育休復帰したパパ・ママスタッフに聞いてみよう!(前編)~仕事と家事・育児の両立のコツとは?~

2019年に設立8周年を迎えたサイゲームス。会社が年を重ねるに伴って、社内には働くパパ・ママが増えてきており、「育児休業(以下、育休)」を取得して復職したスタッフも徐々に増えてきました。以前に掲載した「数字で知るCygames」でもご紹介した通り、2019年10月時点で「育休」からの復職率は男女ともに100%です。男性執行役員や管理職も率先して「育休」を取得しており、パパ・ママにも働きやすい環境が整ってきています。

今回は実際に「育休」の制度を利用して職場復帰した女性スタッフに、「産前・産後休業(以下、産休)」や「育休」の期間の過ごし方から復職後の働き方まで、話を聞いてきました!

人事部ユウリ
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2013年に新卒としてサイゲームスへ入社後、人事部へ配属。中途・新卒の採用業務や人事ブログ(現在はCygames Magazineへ移行)・社内報等の広報業務も担当。2017年7月より産休を取得し、その後育休期間を経て2019年6月に復職。復職後も人事部へ配属となり、採用業務や研修業務を行っている。
夫婦・2歳の娘との3人暮らし。

将来のキャリアの可能性も残したい
上長やチームメンバーのあたたかい後押しがあって産休へ

本日はよろしくお願いします!まずは、産休を取得するまでのことを教えてください。

初めからぶっちゃけ話になってしまいますが、実は当初、産休・育休を取得するか悩んでいたんですよね。子育てと仕事を両立させる自信がなく、会社にも迷惑をかけてしまうなと思っていて……。
上長には、妊娠の報告をする際、素直に悩んでいることを相談しました。そこで「今ここで将来の色々な可能性をなくしてしまうのはもったいない!復帰後もサポートしていくので、一緒に頑張ろう」と背中を押してもらって、産休を取得させていただくことになりました。実際、チームの仲間も快く受け入れてくれて、色々と不安に思っていたのは杞憂に終わりました。
引き継ぎに関しても、スケジュールに余裕を持って進めることができました。妊娠中はいつどんなトラブルがあるかわからないということも考慮していただき、安心して引き継ぎをすることができました。

上長からも背中を押してもらえるのはありがたいですね。スケジュール以外に、引き継ぎや業務調整で意識したことはありますか?

とにかく「自分だけが持っている情報をなくすこと」です。ありがたいことに、妊娠中に大きなトラブルに見舞われることはなかったのですが、いざというときにチームのメンバーがわからないことがないようにしよう、と常に意識していました。部署自体が「チーム全員で、同じ情報・認識を持つこと」を大切していたのもあり、自分が担当した業務は、その過程を細かく記録するようにしていましたね。

振り返れば一瞬だった2年間
子育てを通じて気付いた「仕事との共通点」

どれくらいの期間、産休・育休を取得しましたか?

産休前に有給休暇を取得して、少し早めに出産予定日の2か月前から産休に入りました。
育休は、いわゆる「保活(※子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動)」が上手くいかず、子どもが1歳になる月と1歳になってから迎えた4月ともに認可保育園への入園が難しかったため、育休の延長をしました。その後、都の認証保育園への入園が決まり、子どもが1歳9か月になったタイミングで復職することができました。
最終的に、産休・育休合わせて2年弱のお休みをいただきました。2年という数字だけ見るととても長く感じるのですが、振り返ってみると、子どもと過ごす日々は毎日バタバタで本当に一瞬でした(笑)。

確かに2年という響きだけを聞くと長く感じますね……!産休・育休中はどのように過ごしていたのでしょうか?

出産を機に引っ越しをしたので、地域の子育てイベントへ積極的に参加してママ友の輪を広げていました!初めての育児で不安だらけだったので、「ママという同じ立場」で情報交換できる友人がいると心強かったですね。
また、産休・育休中も社内報を閲覧することができたので、社内で今どんなことが起きているのか知ることができました。私自身も育休中に社内報のインタビューに出させていただいたんですよ!娘を連れて会社に行くのは不思議な感じでしたね(笑)。おかげさまで、2年弱というブランクがありながらも、産休・育休中は良い意味であまり会社との距離を感じなかったですね。

子育てを通じて気付いたことはありますか?

