サイゲームスには、新卒・第二新卒のスタッフにキャリア形成および生活全般のさまざまな悩み相談を行うメンターと業務上必要なスキルを教えるトレーナーが付くメンタートレーナー制度があります。その対象者に、それぞれのコンビで対談していただく連載企画「SJ対談」。
先輩(Senior)と後輩(Junior)、それぞれの立場から見た制度期間中の思い出や成長の軌跡などを話します。
第9回は、『グランブルーファンタジー(以下、グラブル)』のサーバーサイドエンジニア(※対談当時)のSJをお届けします。

トレーナーテヒョン
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2015年中途入社。『グランブルーファンタジー』のサーバーサイドエンジニアのサブリーダーを担当後、現在は「開発運営支援」チームのサブマネージャー兼「プロジェクト共通基盤」のリーダーとして務めている。
2016年度二卒タク
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2016年に第二新卒として入社。『グランブルーファンタジー』のサーバーサイドエンジニアとして配属され、現在はバトル機能の開発などを行っている。

「師匠と弟子のような関係」
お互いの印象

タク テヒョンさんとはチームの席は隣同士ですが、こういう風に面と向かって話すことはないですよね。

テヒョン そうですね。『グラブル』ではトレーナー・トレーニーの2人は席を近くに配置するようにプロジェクト内で推奨されていますからね。そのおかげで連携が取りやすく雑談も含めて頻繁に話していましたね。……いざこういう場面になると、タクさんにいったいどう思われているやら、ちょっと怖いなあ(笑)。

タク 怖くないですよ(笑)。私から見たテヒョンさんは相談しやすくて、とても頼りになる先輩です!
頼りになるエピソードはたくさんありますが、以前プロジェクトで開催されていた勉強会で学んだ内容の確認をしていただいていたのはよく覚えています。トレーナーランチの際に、それまで学んだことを説明し、認識に齟齬がないかを確認・訂正していただいていました。
それに、他のセクションの方々との飲み会も企画してくださったのはすごくありがたかったですね。エンジニアだけではなく他のセクションの方との繋がりができ、それが仕事にも活かされています。
エンジニアとしての技術だけでなくそれ以外の部分も面倒を見ていただける、そんな素敵な先輩です!

テヒョン やらせのような美しい発言ですね(笑)。

タク 本心です!

テヒョン (笑)。僕から見たタクさんは「とにかく明るい人」ですね。出会った頃は「エンジニアではなかなかいないタイプだな」という印象を受けました。黙々と仕事をする職人気質が多いエンジニアの中で、タクさんは持ち前の明るさでチームのムードメーカーとして動いてくれています。あと、お互いに話すことが大好きなので、気が合って良かったです(笑)。

タク ありがとうございます!確かにお互いにしゃべるのが好きですね(笑)。

テヒョン 僕にとっては初めてのトレーニーでしたが、タクさんのような良い後輩に恵まれて、自分としても学ぶ部分が多かったと思います。「トレーナーとトレーニー」の関係というよりは「師匠と弟子」のような関係が構築されているんじゃないかと思います。

「自らの能力を超えた仕事への意識」
1年目の思い出

テヒョン 制度期間中の思い出だと、タクさんが総会(※社内優秀者の表彰などが行われる全社集会)の準備期間中に、通常業務と総会業務の両方を全力でやっていたのはよく覚えています。通常業務で『グラブル』が3周年イベントに向けてプロジェクト全体が慌ただしくなっていた時期だったので大変な時期たっだと思います。

タク そうですね。『グラブル』3周年関連では「ルリアノート」(※ストーリーや武器・召喚石・人物の図鑑、用語集を見ることができる『グラブル』の機能)の改修を担当することになり、新規施策を任されること自体初めてだったので「絶対に自分の手でやりたい!」と思いました。ただ、総会も全力でやりたい気持ちもあり、通常業務を優先するべきなのか、総会を優先するべきなのかでとても悩みましたね。
結局「どちらも全力でやる」という選択をしました。テヒョンさんをはじめ、チームのみなさんからも「そう決めたなら頑張れ!」と背中を押していただきました。みなさんの協力がなかったらその選択はできなかったと思います。ただ、手が回らない場面もたくさんあったので、テヒョンさんに何回も相談に乗っていただきましたね。

