さなくてはいけない」という意識も芽生えています。eスポーツだから「競技」や「大会」だけだ、という発想ではなく、様々なステージにおいて、その周辺企業も含めてサイゲームスがまとめてくださっているのは素晴らしいことですし、私たちも安心して一緒に提携ができます。
ナオキ カードゲームの場合、ゲームの性質上ものすごく強い選手でも、どうしても運が絡む場面はありますし、どんなに頑張っても成果が出ないこともあります。ただ、結果が出なかったとしても、プロとして『シャドバ』の発展に力を注いでくださった方々に次のキャリアを用意できる環境を提供していきたいですし、それを見た若い方が「自分もプロになりたい」と思ったときに安心してプロ選手を目指してもらえるような流れを整えたいと思っています。
「人と人の繋がりが生まれるものであってほしい」
『Shadowverse』を支える人々の想い
『シャドバ』のeスポーツシーンのこれからについて、お二人の想いをお聞かせください。
ナオキ 『シャドバ』は対戦ゲームなので、色々な人たちと繋がりを作りながら遊べるものであってほしいと思っています。もちろんプロ選手を目指したり、「RAGE」のような大きな大会に出場することなども一つの目標だと思うのですが、そこに至るまでには、多くの方々が誰かと練習をし、コミュニケーションを取りながら日々『シャドバ』をプレイしてくれています。大会で優勝できる方は本当に一握りですけれども、「そこを目指して一緒に頑張っていこう」「自分が一緒に練習してきた友達を応援しよう」といったよう流れが生まれ、それぞれの「コミュニティー」に良いかたちで作用してくれたら、私としてはそれが一つの理想だと考えているのです。『シャドバ』をきっかけに、色々な人たちが繋がっていく環境があるので、今後もその環境を守り発展させていきたいと思います。
仲間と一緒に真剣に何かに取り組める場所でありたい、ということですね。
森畑 実は私も同じことを考えていました。『シャドバ』の大会では、観客のみなさんが選手たちのプレイに対して一喜一憂していて、試合後には「あそこはこうだったね」と感想戦が始まったりします。大会を通してそんな交流が生まれていて、そこで出会った方々が今度はオンラインでも対戦されるなど、人の輪が広がっていきます。そのように『シャドバ』はオフラインとオンラインの両方のシーンにおいて、とても上手く垣根を超えているゲームのように感じていますので、引き続き『シャドバ』を知らない方にもより楽しんでいただけるようサポートをしていきたいと思っています。
ナオキ 新しい人がどんどん来てくれて、人の繋がりが増えて、大きなコミュニティーが出来上がっていくようなゲームタイトルを目指していきたいです。
最後に、eスポーツ業界や『シャドバ』のプロ選手を目指す方にメッセージをお願いします。
ナオキ eスポーツに関わる方法には色々なものがあると思うのですが、まずはどんな規模でもいいので、近所の店舗や施設で開催されているような大会やイベントにぜひ一度足を運んでもらえたらうれしいです。最初は知り合いがいないかもしれませんが、一緒にゲームをやるとコミュニケーションが自ずと生まれますし、そこから人との繋がりができて色々な知見を得られるはずです。自分がeスポーツにどんなふうに関わっていきたいかということについても、一人ではなく、コミュニティーの色々な方に相談しながら決められると思います。そうしたちょっとした行動が自分の人生を変える可能性があるのもeスポーツですので、ぜひその一歩を踏み出してもらえればと思います。
森畑 例えば、最初は友達と3人で対戦して遊ぶことから始めて、色々な輪を広げて大会に参加してみてもいいですよね。サイゲームスや『シャドバ』はその場を多く提供していると思うので、ハードルは本当に低いはずです。やってみて、合わなければやめればいいですし、もしも合うなら続けてもらえればいいですから。少しでも興味がある方は、すぐにでも一歩を踏み出していただけたらと思います。
以上、『Shadowverse』×サードウェーブ「GALLERIA」の対談をお届けしました。2社のeスポーツ事業にご期待ください!