まず、娘が産まれた瞬間から「子育てってこんなに大変なの!?」と驚きましたね。ここまで育ててくれた自分の両親には本当に感謝です……。
もちろん、大変な中にも楽しい瞬間はたくさんあります!今は娘も少しずつ話せるようになってきているので、仕事から帰ってきて娘とおしゃべりするのが毎日の癒やしです。
また、子育ては毎日がイレギュラーな対応の連続なんだということにも気付かされました。子どもの気分で「昨日は良かったのに今日はダメ」なことがいくつもありますし、子どもの体調不良も突然やってきます。常に先回りして考えて、準備をして、「A案がダメならB案で!」とすぐに別の選択肢を出せるようにして……そう考えると仕事と育児って似ている面が意外と多いかもしれませんね。

▲お子さんは猫をはじめ動物が大好きで、見つけると仲良くなろうとして近寄っていくそうです!

復職前に何か準備はしていたのでしょうか?

恥ずかしながら、産後しばらく経っても体重が戻らず……妊娠前のもので着られなくなってしまった服もあったので、さすがにこのままではまずいと思い、頑張ってダイエットしました(笑)。
あとはやはり、社内報に目を通して会社の中の最新情報に触れておくようにしていましたね。

コツは「1分あればできる小さな仕事」を隙間時間に片付けること!
仕事と育児・家事を両立するためのポイントとは

産休・育休取得前と復職後で、仕事の進め方や気持ちの面など、何か変化はありましたか?

サイゲームスでは通常の業務時間は10時~19時なのですが、子どもの生活リズムのことも考えて時短制度と例外勤務を活用して、現在は9時~16時で働いています。
もともとスピード感をもって仕事を進めることを大切にしていましたが、復職後は勤務時間が短くなったことでその意識がより強くなりました。例えば、タスクとしてはカウントされないような「1分あればできる小さな仕事」の片付け方とかですね。
産休に入る前はそういった細かい時間の使い方はそこまで重要視していなかったのですが、今はちょっとした隙間時間にどれだけその小さい仕事を片付けられるかを意識しています。そうすることで、業務全体のスピードが上がるだけでなく、短時間に集中することで業務の質も上げられると思っています。
子育てと仕事を両立させると自分で決めたからこそ、子育てをいいわけにせずしっかりやり遂げたい、より高いパフォーマンスを発揮したいと考えるようになりました。

例外勤務・時短制度について
サイゲームスでは介護、家事両立、産前産後、育児などの理由により勤務時間を変更できる制度があります。9時~18時を基準として例外的に勤務時間の変更が認められています。また、本人希望で申請があり、会社が認めた場合には1~2時間の時短勤務も認められています。
※時短制度は勤続期間、週所定労働日数などの条件を満たした正社員・契約社員・アルバイトに適用されます

復職にあたり、不安だったり苦労したりしたことはありますか?

育休期間も長かったので正直不安なことはたくさんありました。育休中も社内報を見て会社の様子を知ることができていたとはいえ、サイゲームスは非常にスピード感のある会社なので「社内の人は、私のこと覚えているかな?」「育休中に新しいメンバーや部署も増えたみたいだけど、すぐに馴染めるかな?」など心配していましたね。今振り返ると「そんなに心配しなくても大丈夫なのに!」ということばかりでしたが……。実際に復職してみると、会社やチームのメンバーもあたたかく迎えてくれ、すぐに産休前の感覚を取り戻すことができました。
しかし、うわさには聞いていましたが、子どもの体調不良で保育園からお迎え要請がくることが思っていた以上に多くて……一度発熱すると2~3日くらい保育園を休むことになってしまうので、基本的には夫と仕事の調整をして、どちらかが会社を休んで看病しています。突発的な早退や休みについても、チームのメンバーは嫌な顔一つせず送り出してくれて、本当に助かっています。

限られた時間の中で仕事と育児を両立するために何か工夫していることはありますか?