▲3周年を機に改修された「ルリアノート」の変更後画面

テヒョン 当時のタクさんは本当に大変そうで、通常業務を中断させようか迷ったこともありました。その頃は2人でよく「自分の能力を超えた仕事をやり切ろうと欲張る気持ちも大事だけれど、周囲に迷惑をかけながらやるものなのかを考える必要もある」という議論をしていましたね。
新人の方が仕事に対して「これもやる!」と欲張るのは良いことです。しかし、それが本人の能力の限界を超えた場合、周りの人が自らの仕事の時間を削ってカバーすることになります。つまり、自分の意気込みが空回りした結果、先輩やチームへの迷惑に繋がり、自分にとってもマイナスになる場合があることを、しっかりと意識する必要があります。
ただ、あのときは最終的にどちらも上手く収めることができましたし、タクさんが「自分の能力を上回った仕事に対してどう対処するべきか」を学べたのは良い経験になったと思います。
それにその経験があったからこそ、今では自分の許容範囲以上の仕事を依頼された際に「この仕事は今できません」ときちんと言ってくれるようになりました。

タク 当時、周りの方に迷惑をおかけしたことは申し訳ないですが、挑戦させていただいたことは本当に良かったです。任せていただく前よりも自分の成長を感じられましたし、自信を持つことができました。

テヒョン あと、タクさんは1年間でエンジニアとしても急激に成長しましたね。
タクさんには、この1年間トレーナーとしてエンジニアの基礎や知識など重要なことを教えてきました。最初の頃は目の前にある問題だけをクリアしている印象でしたが、今では幅広い視野で不具合や最適化などを考慮できるようになり、とても頼もしくなりました。

タク ありがとうございます!成長していたみたいで良かったです(笑)。

テヒョン きちんと成長していますよ!タクさんのトレーニングをする際、自分が以前にミスした経験をふまえたうえで「理想のエンジニアに成長してほしい」と意識して教えていました。その想いが通じてよく成長してくれたと感じています。

タク そう言っていただけるとうれしいです。これからも全力で取り組んで、たくさん成長していきます!

「基礎」と「コミュニケーション」
印象に残ったアドバイス

タク テヒョンさんから教えていただいたことは多々ありますが、その中で大きく印象に残っているのは2つです。
1つ目は「エンジニアの基礎をしっかりと身に付けること」の重要性を教えていただいたことです。そのために時間があれば技術的な書籍を読むようにアドバイスをいただきました。また、読んだ本の内容をテヒョンさんに説明して、理解が違っていればその場で訂正していただけたのはとても勉強になりました。今は技術の幅を広げるためにも、時間があればデータベースや「Node.js」関連の本を読んでいます。
2つ目は、さまざまな職種の担当者と密なコミュニケーションを行うことです。「ゲームはチームで作る」ことが前提なので、コミュニケーションは必要不可欠だとしっかりと教えていただきました。
これは『グラブル』3周年のときにルリアノートの改修といった新規施策を担当した際、特に「重要だ」と思いました。何事も細かくコミュニケーションをとることで、コード漏れやデバッグの漏れを防ぎやすくなることを学びました。
密にコミュニケーションをとるために、今では何か連絡事項や確認したいことがあった場合には社内SNSだけで済ませないようにしています。文面だけでは伝わらないニュアンスは絶対にあるはずなので、それを明確にするためにも実際に顔を合わせて話すことは大事にしています。また、日頃からそうしていると雑談ベースで「これはこうしたいのですがどうですか」と自分の意見を伝えやすくもなりました。

テヒョン 自分がタクさんに学んでほしかったポイントとマッチしていますね。1年目は今後のエンジニア人生にも関わる大事な時期のため、これからも活躍していくにあたり、最も大切にしてほしいことに比重を置いて教えてきました。その点を理解してもらえているようでうれしいです。

タク よかった……!これで「全然違う」と言われたらどうしようかと……。

テヒョン こちらも安心しました(笑)。エンジニアとして経験が浅い頃はプログラムを動かすことばかりに気持ちが向きがちです。しかし、それでは基礎が疎かになってしまいます。やはり何事も土台が一番重要で、その土台を自分の中にきちんと作らなければ仕事への意識もぶれていきますから。
タクさんは、初めはプログラムを動かすことを大事にされていたので、面談の際に「この本をいつまでに読んで」とミッションを出すようにしていました。何冊も読んでいくうちに、視野が広がっていったように思います。

タク テヒョンさんにミッションを出されてから、プログラムに対する意識が変わりましたね。おっしゃる通り、それまでは納期内にプログラムが動くものを作れば良いと思っていた節がありました。しかし、本を読み、理解を深めてからは問題を根本から解決する方法を考えられるようになりました。

テヒョン もう1つのコミュニケーションに関しては、エンジニアに限らず社会人として必須の能力なので、ぜひ身に付けてほしいと思って教えていました。ただ、エンジニアには職人気質で黙々と仕事をする方も多いです。だからこそチーム内外の横の繋がりの大切さやコミュニケーションの重要性を強調するようにしましたね。

タク なるほど……!教わったことはしっかりと自分の中に落とし込んでいきます!

