CyFreshers ~新卒1年間の成長記録~ Vol.7 タクト/クライアントサイドエンジニアの場合

サイゲームスには、毎年フレッシュな新卒社員が入社しています。「CyFreshers(サイフレッシャーズ)」は、入社2年目の新人社員に、会社や仕事について語ってもらう連載です。新卒社員がどんな想いを持って入社し、入社後の1年間で何を経験して、どう成長を遂げたのか、そして今どんな夢や目標を持っているのか?率直に語ってもらいました。

2020年新卒 クライアントサイドエンジニアタクト
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2020年技術職として新卒入社。研修後、『Shadowverse』のクライアントサイドエンジニアとして配属され、現職。

『Shadowverse』のバトル班に所属
新能力の開発を担当

現在はどんな業務を担当していますか?

『Shadowverse(以下、シャドバ)』のプロジェクトに所属して、クライアントサイドエンジニアをしています。「バトル班」として、カードの新能力の開発・実装や、カード詳細画面やバトルログ画面の開発など、バトルに関する全般を担当しています。また、2年目からは開発環境の構築やバイナリのビルドといった、アプリのリリース業務も兼任するようになりました。

職場はどのような雰囲気ですか?

ひと言でいうと「あたたかい」ですね。私が入社してからすぐ在宅勤務になったのですが、当初は先輩がZoomを繋ぎっぱなしにしてくれて、「何かあったらいつでも連絡して」と言ってくれたのが心強かったですね。その後も、チームで雑談をする場を作ろうという流れになって、Slack内にさまざまなコンテンツの同好の士が集まる「ファンチャンネル」が作られました。テキストベースのコミュニケーションだけでなく、通話も積極的に活用しています。

ゲームプレイ会なども頻繁に実施していて、終業後にオンラインのボードゲームや麻雀など、みんなでプレイできるゲームをわいわいやっています。こういう時間を共有することで、お互いが何を考えているかや、今気になっていることなどが把握できているのではないかと思います。

また、仕事に関して疑問が生じたときは、先輩方に聞けば何でも教えてくれるので、独りで悩むこともなく、チームで仕事をしている実感があります。これはサイゲームスのエンジニア全体に言えることなのですが、顔を知らない相手でも、Slackで質問を投げると、それに関して知識のある人が親切に教えてくれる文化があります。

配属された当初はどんな仕事を任されましたか?

新能力の開発です。当時、『グランブルーファンタジー』のキャラクターがカードになって登場するカードパック「Eternal Awakening / 十天覚醒」が開発中で、一部のカードが持っている新能力「奥義」と「解放奥義」の開発を担当しました。

▲2020年12月にリリースされた「Eternal Awakening / 十天覚醒」。『グランブルーファンタジー』のキャラクターが登場し、新能力「奥義」と「解放奥義」が実装されました

バトル班に配属されてから最初の1か月程度は研修期間として色々な課題を出されたのですが、最後に大きな課題として出されたのが新能力の開発でした。つまり、研修ではなく本番だったんです。すごいサプライズだなと思いましたね(笑)。プレッシャーはありましたが、なんとか無事にリリースまでこぎ着けました。能力の実装だけでなくボイスの演出なども担当したので、今でも思い入れのある仕事です。それまでは自分がユーザーとして楽しんでいたゲームを、自分が開発して提供する立場になれたことがうれしかったですね。

仕事の進め方はどんな風に覚えていきましたか?

メンターやトレーナーとの相談を重ねたり、先輩のSlackのやり取りを見たり、チームの人に直接教えてもらったりして覚えていきました。メンタートレーナー制度では、在宅勤務中でも食事補助が出るので、毎週オンラインランチを実施してメンターやトレーナーと話すようにしていましたね。また、1か月ごとに振り返りの時間を設けてもらって、自分の仕事ぶりを客観的に見られたのも良かったと思います。

1年間仕事をしていて変わったのは、仕事への取り組み方です。元々1つのことに集中しすぎるタイプで、仕事でものめり込むと時間を忘れて作業をするようなことがありました。特に在宅で仕事をしているとつい時間が経ってしまうことがあって。でもトータルで見ると、心身ともに健康でなければかえってパフォーマンスが下がりかねないと気づいたんです。それで、最近はやり過ぎないように気を遣うようになりました。

その他に働く上で大事にしていることはありますか?