「自分の手でやらなくていいことは、やらない!」をモットーに、家事の時短アイテムを積極的に取り入れました。食洗器、ドラム式洗濯乾燥機、自動掃除機には毎日助けられています。また、食材の宅配サービスやミールキットなども活用しています。
どれも最初のうちは「これって家事の手抜き……?」と考えてしまうこともありましたが、家事時間が少なくなった分、娘と遊ぶ時間を増やすことができるのだから、頼れるものにはどんどん頼ろう!と考えるようになりました。
あと、仕事と育児の両方を頑張る日々って本当に体力を使うんですよね……。疲れが溜まってしまうと仕事の集中力にも影響が出るので、疲労感がある日は開き直って娘と一緒に20時前に寝てしまっています(笑)。

夫婦での家事育児分担のコツはありますか?

育児負担ってどうしてもママに偏りがちですよね。先輩ママにも「家事・育児をうまく分担するためには最初が肝心!!」と言われていたので、里帰り出産の後、自宅に戻ってからの2週間くらいは夫にも育休を取得してもらい、授乳以外の育児はほとんど夫に担当してもらいました。そのおかげで「ママじゃないとダメだよね」という先入観を持つことなく、夫婦で育児の協力体制をとることができるようになったと思います。
復職後は、朝の家事育児は夫が担当、夕方は私が担当、という役割分担で落ち着きました。娘も、毎朝パパと登園するのを楽しみにしているようです。

強い味方!先輩パパ・ママスタッフとの情報交換
家族連れで参加できる会社イベントでの交流も

社内のパパ・ママのスタッフとの交流はありますか?

はい、たくさんあります!社内SNSで子育て中のスタッフが集まるグループがあり、定期的にランチ会をしたり、情報交換をしたりしています。お子さんの年齢もさまざまで、子育てに関する質問や悩みも、必ず誰かが答えてくれるのでとても心強いです。
また、年に1回、家族連れで参加できる会社のイベントがあるのですが、そこに子どもたちが遊べるキッズスペースや、授乳・おむつ替えスペースまで用意されていて感動しました!!実際に子連れで参加していたスタッフも多く、会場では子ども同士も交流できて良かったです。

▲ボールすくいや射的、輪投げなどのアトラクションに子どもたちは大はしゃぎしていました

社内SNSで気軽に情報交換ができるのは良いですね!最も役立った子育て情報は何ですか?

すごくたくさんあるので、一番を決めるのって難しいですね(笑)。社内には我が家と同じように共働きで子育てしているパパ・ママも多く、子どもが熱を出してしまったときの病児保育やファミリーサポートの利用方法の話題はとても参考になりました。また、子どもの年齢に合わせたおすすめの玩具や便利グッズの情報もたくさん共有されるので助かっています。

「仕事も子育てもチャレンジを恐れず新しいことを吸収していきたい」
働くママとして……今後の目標とは

先ほど気持ちの変化として、より高いパフォーマンスをしたいとお話ししていましたが、例えばどんな業務についてそう感じたのでしょうか?

「この業務」というよりは、会社にいる時間すべて、という感じですね。時短で働いている以上、フルタイムのスタッフよりも単純に労働時間は短くなりますし、そのままでは出せるアウトプットの量も減ってしまいます。そうならないために、先ほどお話しした時間の使い方の見直しに加えて、「今自分にできること」を常に考えることで、時間単位のパフォーマンスをこれまでの1.5倍くらい出すことを目指しています。
また、人事という職種柄、さまざまな人と関わって仕事をすることが多いので、立ち振る舞いにもより一層気を遣うようになりました。
忙しい毎日ではありますが「ママだから、時短だから、仕方ないよね」とは思われたくないなと。逆に「働くママってこんなにパワフルで楽しいんだ!」と周囲から思ってもらいたいと考えています。

今後の目標を教えてください。

仕事も子育てもチャレンジを恐れず、これからも常に新しいことを吸収し続けていきたいです。
先日もこれまで担当したことのない業務分野を任せてもらえることになりました。子育てをしていても、新しい挑戦ができるのはとてもうれしいことだと思っています。産休前と比べて働く時間に制約があることは否めませんが、その中でも臆せずどんどん挑戦していきたいと考えています。
またサイゲームスの人事として、社内外を問わず、これから出産や育児を控えている働くパパやママの挑戦を後押しできるような情報発信も積極的にやっていきたいです!

■最後に……
平日・休日のとある1日のスケジュールをお聞きしました。

後編では「育休」を取得した男性スタッフにも話を聞く予定です。お楽しみに!