まずは3か月単位で目標を立ててみる
アドバイスで気を付けていたこと

テヒョン 面談では目標の立て方について話しましたね。新人は1年後、3年後、5年後の目標を立てるように言われることがあると思います。しかし、初めての面談の際、自分はタクさんに「最初は長期目標を立てないようにしよう」と伝えました。なぜならどういう仕事やキャリアプランがあるのかを具体的に知らない新人が、数年後のリアルな目標を立てることは難しいからです。
そのため、タクさんには3か月単位の目標を立てるように指導しました。その目標が達成できたらその達成感を味わい、もし失敗したらそれをしっかりと反芻して「今後同じ失敗を繰り返さないためにどうすれば良いか」を考えるように教えましたね。
そして、3か月後の目標がクリアできたら半年後の目標を立て、それもクリアできたら1年後の目標を立てる、というように順々に長期目標を立てて励むようにしました。

タク 確かに初めのうちは何もわからなくて目標が立てられませんでしたね。テヒョンさんに教わったように3か月後の目標を立てて「1日に○○件のタスクを完了する」など、目標を数値化したら取り組みやすくなりました。

テヒョン これは自分の経験から学んだことで、新卒の頃に上司から目標を立てるように言われていたんです。
「3年後にエンジニアのマネージャーになる」など、長期目標がある人はそれを叶えるために努力すれば良いと思います。しかし、ゲーム会社には自分のように「ゲームが作りたくてエンジニアになった」という人もおり、具体的な目標を持っていない人に対して「3年後、具体的に何になりたいのか」と聞いても答えるのは難しいです。
タクさんは1年前に比べてさまざまなことを勉強してきたので、今「3年後に何になりたいか?」と聞けば答えらます……よね?

タク はい。3年後の夢は……。

テヒョン 「現・サーバーサイドマネージャーを追い越して、サーバーサイドマネージャーになる」ですよね?(笑)

タク そんなこと大それた言っていないですよ(笑)。3年後の目標は、サーバーサイドのサブリーダーになることです!

テヒョン もっと上を見て良いんですよ?

タク いったんサブリーダーで……。

テヒョン (笑)。

「職が人を作る」
お互いへのメッセージ

テヒョン 今タクさんはチームのムードメーカーとして活躍してくれているので、それはこのまま継続的にしてほしいです。
また、職務的にエンジニアの仕事をしっかりとされていますが、一方で「エンジニアとしてはまだ一流になれていない」ということを感じているのではないかと思います。
「一流のエンジニア」の定義は人それぞれですが、自分はタクさんに「誰からも認められるエンジニア」になってほしいです。
私の「サイゲームスでの一番弟子」として、これからも活躍していってください!

タク 活躍してみせます!ありがとうございます!
これからも技術を磨き、テヒョンさんのようにエンジニア全体ミーティングでベストエンジニア賞をいただけるように頑張ります!

テヒョン ぜひ賞を取ってください!
あと、先ほどの目標の話に戻りますが、タクさんは現実を見過ぎて目標値を控え目にする傾向があります。現実を見ることも必要ですが、目標だからこそ高く設定し、なおかつそれを変えないでください。
自分は「職が人を作る」と思っています。例えばタクさんが突然リーダーに任命された場合、最初はつらい思いをするかもしれません。しかし、タクさんにリーダーの素質があれば、次第にリーダーらしくなっていきます。
その職に就けばその人が本当にふさわしいのかわかるので、実際にやる前に現実を見すぎて諦めるようなことはしないでください。目標とは夢です。夢は高く持ってもお金はかかりません!

タク 目標高く……では、プロデューサーになります!

テヒョン 一気に高くなりましたね(笑)。エンジニア出身でプロデューサーになった人はあまり例がないので、大変なことはあると思いますが、挑戦しがいはあると思います。応援しています!
今からタクさんが「タクP」になる日が楽しみです!

タク 「タクP」になれるよう、この目標を変えずにこれからも本気で励んでいきます!