2つあって、1つ目はユーザー目線を忘れないことです。自分も『シャドバ』をプレイするからこそ、作り手の都合ばかりでゲームを見ないことが大切かなと。そのために、学生時代からの友人とルームマッチをしたり、他の人と話をしながらプレイしたりしています。

2つ目は、何でも挑戦することです。色々なことをやって知識やスキルを身につけたいと思っていて、マネージャーにも面談でそのことを伝えて、できそうな仕事を振ってもらえないか相談しました。今は『シャドバ』のゲームエンジンである「Unity」のバージョンアップ検証に挑戦しています。これはバージョンアップした際にどんな不具合が出るかを洗い出し、その解消法を探る作業です。サイゲームスのエンジニアは、若手でも挑戦をさせてもらえる土壌があるので、チャンスを自分から掴みにいくようにしています。

言葉が通じなくてもゲームを通じてわかり合える
「共通言語」となり得るゲームを作りたい

学生時代はどんなことを学んでいましたか?

大学では情報数理工学というプログラミングが中心の専攻に進み、研究室では機械学習と声質変換について研究していました。私が特に力を入れていたのは機械学習を用いたボイスチェンジャー作りで、音声の性別を変換する仕組みです。

どんなきっかけでゲーム業界を志したのでしょうか?

子どもの頃から自分で遊びを考えるのが好きで、ゲームを作ることに関心がありました。本格的にゲームに関する仕事に就きたいと思ったきっかけは、高校生の頃、オーストラリアへ研修に行ったことです。ホームステイ先の家族と、たどたどしい英語でコミュニケーションをとっていたのですが、深く意思の疎通ができている実感がなかったんです。

でも、あるときゲームを一緒にプレイしたら、ものすごく盛り上がって。話さなくてもいいと思えるくらいゲームを通じてわかり合えている気がしたんです。ゲームは世界中の人とわかりあえる「共通言語」だと感じて、そこから、将来はゲームに関わる道に進みたいと思うようになりました。

サイゲームスに入ろうと思った理由は何ですか?

『シャドバ』が人生で最も影響を受けたゲームだったからです。実は、累計で1万時間近く遊んでいます。大学1年の頃に、高校時代の友人と久しぶりに会った際に『シャドバ』の話が出てすごく盛り上がったんです。それで、一緒にベータ版から触り始めて、そこからはどんどんハマっていきました。「RAGE」などの大会にも参加して、そこでたくさんの人に出会えたことが良い経験になりました。知り合った人たちとSNSで繋がることもできて、自分の世界がどんどん広がっていく実感がありました。

そこから、こんな面白いゲームを作っている会社で働けたらいいな、と考えるようになりました。入社できただけでなく、実際に『シャドバ』の開発に携われるようになったのは、とても幸運だと思っています。開発の現場では、長年のプレイヤーとしてのゲームの理解が活きることも多いです。例えば、「ゲームが上手く進行できない」といった問い合わせの内容を見た際に、自分の頭の中でそのプレイのフローを想像すると「ここでつまずいているんだな」とわかるので、すぐに解決できます。

就職活動のために学生時代意識していたことはありますか?

意識したのは、自分らしさを出すことです。そのためには準備が必要だと考えて、可能な限りの準備をしました。例えば、私は面接を受けた経験がほとんどなかったので、大学の就職課や近所の仕事センターに通って、面接で自然に話せるようにトレーニングしました。

ゲーム会社を受けるにあたっては、カードゲームのシミュレーションをプログラミングしたものを成果物として用意しました。元々心配性なところがあるので、自分が納得するまで勉強や準備をして本番に臨むことを心がけました。念入りに準備することで、自信をもって試験に臨むことができたのではないかと思います。

他のゲーム会社やIT企業、エンタメ関連の企業も受けていましたが、やはり「ここで働きたい」と思える会社に入りたい、妥協はしたくないという想いが強くなったので、サイゲームスに焦点を絞って書類や成果物を準備しました。結果的に採用してもらうことができたのは幸運だったと思います。

▲就職活動時に制作したポートフォリオの一部。カードゲームを想定した成果物を準備し、自身の経験や志望動機に説得力を持たせました

『シャドバ』のことが好きな仲間とともに
チームでゲームをより良くしていきたい

この1年で一番達成感を得たエピソードを教えてください。

やっぱり、自分が開発に携わったものが初めてリリースされたときですね。実装したカードが自分のスマホで動いているのを目にしたときは、なんとも言えない達成感がありました。自分なりに力を入れて実装した機能もあり、以前所属していた『シャドバ』関連のコミュニティーでその部分に関する話題が上がっているのを見たときは感動しましたね。それ以外にも、SNSなどでユーザーのみなさんの反応を検索して、感想を読みながらニヤニヤしていました(笑)。

反対に、失敗談や大変な思いをしたエピソードはありますか?

複雑な実装を担当したときに、やり直しが発生してしまったことです。自分に割り振られた仕事なので、自分でなんとかしなければと思って作業を進めてしまいました。実装した機能自体に不具合があったわけではないのですが、他の部分に変更が加えられたとき問題が出かねない、トータルで見ると不十分な実装でした。このため、設計からやり直しになり、他の人にも迷惑をかけてしまいました。

このときに学んだのは、仕様や実装方法は人の数だけあり、1人で正解を出せるものではないということです。それ以降、迷ったときはチーム内で共有し、相談して進めるようにしています。1人での成果より、チームでどれだけ良いものを出せるかという視点で考えられるようになりました。

また、技術に関する相談だと、文字で伝えようとすると何十行にもなることがあり、かえって相手に伝わりづらいことがあるので、口頭で相談するようにしています。

入社してからの自分を振り返って、成長したと感じる部分はどんなところですか?

上の失敗談とも関連しますが、「今後の開発を見据えた設計」を意識できるようになったことです。『シャドバ』をさらに5年、10年と続くゲームにするためはどうするのがベストかを考え、自分1人で抱え込まずに必要ならば周りに相談する、ヘルプを求めるといったことができるようになりました。

あとは、自分をベストな状態に保つことの大切さを知ったことです。体調が悪いと良い仕事はできませんし、自分の許容量を超えて仕事を抱え込むと、結果的に他の人にも迷惑をかけてしまうことになります。周りに負担をかけないように、自分の仕事をしっかりやることは大切ですが、それと同時に、早めにアラートを出すことも重要だと認識しました。

今後の目標や目指しているものを教えてください。

周りを支えられるエンジニアになりたいと思っています。新卒で入って会社のこともよくわかっていないままに在宅勤務に突入し、それでも仕事で一定の成果を出してこられたのは、チームのみなさんの支えがあってこそだと思います。その恩返しとして、今度は自分が周りを支えられるような存在になれたらなと。

それから、やはり私は『シャドバ』が好きなので、『シャドバ』をもっとたくさんの人に楽しんでもらえるゲームにしたいですね。入社した当初に先輩からもらった「ゲームの雰囲気はチームの雰囲気に似る」という言葉が印象に残っています。確かにそうで、作っている自分たちが楽しめないと、使ってくれるユーザーのみなさんも楽しめるものにはならないと実感しています。『シャドバ』の開発チームにはこのゲームのことが本当に好きな人たちが集まっているので、みんなでゲームをさらに良いものにしていけたらと思います。


以上、クライアントサイドエンジニアのタクトさんへのインタビューをお届けしました。本連載では、今後もフレッシュに活躍する新卒の姿をシリーズでお伝えします。お楽しみに!

また、サイゲームスは2023年新卒採用のエントリーを開始いたしました。ゲームづくりに熱い気持ちを持つ学生のみなさまのエントリーをお待ちしております!

2023年新卒採用サイト

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